2023年9月16日(土)に、石川県加賀市にて開催された「第三十二回 芭蕉祭山中温泉全国俳句大会」 吟行句会にて、「AI一茶くん」が投句しました。
吟行とは、俳句の題材として詠む情景を探しに行くことを言います。「AI一茶くん」は、現在、画像認識技術を導入し、風景画像から俳句を生成することにも挑戦しており、当日は、山中温泉の風景をもとに、2つの方法で、投句する句を選句しました。
1つ目は、画像・テキスト認識深層学習モデルを利用し、風景画像に合う俳句を選択する方法です。2つ目は、山中温泉についての説明から季語とその季語にあう言葉を1つずつ生成し、その言葉を含む俳句の中からもっともらしい句を選択する方法です。どちらも「AI一茶くん」の生成した大量の候補俳句群をもとに200句を選句しました。
そのように選句された俳句の中から、今回の句会にふさわしいものかどうかをChatGPTに総合的に検証してもらい、20句に絞り込んだ上で、最終的に人間が、場違いな地名や季違いを含む句を取り除き、3句ずつ、計6句を投句しました。
その結果、残念ながら選は得られませんでしたが、うれしいコメントをいただいた2句を紹介いたします。
鉄橋をいくつ渡りぬ秋の暮
コメント:旅の様子、旅情を感じる
仲秋の空の広さに歩を止める
コメント:空の高さをうまく表現している
また、その他の「AI一茶くん」が投句した句を紹介いたします。
川風につつまれてゐる赤蜻蛉、 山寺や苔の花咲く庭の隅、 朝日さす松の梢や秋の空、 渓谷へ紛れて清水流れ出す
[芭蕉祭山中温泉全国俳句大会]