harmolab142/川村教授出演「PIVOT」「10年後 消える仕事・残る仕事・生まれる仕事」ランキング、調和系工学研究室卒業生・修了生の言葉をお届けします

こんにちは。
北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。
新年度が始まりましたが、皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。

3月に川村教授がビジネス映像メディア「PIVOT」に出演し、「AI時代『10年後 消える仕事・残る仕事・生まれる仕事』」をテーマに、フューチャリスト(未来予測士)友村 晋氏ら、出演者と議論しました。
今号のメルマガでは、川村教授の発言内容と仕事ランキングを詳しくご紹介しますので、ご興味のある方はぜひお読みになってください。

また、先月は本学で学位記授与式が行われ、研究室の学生10名が卒業・修了いたしました。
研究室で取り組んだ研究内容や、後輩へのメッセージ、今後の抱負についての学生のそれぞれの思いをご紹介します。

それでは、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

2025年4月4日配信
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■ 本日のTopics
【1】川村教授出演「PIVOT」の内容紹介
【2】調和系工学研究室卒業生・修了生の言葉
【3】学会参加レポート
【4】調和系工学研究室WHAT’S NEW
【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
【6】調和系工学研究室関連企業NEWS
【7】AI川柳
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【1】川村教授出演「PIVOT」の内容紹介
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◇ ビジネス映像メディア「PIVOT」に川村教授が出演しました

2025年3月23日配信、ビジネス映像メディア「PIVOT」に川村教授が出演しました。
本動画で川村教授は、「ランキング超分析 AI時代『10年後 消える仕事・残る仕事・生まれる仕事』」をテーマに、フューチャリスト(未来予測士)友村 晋氏、MCの竹内 由恵氏と国山 ハセン 氏と議論をしています。
川村教授はどのような近未来を予測したのでしょうか。川村教授の仕事ランキングと発言内容を詳しくご紹介します。

*下記の内容は、Gemini(Google AI)の動画要約機能を使用して編集しています。


◆ 前編:「10年後 消える仕事」

◇ 川村教授が予測する「10年後になくなる仕事【ホワイトカラー版】ランキング」

1. 定型的なデータ入力・事務作業、標準化された文書作成、校正業務
2. コールセンターの初期対応・チャットサポート
3. 基礎レベルの翻訳業務
4. 単純な経理・簿記・記帳業務
5. 基礎的なプログラミングコードの自動生成
6. 画一的な検品作業や品質チェック、簡単な医療画像診断・スクリーニング
7. 在庫管理や需要予測、Web広告運用などのオペレーション

― 何が消え、何が残るのか

AIの進歩が非常に速いため、何がなくなるかを予測するのは難しいですが、重要なのは、AIのテクノロジーの可能性ではなく、AIがどの領域をカバーするかを検討することです。
AI開発の背景には、世界中で利用される可能性が高いサービスに巨額の投資が集まるという経済原理があります。世界中で必要とされるスキルを置き換えるAIは、間違いなく世界中で売れるからです。
また、AIは、大量のデータに基づいて、インプットとアウトプットが明確な業務を得意とします。標準化された業務であり、多くの人が同様の結果を出せる仕事です。
例えば、コールセンターの対応や翻訳業務などが挙げられます。コールセンター業務は、マニュアル化されており、多くの人が同様の対応を求められるため、AIによる代替が進みやすいと思います。
翻訳業務においても、基礎的な翻訳はAIで十分対応可能です。しかし文学作品のように文化的背景やニュアンスが重要な場合は、AIの限界があります。
経理や簿記なども作業的な業務の部分で、AIによる効率化が進むと考えられます 。
AI開発側から見ると、答えが想定され、品質が均一な仕事は開発のインセンティブになりやすいです。

― 10年後アナウンサーは、なくなる?

声優の声を学習してAIが代わりをすることは可能になってきています。
しかし、AIは感情や本能を持っていないため、人間の気持ちを理解することは難しいです。
そのため、GPTの延長線上では、人間同士の掛け合いのような場を作ることはまだ難しいと考えます。
ただし、今後さらにすごいAIが出てくる可能性もあるため、断言はできません。


◇ 川村教授が予測する「10年後になくなる仕事【ブルーカラー版】ランキング」

1. スーパーのレジ打ち
2. 製造業のライン組立て作業
3. 高級ホテルや高級レストラン以外のフロントや接客
4. 倉庫の荷物積み下ろしやピッキング作業
5. 清掃業
6. インフラの保守点検
7. 建築土木作業員
8. 警備
9. 鉄道や路線バスの運転手
10. ラストワンマイル事業

― ブルーカラーの仕事はロボットに代替される?

チャットGPTのような最新のソフトウェアは急速に普及していますが、ロボットはハードウェアの製造と普及に時間がかかります。
ここで取り上げたランキングにあるような仕事は、ロボットによって代替される可能性があります。洗濯物を畳んだり、フライパンで調理するなど、以前は不可能だった作業ができるようになりつつあります。
ロボットの進歩が急速に進んでいるため、今後どのような仕事がロボットに取って代わられるのかを予測することは難しいですが、ロボットが人間の仕事を奪うのではなく、人間とロボットが協力して働く未来が来ると考えています。

― ファストフードの店員は将来なくなる?

ランキングに一つ加えるとすると、ファストフードの店員は将来なくなる仕事のトップです。
ファストフード店は世界中にあり、毎日大量の食事が作られているため、ロボット開発に巨額の費用をかけても、そのロボットは世界中で売れる可能性があります。
一方で、馴染みのコーヒーショップのように、会話ややり取りもサービスの一部となっている場合は、ロボットではその価値を代替しにくいため、残る可能性が高いでしょう。


◇ 川村教授が予測する「これから必要となるスキルランキング」

1. AIとの協業スキル(プロンプト設計・AIツール活用力)
2. 人の感性に基づくクリエイティブ・シンキング(創造的思考)
3. マルチステークスホルダーとのコミュニケーション能力、異文化・多様性理解、共感力・ホスピタリティ
4. 多目的最適化の意思決定力
5. 批判的思考・メタ認知スキル

― AIができないこと、苦手なことを考える

現在のAIは、1つの指標を徹底的に追求することで作られており、1つの指標で解決できる仕事は人がAIに敵わない時代が来ると考えられます。
しかし、全ての問題が1つの指標で解決できるわけではなく、複数の要素を考慮する必要がある問題も存在します。
例えば、引っ越し先の決定のように、家賃、広さ、アクセスなど、複数の要素を考慮する必要がある場合、AIに完全に任せることは難しいです。
ビジネスにおいても、コストと性能のバランスや、SDGsへの配慮など、複数の要素を考慮する必要があり、AIだけで判断することは困難です。
そのため、複数の要素を考慮して意思決定を行う能力が、今後ますます重要になると考えられます。

― AIとの協業スキルとは?

AIとの協業においては、AIの特性を理解し、AIが得意としない領域で人間の能力を発揮することが重要になります。
AIを優秀な部下のように捉え、どのように協働すれば自身のパフォーマンスを最大化できるかを考えることが、AI時代を生き抜くための鍵となります。

― 例えば、AIをアナウンサーの仕事にどのように活用できる?

原稿を読むという点では、AIに代替可能ですが、視聴者の属性や理解度を考慮し、情報を整理・伝えるにはAIが役立つと思います。
原稿について、読者がどのように感じるか、情報が不足していないかなどをAIに相談することで、原稿の質を高めることができます


<川村教授の発言のまとめ>
AIが発達していく中で、仕事がどのように変化していくかについて、AI研究者の視点から分析しました。
AIは、インプットとアウトプットが定型化されているため、誰がやっても同じ結果になるような仕事は取って代わる可能性が高いです。
しかし、AIが発達しても、多角的な視点が必要な意思決定や、創造性が求められる仕事は、人間にしかできません。
AIを「優秀な部下」のように捉え、AIと人間が協働することで、パフォーマンスを向上させることを考えてみてください。
AIの進化によって仕事がなくなるのではなく、仕事の内容が変化していく可能性があります。
AIが得意なこと、苦手なことを理解し、AIと共存するためのスキルを身につけることが重要です。
AIが得意な作業はAIに任せ、人間はより創造性やコミュニケーション能力を必要とする仕事に注力していくことが重要になります。

<参考書籍>
川村秀憲『10年後のハローワーク これからなくなる仕事、伸びる仕事、なくなっても残る人』

[ビジネス映像メディア「PIVOT」:「ランキング超分析」10年後 消える仕事・残る仕事・生まれる仕事]
前編:「10年後 消える仕事」
後編:「10年後 残る仕事・生まれる仕事」
(次号のメルマガでは後編の内容についてご紹介する予定です)


【2】調和系工学研究室卒業生・修了生の言葉
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◇ 調和系工学研究室の学生が卒業・修了いたしました

2025年3月25日(火)に北海道大学で学位記授与式が行われ、調和系工学研究室の学部4名、修士5名、博士1名が卒業・修了いたしました。
それぞれの道に進まれる皆さんの新しい門出を心よりお祝い申し上げるとともに、4月からの新しいステージでの活躍を期待しています。
卒業論文・修士論文発表会での発表スライドを本研究室のHP( http://harmo-lab.jp/?page_id=12485 )で公開しておりますのでぜひご覧ください。
研究内容にご興味がありましたら、下記フォームからお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ : http://harmo-lab.jp/contact


◇ 調和系工学研究室卒業生・修了生の言葉
本研究室で取り組んだ研究内容や、後輩へのメッセージ、今後の抱負についてのそれぞれの思いをご紹介いたします。

◆ 櫻井 舜(学部4年)
― 取り組んだ研究内容
深層学習によるログ異常検知モデルを用いたサイバー攻撃検知に関する研究を行い,エンドポイントセキュリティのための過検知の少ないログ攻撃検知手法を作成しました.

― 研究室の仲間との思い出や、印象に残っていること
卒業論文の執筆や発表では,先生から多くのお力添えをいただきました.
ありがとうございます.
今回の経験を活かして,今後の研究活動に取り組みたいと思います.


◆ 帆井 健悟(学部4年)
― 取り組んだ研究内容
ステレオカメラを入力センサとして用いて、自車の加速度を出力とする自動運転のエンドツーエンドモデルの開発に取り組みました。

― 研究室で学んだことや、研究する上で大変だったこと
研究室では、先生や他のメンバーに自分の研究を説明する際に、「その説明の意義は何か」「説明の根拠は何か」を深く考える必要がありました。この経験は研究だけでなく、将来の人生においても重要なことだと感じ、非常に貴重な学びとなりました。また、研究発表においては、限られた時間で要点を絞った説明やスライド作成が特に難しかったです。

― 研究室の仲間との思い出や、印象に残っていること
卒論発表前には、研究室の方々にはスライド作成や研究の相談など、大変お世話になりました。ありがとうございました。


◆ 堀 駿也(学部4年)
― 取り組んだ研究内容
大規模言語モデルから生成したエージェントを複数体作成し、議論を行わせることである問題に対する推論制度を向上させるための研究を行っていました

― 研究する上で大変だったこと
研究テーマを決定することが最も大変でした。自分が興味のある分野と調和系でできそうなことを紐付け、どうやって実現するかということまで考えなくてはならなかったためです。

― 今後の抱負
今後はAIや情報系の技術と異なる分野で社会に出ることとなりますが、その場でも大学生活で培った知識や経験を活かして活躍していきたいです。


◆ 前嶋 瞭佑(学部4年)
― 取り組んだ研究内容
私は、俳句に関する自然言語処理についての研究を行いました。

― 研究室の仲間との思い出や、印象に残っていること
専門的な知見が不足している私を同じ研究テーマの先輩や同期にたくさんの助力を受け無事やり遂げることができました。研究には確かに必要な知識を身につけることも重要ですが、他者との関わりの中で得られるものの重要性もまた忘れてはならないと感じました


◆ 阿部 晃平(修士2年)
― 取り組んだ研究内容
消費者が商品を比較する際に役立つ情報を提供することを目的として、衣服画像ペアを基にした比較文章の自動生成に関する研究に取り組みました。修士課程では、近年急速に発展している大規模視覚言語モデルを活用し、効果的な手法を開発しました。

― 研究室で学んだことや、研究する上で大変だったこと
学部から修士にかけて、論理的思考を徹底的に鍛えられたと感じています。本研究室では研究の意義が最も重視されており、「今取り組んでいることが何の役に立つのか」「その根拠は何か」といった問いを常に意識しながら研究を進める必要がありました。この考え方は、今後の社会人生活や日常生活においても大いに役立つと確信しています。

― 後輩たちに伝えたいこと
研究を進める中で、思うように進まなかったり、原稿や発表資料に対して先生から多くの指摘を受けて落ち込んだり、学会での質疑応答がうまくいかず悔しい思いをしたりすることがあると思います。しかし、周りには同じ思いや悩みを持つ仲間がたくさんいます。お互いに相談したり、励まし合いながら、ぜひ挑戦を続けてください。大変なことも多いですが、その分必ず得るものがあるはずです。


◆ 阿部 拓真(修士2年)
― 研究室で学んだことや、研究する上で大変だったこと
社会課題の本質を見極める部分を大切にする研究室なので、研究題材の選定にはかなり苦労しました。大変だった一方で、そこは社会に出てからも求められる要素です。それをこの研究室で鍛えることができたのは大きな経験でした。これから先社会に出てからも引き続き磨いていきます。今後の活躍にご期待ください。

― 後輩たちに伝えたいこと
少し話は変わりますが、近年入ってきている後輩たちは面白いことをやっている人が多くなってきています。その面白さが研究と掛け合わさって良い方向に爆発することを期待しています。今後の調和系工学研究室も皆さま何卒よろしくお願いいたします。


◆ 北野 勇太(修士2年)
― 取り組んだ研究内容
私は帝国議会の会議録をテキスト化するプロジェクトに関わったり、帝国議会や国会の会議録を利用して、可能の意味を持つ可能表現の使い方がどのように変化してきたかを分析する研究を行ったりしていました。

― 研究室で学んだこと
先輩方や先生方には研究内容や方針についてのアドバイスをいただいただけでなく、行った実験やそこから導き出される結論など、その場で説明するべきことをどのように説明するかということをご指導いただきました。
さらに情報系以外の分野での学会発表を経験し、聞き手に応じた説明の粒度を考える機会になりました。

― 今後の抱負
今年で学生生活には一区切りつきましたが、これからは社会人としての新たなスタートを迎えます。
今後も学び続ける姿勢を大切にしていきたいと思います。


◆ 後藤 健之介(修士2年)
― 取り組んだ研究内容
競輪における注目レースの選定と、LLMを用いたレース紹介記事の自動生成に関する研究に取り組みました。
株式会社チャリ・ロトの協力のもと、競輪ファンの意思決定を支援する実践的な研究に挑戦し、とても貴重な経験となりました。

― 研究室で学んだこと
研究を進める中で、協力の大切さを実感しました。
悩んで手が止まってしまうこともありましたが、研究室のメンバーと議論することで新たな視点が得られ、前進できることが何度もありました。
こうした経験を通じて、技術力だけでなく、チームで協力して課題を解決する力の重要性を学びました。

― 研究室の仲間との思い出
研究室では飲み会やイベントを通じて仲間との交流を深める機会がありました。最初は外部出身ということもあり、内部進学のメンバーと打ち解けるのに時間がかかりましたが、後半にはすっかり仲良くなり、楽しい時間を過ごすことができました。
特に、研究の合間に交わす雑談や、飲み会での何気ない会話が、いつの間にか貴重な思い出になっていました。もっと早くから積極的に話していれば良かったと後悔するほど、最後にはとても良い関係を築くことができたと思います。

― 今後の抱負
研究室での2年間を通じた経験を糧に、今後も成長できるよう頑張ります。


◆ 冨澤 峻己(修士2年)
― 取り組んだ研究内容
大規模言語モデル(LLM)を用いた俳句の評価・推敲と批評文の生成に取り組みました.

― 研究室で学んだこと
技術面では先生方や学生のサポートもあり,多くのことを学ぶことができました.また,対外発表の経験を通して,相手に自分の研究内容を適切に伝える方法についても学びました.

― 後輩たちに伝えたいこと
困ったら周りの学生や優秀な先生方に頼りましょう.

― 今後の抱負
本研究室を卒業した自覚をもって,これからも精進します.


◆ 森 雄斗(博士3年)
― 取り組んだ研究内容
私は介護者・被介護者のための自律走行機能を持つ歩行器に関する研究に取り組みました。日本の高齢化は年々進んでおり、新たな介護のあり方を検討する必要があります。そこで画像処理やロボット技術を活用して、新たな歩行補助具の提案を行いました。

― 研究室で学んだことや、研究する上で大変だったこと
達成したい課題やその背景情報を正確に伝える能力を鍛えることができました。特に公開論文説明会では、課題設定や課題解決の手法について、論理的でありつつ聞き手に納得感を与える必要がありました。これらは研究だけでなく、社会に出ても必要なスキルです。学生の立場でこのスキルを伸ばすことができたので、研究成果以外にも大きな価値があったと考えています。

― 後輩たちに伝えたいこと
調和系工学研究室は、学ぶチャンスが十分に用意されていますが、受動的な姿勢ではそのチャンスを掴むことができない場だと思います。能動的に取り組めば研究スタッフからも強力な支援を受けることができます。ぜひ学ぶチャンスを無駄にせず積極的に行動し、多くのことを吸収することで、より意義のある学生生活を送ってください。

― 今後の抱負
博士号の取得を通して多くのことを学びました。アカデミアから一度離れますが、この経験は研究以外の場面でも有意義なものだと考えています。社会人生活が始まっても、研究室で得た経験を活かして挑戦し続けていきます。


【3】学会参加レポート
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◇ 第75回エンタテインメントコンピューティング研究発表会 (2025)にて学生が発表しました

2025年3月17日~3月19日に京都大学 百周年時計台記念館にて開催された「第75回エンタテインメントコンピューティング研究発表会 (2025)」にて学生が研究発表を行いました。

[第75回エンタテインメントコンピューティング研究発表会 (2025)]


◆ 冨澤 峻己, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲: LLMを用いた俳句の批評文生成とその評価

本論文では, 日本の伝統文芸である俳句に焦点を当て, 句会や俳句募集企画などに提出された作品に対して作成される作品の長所や出来栄えを評価する批評文の生成手法について述べる.
まず, 複数の俳句募集企画において最も優秀な作品に対して俳人が作成した批評文を分析した. 分析の結果, 俳句を適切に批評するための 8 つの要素が含まれることと, 同一企画における批評文の表現方法に多様性があることを確認した.
提案手法では, プロンプトベースの LLM を用いて, 俳句を入力として各要素の選択や構成順序の決定といったプロセスを段階的に踏むことで批評文を生成する.
生成文について俳人へのアンケート調査を行った結果, 俳句の長所や出来栄えを批評する文として適切であることが示された.

◆ 前嶋 瞭佑, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲: LLMを用いたエージェントの俳句相互評価による句会構築

近年,大規模言語モデル(LLM)の発展に伴って芸術作品の自動生成・評価の研究が盛んに行われており,俳句においても,深層学習を用いた形式的・意味的特徴の再現やLLMによる評価・批評の試みがなされている.
これまでの研究では,俳句の生成や評価といった個別のプロセスに焦点が当てられてきたが,句会という場における創作者間の相互作用や社会的な創作活動の側面については十分な検討がなされていない.
本研究では,専門家の知見や実際の句会参加経験を活用し,マルチエージェントシステムによって句会を模擬的に実現するエージェント間の俳句相互評価を開発する.

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研究内容にご興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ: http://harmo-lab.jp/contact


【4】調和系工学研究室WHAT’S NEW
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◇ 読売新聞にて川村教授のコメントが掲載されました

2025年3月21日付、読売新聞 朝刊にて、川村教授のコメントが掲載されました。
記事では、中国の新興企業ディープシークが1月に公開した生成AI「R1」の中国国内での利用の急拡大について、報道しています。
AI分野での開発競争が加速する中、「R1」がゲームチェンジャーになるとの見方もありますが、川村教授は、「ディープシークの生成AIは各国で行われてきた研究の延長線上にすぎず、AIの世界のゲームチェンジャーにはならない」と見ています。

[読売新聞](お読みになるにはログインが必要です)


★ 研究室に関連する企業・ベンチャー等のニュース
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◇ 日本経済新聞にてAWLを取り上げていただきました

2025年3月25日付、日本経済新聞にて、道内の地銀によるスタートアップへの投資の一例として、北大発認定スタートアップであるAWL株式会社を取り上げていただきました。
現在、道内の大学発スタートアップ輩出の中心は北海道大学ですが、他大学の研究シーズへの支援も進みつつあります。記事では、地銀が地域課題を解決するスタートアップを支えるあり方を模索していることについて、報道しています。

[日本経済新聞] (お読みになるにはログインが必要です)
[AWL株式会社(北大発認定スタートアップ)]


【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
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ChatGPT新機能でスタジオジブリ風のイラストがネットに氾濫(gizmodoより)
写真やテキストから画像を生成するGPT-4oの最強画像生成機能がリリースされた途端、手持ちの写真をアップロードしてスタジオジブリの宮崎駿監督作品風のイラストに加工する「Ghiblification(ジブリフィケーション)」が大流行。世界中のネットに溢れ返る事態となっています。

生成AI活用の「案内ロボット」、万博最寄り・夢洲駅に 4言語で応対可能(itmediaより)
大阪メトロは4月2日、大阪・関西万博会場の最寄り駅であるOsaka Metro中央線・夢洲駅に、4言語で対応可能な案内ロボット「ugo」を設置すると発表した。多くの利用客が見込まれる駅環境下で、案内ロボットとして適切な役割を果たせるかを検証する。夢洲駅の南改札外に、4月4日から10月31日まで設置する。


【6】調和系工学研究室関連企業NEWS
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4/18(金)開催「Verona Summit 2025~”境界なき時代”のSASE戦略~」次世代ネットワークセキュリティの最前線を学ぶオンラインイベント(株式会社網屋)
サイバーセキュリティサービスを提供する株式会社網屋は、ネットワークセキュリティの最新トレンドと、実践的な導入・運用戦略を学ぶオンラインイベント「Verona Summit 2025」を2025年4月18日(金)に開催します。

RX Japan株式会社はデジタルの力で営業・マーケティングを進化させる総合展でセミナーを開催(株式会社インターパーク)
4/23(水)14:30~15:00に「リード管理を変えると成果が変わる!AI時代のBtoB新規顧客開拓手法とは?」と題し(株)インターパークがお話しします。


【7】AI川柳
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調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。

2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」にて、その週の話題のニュースのキーワードをお題に、バーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。

AIには詠んだ句に対する「良し悪し」の感覚はありません。そのため、人間がどのように感じ、どのような情景を思い浮かべるかにより、AIが詠んだ句に意味が生じてきます。
AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変うれしく思います!

★ お題「春」(3月24日投稿)
軟らかな春を見送る雪景色
春の訪れを見送りながら、名残の雪景色が広がる様子(感想はChatGPTと作成)。

★ お題「春」(3月18日投稿)
雪を見て目をそらしたい春が来る
春の訪れを待ち望む気持ち(感想はChatGPTと作成)。



【ご寄附のお願い】
人工知能によるイノベーションでより素晴らしい世界を実現することが、私たち調和系工学研究室の使命であると考え日々研究に取り組んでいます。
大学での研究活動には、研究に必要な機器の整備のほかにも、学生の学会への参加や論文投稿など研究費が欠かせません。

私たちの取り組みにご賛同いただけ、応援のご寄附を賜れましたら大変心強く、研究を続けるうえで大きな励みとなります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

調和系工学研究室 教授 川村 秀憲

[北海道大学奨学寄附金制度について](本学への寄附金については、税法上の優遇措置の対象となります)
お問い合わせ先:http://harmo-lab.jp/contact

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

◇ 次号は、2025年4月18日に配信する予定です。
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