川村教授の読書感想『とにかく仕組み化 ── 人の上に立ち続けるための思考法』、最新の人工知能ニュースをお届けします/harmolab138


こんにちは。
北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。

1月30日にFMラジオ局J-WAVEで放送されたニュース番組「JAM THE PLANET」に川村教授が電話インタビューで出演し、話題の「DeepSeek」について解説しました。
ネットでも公開されていますので、ご興味のある方はぜひお聴きいただければ幸いです。

[JAM THE PLANET](こちらからお聴きいただけます)

それでは、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

2025年2月7日配信
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■ 本日のTopics
【1】こんな本を読んでいます
【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW
【3】人工知能・ディープラーニングNEWS
【4】調和系工学研究室関連企業NEWS
【5】AI川柳
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【1】こんな本を読んでいます
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◇ 川村教授の読書感想アーカイブより、2023年5月に発売された、安藤広大 (著) 『とにかく仕組み化 ── 人の上に立ち続けるための思考法』をご紹介します。

『とにかく仕組み化 人の上に立ち続けるための思考法 』
安藤広大 (著),発行年月:2023年05月
https://www.diamond.co.jp/book/9784478117743.html

― 感想

スタートアップを立ち上げて段々と人が集まってある程度の規模がでてきたときに組織としての成長の壁にぶつかることが多いと思います。私もいろいろなスタートアップに関わる中で、どの会社も50~100人ぐらいの規模になったときにそれまでのやり方、属人的でカリスマが牽引するようなやり方に無理がでてくる様子をよく見ていました。

そこから更に成長するためには「優秀なある人がいるから会社が回る」ではだめで、人が入れ替わったとしてもちゃんと機能する仕組みが重要です。本書はそのような組織の仕組みをどう作っていくべきかについて、平易な言葉でわかりやすくも核心をついた方法論を述べています。

著者は方法論を「識学」という体型にまとめています。識学とは「経営者・管理職・部下、すべての従業員が無駄なストレスに悩まされることなく、仕事に集中できる組織」を作り上げることによって、会社としてこれまで以上の成果をあげるためのマネジメント理論ということだそうです。

この識学を広めるために著者が設立した株式会社識学は創業4年でIPOしたそうで話に説得力があります。スタートアップで組織づくりを行っている経営者にはぜひ一読をおすすめします(2024年1月 川村秀憲)。


【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW
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◇ 「札幌AI道場 第3期 成果発表会」に川村教授が登壇します

2025年2月14日(金)、札幌市民交流プラザ3階 クリエイティブスタジオ(札幌市)にて開催される「札幌AI道場 第3期 成果発表会」に札幌AIラボ長をつとめる川村教授が登壇し、札幌AIラボ事務局長 中村 拓哉 氏とトークセッションを行います。

本会は、札幌市が取組む、産官学が連携して地域課題をAIで解決する実践的な人材育成プログラム「札幌AI道場」の成果発表会となります。

AIの活用に関心のある多様な業種の方々との交流の場も用意されていますので、興味のある方はぜひご参加いただければ幸いです。

開催日時:2025年2月14日(金)15時30分 ~20時45分(開場 15時~)
会場:札幌市民交流プラザ3階 クリエイティブスタジオ(札幌市中央区北1条西1丁目)
参加定員:300名(要事前申込。先着順)
参加費用:無料。交流会参加者は1人1,000円(学生は無料)

詳細および参加申込はこちらからご確認いただけます。
札幌AI道場 第3期 成果発表会
参加申込フォーム(申込締切は2月12日(水)まで※先着順)

[札幌AIラボ]


◇ AI Startups Career Nightに川村教授が登壇します

2025年2月18日(火)にKERNEL HONGO(東京都文京区本郷)及びオンライン(ハイブリット)にて開催されるAI Startups Career Night「AIトップランナーが語る『LLMの核心』―DeepSeekと次世代AI」に川村教授が登壇します。
当日はGenban Inc. founder CEO 瀧川 永遠希 氏と大規模言語モデル(LLM)の未来についてお話しします。
ご興味のある方はぜひご参加いただければ幸いです。

日時: 2025年2月18日(火)19時-21時(受付18時40分-18時55分)
場所: KERNEL HONGO(東京都文京区本郷4-1-4 Design Place α 3F)
形式: 現地開催・オンラインハイブリッド開催
対象: 社会人 / 学生

[AI Startups Career Night](お申し込み・詳細はこちらからご確認いただけます)


◇ 朝日新聞にて川村教授のインタビューが掲載されました

2025年1月29日付、朝日新聞朝刊紙面及び、1月28日付デジタル版にて、中国の人工知能開発企業「ディープシーク」が20日に公開した生成AIモデル「R1」について、川村教授のインタビューが掲載されました。
川村教授は、「R1」のスペックや低コストで開発された可能性があることのインパクトなどについてお話ししています。

[朝日新聞](お読みになるにはログインが必要です)
https://www.asahi.com/articles/DA3S16137166.html
https://www.asahi.com/articles/AST1X3HGST1XUHBI01GM.html


◇ 北海道新聞にて川村教授の講演について取り上げていただきました

2025年1月22日付、北海道新聞にて、21日に帯広市で開催された「道新十勝政経懇話会 1月例会」での川村教授の講演について取り上げていただきました。
同会で川村教授は「人工知能の未来 ChatGPTを超えて」と題して講演し、AIの進化や人の役割などについてお話ししました。

[北海道新聞](お読みになるにはログインが必要です)


★ 研究室に関連する企業・ベンチャー等のニュース
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◇ 北海道新聞にてさっぽろ雪まつり会場でAWLのAI混雑状況解析システムを導入することについて取り上げていただきました

2025年2月3日付、北海道新聞朝刊にて、さっぽろ雪まつり会場でAWL株式会社が開発した、AIで混雑状況を解析するシステムを導入することについて取り上げていただきました。
株式会社ジェイコム札幌と連携し、同社のブースがある1丁目会場で人気の区画や混雑する時間帯を予測し、J:COMの公式YouTubeやCATVで情報公開する予定です。

こちらからご覧いただけます
[【LIVE/AI解析】さっぽろ雪まつり大通会場1丁目J:COMひろば]

[北海道新聞](お読みになるにはログインが必要です)
[AWL株式会社(北大発認定スタートアップ)]


◇ 日刊工業新聞にてAWL CHRO 土田 美那氏が登壇した「生成 AI 利活用セミナー in 北海道」が取り上げられました

2025年1月22日付、日刊工業新聞にてAWL株式会社 最高人事責任者 兼 上席執行役員 土田 美那 氏が登壇した「生成AI利活用セミナー in 北海道」が取り上げられました。
同セミナーは、北海道総合通信局、北海道テレコム懇談会の主催により、1月17日にサッポロファクトリー「札幌ユビキタス協創広場 U-cala」(内田洋行札幌支店)及びオンライン(ハイブリット)で開催されました。「生成AIの利活用」をテーマに教育現場の方や事業者等が登壇し、学びや教育に関する生成AIの先進的な取組について、紹介しました。AWL CHRO 土田 美那 氏は、「生成AIによるビジネス、学び、くらしの変革」と題し講演し、生成AIを実際に使ってみよう、と呼びかけました。

[日刊工業新聞](お読みになるにはログインが必要です)
[生成AI利活用セミナー in 北海道]
[AWL株式会社(北大発認定スタートアップ)]


【3】人工知能・ディープラーニングNEWS
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Google、「Project Astra」を向こう数カ月中にGeminiアプリに導入へ(itmediaより)
Googleは、現実世界でマルチモーダル理解を活用するエージェント「Project Astra」を、向こう数カ月でAndroidおよび「Samsung Galaxy S25」のGeminiアプリに導入する予定だと発表した。
韓国Samsung Electronicsが同日開催した新製品発表イベントに動画で参加したGoogle DeepMindのデミス・ハサビスCEOはProject Astraを「みなさんの毎日の生活を便利にするユニバーサルなAIアシスタント」と紹介し、「その機能の一部をSamsungとの提携でみなさんに提供できることを嬉しく思います」と語った。

話題の中華LLM「DeepSeek R1」の日本語追加学習モデル サイバーエージェントが無料公開(itmediaより)
サイバーエージェントは1月27日、大規模言語モデル(LLM)「DeepSeek-R1」を使った新たなAIモデルを無料公開した。「DeepSeek-R1-Distill-Qwen-14B/32B」をベースに、日本語を追加学習させたLLM「DeepSeek-R1-Distill-Qwen-14B/32B-Japanese」をHugging Face上で公開。ライセンスは、MITライセンスで商用利用なども可能だ。

ChatGPTに調査エージェント機能 o3でWeb検索する「Deep Research」 人が数時間かける調査作業を数十分で(itmediaより)
米OpenAIが、ChatGPTにエージェント機能「Deep Research」を追加した。搭載するのは、現在同社のフラグシップモデルであるo3をWebブラウジングとデータ分析に最適化したモデル。人間が数時間かけて調査する作業を数十分で完了できるとしている。


【4】調和系工学研究室関連企業NEWS
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北の起業家表彰、優秀賞に札幌の2社 「ゼロスペック」「マルゴト」(ゼロスペック株式会社)
札幌商工会議所は24日、将来性のある企業を発掘する2024年度の「北の起業家表彰」の表彰式を札幌市内で開いた。タンクに設置したセンサーと人工知能(AI)を使って灯油配送を効率化するゼロスペック(札幌、多田満朗社長CEO)と、企業の採用業務を代行するマルゴト(札幌、今啓亮代表)の2社を優秀賞に選んだ。

生成AI活用の取り組みと今後の方針について(株式会社クレスコ)
株式会社クレスコ(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:冨永 宏、以下当社)は、2022年の生成AI登場後直ちに、その利活用によるサービス品質と生産性向上に向け取り組みを開始しました。開始後2年取り組み事例や進捗状況、今後の方針につき、お知らせいたします。

インターパーク、山口県下関市で「竹崎・茶山通り meets ハッカソン」を開催!(株式会社インターパーク)
クラウドサービスの開発・販売を手がける株式会社インターパーク(所在地:北海道札幌市、代表取締役社長:舩越裕勝)は、2025年1月26日(日)山口県下関市 茶山通り・竹崎町エリアにて、「あなたのアイデアが街の未来を変える」をテーマに、⽵崎・茶⼭通りハッカソンを開催することをお知らせします。このハッカソンは、中学生から大学生を対象としています。

ニッコー、釧路高専に出前事業【釧路市】(株式会社ニッコー)
食品メーカーのニッコー(釧路市鶴野110、佐藤一雄社長)は24日、釧路工業高等専門学校(釧路高専)の機械工学科5年を対象とした出張授業を行った。

業務改善アプリを知ろう!話そう! 総務むけ、2/14オンライン勉強会開催 – 総務のnakama(株式会社インターパーク)
今回は特別に、株式会社インターパーク様をゲストにお招きし、業務改善アプリ「サスケWorks」をご紹介します。導入事例や活用方法、よくある質問など、業務改善に役立つ情報満載です!

当社社員が公立はこだて未来大学の講義「オープン技術特論」のゲスト講師を担当いたしました(株式会社クレスコ)
当社は今後も、培ってきた実務経験やスキルを発信して、IT人材の育成や社会の発展に貢献してまいります。


【5】AI川柳
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調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。

2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」にて、その週の話題のニュースのキーワードをお題に、バーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。

AIには詠んだ句に対する「良し悪し」の感覚はありません。そのため、人間がどのように感じ、どのような情景を思い浮かべるかにより、AIが詠んだ句に意味が生じてきます。
AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変うれしく思います!

★ お題「定年」(1月23日投稿)
定年後体も心も軽くなる
仕事から解放され、体も心も軽やかになった様子が、明るく前向きに描かれた一句(感想は #ChatGPT と作成)。

★ お題「鬼」(1月27日投稿)
ひとりだけ鬼の顔見て泣いている
家族行事の中の微笑ましいひとコマ(感想は #ChatGPT と作成)。



【ご寄附のお願い】
人工知能によるイノベーションでより素晴らしい世界を実現することが、私たち調和系工学研究室の使命であると考え日々研究に取り組んでいます。
大学での研究活動には、研究に必要な機器の整備のほかにも、学生の学会への参加や論文投稿など研究費が欠かせません。

私たちの取り組みにご賛同いただけ、応援のご寄附を賜れましたら大変心強く、研究を続けるうえで大きな励みとなります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

調和系工学研究室 教授 川村 秀憲

[北海道大学奨学寄附金制度について](本学への寄附金については、税法上の優遇措置の対象となります)
お問い合わせ先:http://harmo-lab.jp/contact

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

◇ 次号は、2025年2月21日に配信する予定です。
◇ メールマガジンのバックナンバー
 http://harmo-lab.jp/?page_id=2918
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調和系工学研究室教員
川村 秀憲教授
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