3月23日(木)に北海道大学で学位記授与式が行われ、調和系工学研究室の学部5名、修士7名が卒業・修了いたしました。
それぞれの道に進まれる皆さんの新しい門出を心よりお祝い申し上げるとともに、4月からの新しいステージでの活躍を期待しています。
卒業論文・修士論文発表会での発表スライドを本研究室のHP( http://harmo-lab.jp/?page_id=9169 )で公開しておりますのでぜひご覧ください。
研究内容にご興味がありましたら、下記フォームからお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ : http://harmo-lab.jp/contact
[ 調和系工学研究室卒業生・修了生の言葉 ]
この春に調和系工学研究室を離れる学生たちの本研究室で取り組んだ研究内容や、後輩へのメッセージ、今後の抱負についてのそれぞれの思いをご紹介いたします。
◆ 学部4年 音喜多 俊平
― 取り組んだ研究内容、印象に残っていること
BtoBオークションを支援するためのユーザの入札予測に関する研究を行いました。
4年生の夏に企業との共同研究が始まり、ミーティングに参加して発表をする際はとても緊張しました。しかし、そこでしか学べない貴重な経験が出来たように感じています。私の研究の全ては先生方、先輩、同期の方々によるサポートがあってなされたものです。大変お世話になりました。
◆ 学部4年 竹田 悠哉
― 取り組んだ研究内容、研究する上で大変だったこと
研究では、「かわいい」や「フェミニン」といった印象を表すファッション用語に基づいて、衣服画像の生成や編集をすることで、ユーザ意図の正確な伝達を支援することに取り組みました。研究では、誰もやっていないことをコンストラクトすることになるので、実装や研究の枠組み作りが大変でした。
― 研究室で学んだこと
研究室では、基本的な研究への取り組み方や考え方、応用研究における論点を学び、ゼミでは、機械学習について重箱の隅をつつくような質問にも根気強くご対応頂きました。様々なことが勉強でき、配属時の選択は正しかったと確信しています。
― 研究室の仲間との思い出、印象に残っていること
研究室での思い出は、コロナでずっとできなかったセイコーマートでのジンギスカンをしたことです。期間終了間際だったので非常に寒かったですが、あまり会話したことのない先輩方ともいろいろなお話ができました(ご参加頂きありがとうございました)。
また印象に残っているのは、自分の研究(CV系)が始まる前に、インドからのインターン生の研究(NLP)に関わったことです。多くの学びがありとても良い経験でした。
― 後輩たちに伝えたいこと
(伝えたいことというより感じたことに近い気もしますが、)自分の専門に絞っても、とてもキャッチアップしきれないほどにAIブームは凄烈です。そこで、1年間論文サーベイと研究を並行してきた経験からの提言です。知はT字型に拡げるのが良いと言いますが、研究における専門の垂直方向と、機械学習や他の学問における水平方向に、Tを取捨選択の道標として、バランスよく自覚的に伸ばしていくのが良いと思います。全能アーキテクチャの研究者の方が、進歩の早い分野では努力すればするほど自分の財産になると言っていました。科学のフロンティアがそう多くは残っていない中で、こんなに面白い時期に学生でいられる特権を享受しましょう!
― 今後の抱負
今のITレベルでも日本は十分住み良いため、デジタル化に取り残されてもガラパゴス化して案外幸福なのではと思ったりもしましたが、LLMによって日本のDXはリープフロッグできると言われているので、やはりAIの社会実装を進めてこれまで学んできたことを社会に還元したいです。そのために、近視眼的な応用でなく、俯瞰的に技術が社会に与える影響を考えながら仕事をしたいです。
◆ 修士2年 赤坂 駿斗
― 取り組んだ研究内容
今年で修了になりました。調和系工学研究室修士2年の赤坂駿斗です。先生方をはじめとした研究室のメンバーには大変お世話になりました。私は意思決定に関わる情報提示として、競輪における予想記事生成に関する研究に取り組みました。
― 印象に残っていること
研究室では、研究は勿論のことですが研究以外の部分でもよくコミュニケーションを取っていただき、居心地の良い環境だったことが印象深いです。修士の2年間ですが私に指導・サポートしてくださり、ありがとうございました。
◆ 修士2年 西 佑希
― 取り組んだ研究内容
私は、自動運転車の追越場面における追越行動をマルチエージェント深層強化学習で獲得する研究をしました。
― 研究室の仲間との思い出や、印象に残っていること
研究は、結果がでない期間が長かったのが大変でした。修士論文発表が近づいている時期に、同期と励ましあったことや、先輩後輩の皆さんにいろいろとお世話になったことが印象に残っています。後輩の皆さんも助け合いながら今後の研究生活を送ってほしいと思います。
― 今後の抱負
今後は新社会人になり、今までよりも大変なことが多くなると思いますが、研究生活で学んだことを活かして精進していきます。
◆ 修士2年 平田 航大
― 取り組んだ研究内容、研究する上で大変だったこと
私は学部4年から人工知能を用いた俳句生成と生成俳句の評価方法についての研究を行って来ました。俳句研究の大変で、かつ面白い点としては最終的な評価を行うのが人間であるという点です。人間による評価という定性的な部分と定量的な部分のバランスをどうとるかという点が難しい点でした。
― 研究室の仲間との思い出や、印象に残っていること
印象に残っていることは国際学会で京都へ行ったことと、自分の研究が他者の研究で引用されていたことです。他の研究者との交流はとても刺激になりました。研究室に行った際には、他愛もない雑談が自分の中で良い息抜きとなっていました。3年間お世話になりました。
◆ 修士2年 三浦 颯太
― 取り組んだ研究内容、研究室で学んだこと
私はIoTセンサの異常検知と、センサのキャリブレーションに関する研究に取り組みました。けして楽な研究生活では無かったですが、先生方や研究室のメンバーに助けられながら無事に卒業することができました。
― 研究室の仲間との思い出や、印象に残っていること
研究室の同期はみんな仲が良く、よく一緒に遊んだり、ご飯を食べに行ったりして、研究活動以外でも充実した2年間をおくることができました。夏にはバーベキューもしました。同期のみんなと楽しい思い出を作ることができて良かったです。2年間、お世話になりました。
◆ 修士2年 右田 幹
― 取り組んだ研究内容
深層学習を用いて、ユーザーの衣服の印象を推定し、その結果をもとに新たにコーディネートを推薦するシステムを作りました。デートや結婚式など、場面にふさわしく、ユーザーが好むコーディネートを提案することを目標としました。被験者に対する実験を通じて、システムの有効性に関する検証も行いました。
― 研究室で学んだことや、研究する上で大変だったこと
学んだことは、2つあります。
1つ目は、論理的思考力の重要さです。ただ闇雲にやるのではなく、何のために行うのか、複数ある選択肢の中でなぜそれを選ぶのかを考えなければなりません。これまで、直感や感覚をあてにしていた所もあるので、論理に頼る点は大変だったところでもあります。ただ、入学当初に比べると論理的に説明する能力がついた気がしています。研究室外での活動の中でも「理由がしっかりしているから伝わりやすい」と言って頂く機会が増えました。
2つ目は、言葉の使い方です。普段何気なく使っている言葉であっても、誤解を生む単語を使用しないようにすることや、発表資料の中で主語が抜けないようにすること、論文や発見資料などで使用する言葉を統一する(似た言葉の意味であれば統一)することなど、言葉遣いには大変苦労しました。ただ、社会人になってからも必要な要素であることは間違いないため、この場で学べたことは大変良かったです。
― 研究室の仲間との思い出や、印象に残っていること
入学初期に同期とジンギスカンを食べたことと登別温泉に行ったことは特に思い出に残っています。大学院に進学するタイミングで関東から北上したこともあり、北海道についての知識はほとんどありませんでした。そのため、この機会を通して、北海道の魅力の入り口に導いてくれたのは大変ありがたいことでした。
― 後輩たちに伝えたいこと
自分の周りには、進学と就職が半分ずついるため、どちらの話も聞くのですが、大学院の最も良いところは、やりたいことにたくさん打ち込める時間があることだと感じています。社会人は勤務時間が決まっているところが多いのに対し、研究は平日はもちろん、土日にも取り組むことができます。逆に言えば、自分が取り組みたいことを平日に行うこともできます。そのため、大学院での生活では研究はもちろん、自分がやりたいことに積極的に取り組んでみると良いのかなと感じています。
― 今後の抱負
まずは、入社先で結果を出せるように努めることが1番です。環境も変わり、たくさんの刺激を受けると思うため、同期、先輩と切磋琢磨して成長できるように頑張ります。また、大学院に進学したことで自分が描くキャリアに大きな変化があったため、今後も自己分析を積み、自分が目指すものを模索していきます。
◆ 修士2年 鐘 支俊
― 取り組んだ研究内容
私が取り組んだ研究内容は「深層学習を用いたバス乗客の属性情報の推定」でした。
― 研究室で学んだことや、研究する上で大変だったこと
研究室で学んだことや、研究する上で大変だったこととしては、画像処理や課題の洗い出しと解決が挙げられます。特に、データ量が少ないため、推定精度を上げる方法を模索することが難しかったです。しかし、研究室の先生方や先輩の方々のサポートを受けながら、少しずつ解決方法を見つけていくことができました。
― 研究室の仲間との思い出や、印象に残っていること
研究室の仲間との思い出や、印象に残っていることは、共に研究を進める中での切磋琢磨の日々です。私たちは一つの目標に向かって協力し合い、ともに成長していくことができました。また、研究以外でも、お互いの趣味や興味を共有し、楽しい時間を過ごすことができました。
― 後輩たちに伝えたいこと
後輩たちに伝えたいことは、研究が社会に役立つことを考えて進めることが大切だということです。自分の研究が社会に貢献することを意識しながら、取り組んでいくことをお勧めします。
― 今後の抱負
最後に、私の今後の抱負は、研究室で学んだことを活かして、職場で活躍することです。研究を通じて得た知識やスキルを、実際の業務に活かし、貢献できるように努めていきたいと思います。
◆ 修士2年 劉 兆邦
― 取り組んだ研究内容、研究室で学んだこと
私は灯油消費量の予測の研究をしています。
研究室で先生からたくさんのアドバイスをもらって、仕事や研究する時に注意すべきことやスライド作成、他の人に分かりやすい説明方法を学びました。大変なことは締め切りの時結構忙しいです。
― 研究室の仲間との思い出、今後の抱負
また、研究室の仲間と一緒に居酒屋行って、色んな話して、楽しかったです。伝えたいことは、修士の二年間は想像より短いので、大切にしてください。今後は強いプログラミング技術を持って、立派なエンジニアになりたいです。