2月3日(月)に学部4年生 4名の卒業論文発表会が行われました。
◆ 櫻 井 舜
深層学習によるログ異常検知モデルを用いたサイバー攻撃検知に関する研究
A Study on Cyber Attack Detection Using a Log Anomaly Detection Model Based on Deep Learning
概要:エンドポイントセキュリティのための過検知の少ないログ攻撃検知手法の作成
― 発表を終えて
卒業論文の執筆や発表では,先生から多くのお力添えをいただきました.
ありがとうございます.
今回の経験を活かして,今後の研究活動に取り組みたいと思います.
◆ 帆井 健悟
ステレオカメラによる車両制御における深層学習の適用に関する研究
A Study on Application of Deep Learning in Vehicle Control by Stereo Camera
概要:近年エンドツーエンド型の自動運転システムの研究が盛んであるが,高精度な推論には高性能の学習用・推論用マシンが必要であり,研究開発や商業展開の大きな負担となっている.これはステレオカメラを入力センサとして用いることで対処できる可能性がある. アルゴリズムでの測距によりネットワーク内での測距を省略でき,単一センサでの画像と距離情報の取得によりセンサフュージョンが不要になる可能性があり,モデルの簡素化が期待できる.本研究では,ステレオカメラを用いた自動運転のエンドツーエンドモデルの初期検討として,基礎的なタスクであるアダプティブクルーズコントロールを行うモデルを開発する. 既存モデルであるTransfuserを基に,ステレオカメラで取得した情報を用いて自車の加速度の予測を行うネットワークへ改変することで,これを実現する. 日本の公道の約16万フレームのデータを用いて学習・評価した結果,加減速が少ない単調な環境では良好な精度が得られ,ステレオカメラモデルの実用化可能性が示唆された.一方,大きな加減速,上り坂,急激な光変化では精度が低下することが確認され,原因を考察し改善策を提案した.
― 発表を終えて
先生方や先輩方には,直前までご指導・ご支援いただき,そのおかげで無事卒論執筆や発表を終えられました.今回の経験を活かして,今後もより一層研究活動に励みたいと思います.
◆ 堀 駿也
LLMを用いたMulti-Agent-Debateにおける反論の効果に関する研究
A Study of the Effects of Counterarguments in Multi-Agent-Debate Using LLMs
概要: 近年の生成 AI の活用の拡大とともに, 大規模言語モデル(LLM)の推論能力 の向上や, 人間にとって推論過程が理解しやすい出力を行うように様々な手法が提案されてきた. 本研究では, LLM の推論能力向上手法としての MAD に着目 し, 既存の MAD フレームワークに対して人間の議論では一般的に使用される反論を導入することを提案した. 本研究の反論の導入により, フィードバック内容の多様化や推論過程を明確にすることができることを示した.
― 発表を終えて
卒業論文の執筆や発表では、先輩や先生から多くのお力添えをいただきました。私は学部で卒業してしまうため、今回の経験を社会人になった後も活かすことができればと思います。
◆ 前嶋 瞭佑
LLMを用いたエージェントの相互作用による俳句の生成と評価に関する研究
Study of Haiku Generation and Evaluation by Agent Interaction Using LLM
概要:近年,大規模言語モデル(LLM)の発展に伴って芸術作品の自動生成,評価の研究が盛んに行われている.俳句を対象とした研究においても,深層学習を用いた俳句特有の形式的,意味的特徴を再現,およびLLMを用いた評価及び批評を行う試みがなされている.俳句創作における個別のプロセスにフォーカスした研究が存在する一方で,作品や批評を通して意思,感情を伝達する社会的な創作活動の側面に着目した検討はなされていない.本稿では,こうした課題に対して専門家の知見や実際の句会参加経験を活用し,マルチエージェントシステムを用いた句会における参加者間の相互作用,特に複数ラウンドにわたる句会の実施による句会参加者間の共通観念の形成やそれに伴う多様性の推移,俳句の質的向上を各エージェントの出力する文章を比較することで調査し,計算機による俳句創作の新たな可能性を探る.
― 発表を終えて
今回の研究活動では、研究そのものの経験が浅い私に同期、先輩方、先生方から多大なご助力をいただきました。今後の研究活動に生かしていくとともに、後輩等の相談に乗れるよう一層の研鑽を積んでいきたいです。
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