2023年1月6日配信

明けましておめでとうございます。
北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。

既に仕事始めを迎えている方もいらっしゃるかと存じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
札幌は雪はそれほど多くありませんが、連日真冬日となり、寒さが身にしみます。

それでは、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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◇ 本日のTopics ◇
【1】新年のご挨拶
【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW
【3】ディープラーニング勉強会
【4】調和系工学研究室関連企業NEWS
【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
【6】AI川柳
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【1】新年のご挨拶

◆ 調和系工学研究室教授 川村秀憲

2023年あけましておめでとうございます。
未だコロナ禍の中にありますが、研究活動も少しずつ日常を取り戻してきています。

ディープラーニングを始めとするAI技術の進歩が日々続いていますが、その中でも昨年は画像生成技術のStable Diffusion、会話テキスト生成サービスのChat GPT、Googleによる大規模言語モデルを実装したヘルパーロボット「PaLM-SayCan」など、技術面だけでなく社会実装面を含めていくつものエポックメイキングな出来事がありました。

これまで限定されたタスクの中で人を凌ぐ性能を発揮してきたAIですが、いよいよ人と対等なレベルで、人と相互作用しながら高度なタスクをこなしていくAIが出現するのも間近になってきていると感じます。

当研究室では、人とAIが一体となり、調和した全体システムとして人の幸せを実現していくための技術について興味をもって研究しています。人とAIの役割分担、AIが解決できること、人でなければ解決できないことは何なのか、そしてどのような技術が必要になるのか、その技術は実際に社会実装してみて本当に役に立つのか、様々な応用分野でこのような課題意識をもって研究を行っています。

普段から皆様方のご支援によって、研究室の学生、スタッフとともに少しずつ研究を進めております。
当研究室のあり方も、単に机の上で研究するだけの場とはせずに、積極的に社会と関わりながら皆様からよい学びの機会をいただき、研究室の知見を持って皆様に貢献できるように研究室一同引き続き頑張っていきたいと思いますので、引き続き応援いただけましたら嬉しく思います。


◆ 調和系工学研究室准教授 山下 倫央

明けましておめでとうございます。
皆様のご健康とご繁栄を心からお祈り申し上げます。
本年もよろしくご指導とご鞭撻のほどお願い申し上げます。

昨年は、まず講義に関しては、北海道大学は全学的にコロナ禍前の対面形式に戻りました。学会参加に関しても対面形式の口頭発表やポスター発表の学会発表が徐々に戻り始めており、対面形式とオンラインのハイブリッド形式が主流になってきています。展示会もコロナ対策下で対面で開催され、調和系工学研究室も AI・人工知能 EXPO(東京ビッグサイト)や北海道ビジネスEXPO(アクセスサッポロ)に出展いたしました。今年も引き続き、積極的に学会発表や展示会出展を行い、発表したコンテンツは皆様に配信していきます。

今年度は、2月7日(火)の卒論発表会,2月9日(木),10日(金)の修論発表会が開催されます。学生は1月に忙しさのピークを迎えますが、皆様を驚かせるような完成度の発表をお見せするべく準備を進めております。調和系工学研究室の卒論・修論発表会の学生発表分の動画配信も予定しておりますので、ぜひご覧ください。

調和系工学研究室では、人工知能技術を用いて社会に役立つ新たなサービスの社会実装に関する研究を進めていきます。また、本メルマガや研究室のウェブサイトを通じて、情報発信も進めていきます。気になる内容がありましたら、ぜひお気軽にお尋ねください。皆様と多くのコミュニケーションをとれることを期待しております。

本年もご支援を賜りますようお願い申し上げます。
新しい年が皆様にとって良い年でありますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。


◆ 調和系工学研究室助教 横山 想一郎

明けましておめでとうございます。
本年が皆様にとって幸多き年となりますようお祈り申し上げます。

調和系工学研究室からは昨年3月に4名の学生が学士課程を卒業し、5名の学生が修士課程を修了したほか、幡本 昂平くんが博士後期課程を短縮修了しました。
このうち3名の学生は博士課程に進学し、学位取得に向けて研究活動を鋭意進めております。

また、昨年10月には3名の学部生が新たに研究室に配属され、他大学の3名の学生が大学院修士課程の入学試験に合格し、今年の4月から当研究室に加わる予定です。
新しく加わる学生も交え、2023年も社会解決の課題を目指し人工知能の研究に取り組んでまいります。

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。


【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW

★ ラジオNIKKEI「ソウミラ」に川村教授が出演しました

2022年12月22日放送のラジオNIKKEI「ソウミラ ~相対的未来情報発信番組~」に川村教授が出演しました。
「AI主要サービス」や「AI技術最前線」などについて解説しています。
ラジオNIKKEI「ソウミラ ~相対的未来情報発信番組~」は、未来に繋がる気になるニュースや情報を紹介する番組です。

12月22日の放送は下記YouYubeよりご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=yBkxiaHIUFU&t=331s

[ラジオNIKKEI「ソウミラ」]


★ 週刊読書人にて『AI研究者と俳人 人はなぜ俳句を詠むのか』を取り上げていただきました

週刊読書人2022年12月23日号にて、川村教授と俳人 大塚凱氏の対談本である『AI研究者と俳人 人はなぜ俳句を詠むのか』(dZERO)を取り上げていただきました。
俳人・連句人である浅沼璞氏より「俳句生成人工知能は俳句をどこへ向かわせるか」と題し書評をいただくとともに、本研究室が開発した「AI一茶くん」が作った俳句についても言及してくださっています。

[週刊読書人]
[AI研究者と俳人 人はなぜ俳句を詠むのか (dZERO)]


★ 研究室に関連する企業・ベンチャーのニュース

◇ 調和技研がエコモット社と事業提携を締結しました

本研究室発のベンチャー企業である株式会社調和技研が、全国でIoTインテグレーション事業を展開するエコモット株式会社と事業提携を締結しました。
これにより、それぞれが持つAI研究開発力とIoTインテグレーション力を組み合わせ、AI社会実装の加速化を目指すと共に、北海道に強い基盤を持つ両社が連携し地域経済へ貢献します。

事業提携の詳細につきましては、下記をご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000075621.html

[エコモット株式会社]
[株式会社調和技研]


◇ 北海道新聞に調和技研とエコモット社の事業提携について取り上げていただきました

2022年12月22日の北海道新聞にて株式会社調和技研とエコモット株式会社の事業提携について取り上げていただきました。
事業提携により、IoT×AIソリューションの共同開発や、営業・開発人材の人材交流による、両者の強みの融合などの取り組みがなされる予定です。

[北海道新聞](お読みになるのはログインが必要です。)
[エコモット株式会社]
[株式会社調和技研]


◇ 北海道新聞にてAWLを取り上げていただきました

2023年1月1日の北海道新聞にて、AWL株式会社を取り上げていただきました。
株式会社サッポロドラッグストアー(サツドラ)にて行われている、AWL株式会社が開発したAIカメラを使用した実験等についてご紹介いただいております。

[北海道新聞](お読みになるには、ログインが必要です。)
[AWL株式会社]
[株式会社サッポロドラッグストアー]

【3】ディープラーニング勉強会

調和系工学研究室ではディープラーニングの最新の知識共有を目指し、毎週ゼミを実施しています。
担当学生がトップカンファレンスから自分の興味のある論文について発表し、意見交換をしながら進めています。
本研究室HP( http://harmo-lab.jp/?page_id=1194 )には過去の発表に使用したスライドも公開していますので、ご興味のある方はぜひそちらもご覧ください。

[紹介論文]
Towards Total Recall in Industrial Anomaly Detection

公開URL:https://openaccess.thecvf.com/content/CVPR2022/papers/Roth_Towards_Total_Recall_in_Industrial_Anomaly_Detection_CVPR_2022_paper.pdf

論文紹介スライドURL: https://www.slideshare.net/harmonylab/towards-total-recall-in-industrial-anomaly-detection

出典:Karsten Roth, Latha Pemula, Joaquin Zepeda, Bernhard Schoelkopf, Thomas Brox, Peter Gehler: Towards Total Recall in Industrial Anomaly Detection, Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR), pp. 14318-14328 (2022)

概要:本論文では位置情報を考慮した特徴量の集合和であるメモリバンクとCoresetによる画像パッチ特徴量の削減を行うPatchCoreアルゴリズムを提案する.結果として、異常検出のベンチマークであるMVTecにおいてAUROC99%以上の精度を出力し,2022年時点でのSoTAを記録した.また,PatchCoreによる特徴量削減により,学習のサンプル数を20%に減らした場合でも以前のSoTAに匹敵する精度となった.(博士1年 森雄斗)


【4】調和系工学研究室関連企業NEWS

スクリエ、オンラインで歯科健診 企業・自治体向け年内開始(株式会社スクリエ)
クレスコとJAL、医療AIによる画像認識技術を活用した「航空機エンジン内部検査ツール」を開発(株式会社クレスコ)


【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

「第一回 AIアートグランプリ」開催 「シン・ウルトラマン」監督の樋口氏らが審査員に
ウミトロンAIスマート給餌機✕くら寿司 第3弾「AIスマガツオ」12月2日(金)から全国で限定販売
「AIいらすとや」登場 呪文を唱えて“いらすとやっぽい絵”を作れる
OpenAI announces Point-E, a machine learning system that quickly creates 3D images from a text prompt
消費者の興味、AIが推定 情報少なくても高い精度
Wi-Fiルーターで部屋にいる人が“呼吸困難”に陥っているかを特定 米研究所が技術開発
大規模言語モデルとの統合で進化するGoogleの汎用ロボット開発の現状
リズムゲームの譜面制作時間をAIで加速。人工知能分野の国際学会「AAAI-23」で採択


【6】AI川柳

調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。
2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」にて、その週の話題のニュースのキーワードをお題に、バーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。
AIには詠んだ句に対する「良し悪し」の感覚はありません。そのため、人間がどのように感じ、どのような情景を思い浮かべるかにより、AIが詠んだ句に意味が生じてきます。
AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変うれしく思います!

★ お題 「決勝」(12月19日投稿)
  決勝に一瞬藻掻く独り言
サッカーW杯2022、最後まで楽しませてくれましたね。

★ お題「駅伝」(2023年1月4日投稿)
 駅伝の予想していた立ち話
毎年、箱根駅伝のドラマに感動します。


【ご寄附のお願い】
人工知能によるイノベーションでより素晴らしい世界を実現することが、私たち調和系工学研究室の使命であると考え日々研究に取り組んでいます。
大学での研究活動には、研究に必要な機器の整備のほかにも、学生の学会への参加や論文投稿など研究費が欠かせません。
私たちの取り組みにご賛同いただけ、応援のご寄附を賜れましたら大変心強く、研究を続けるうえで大きな励みとなります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
調和系工学研究室 教授 川村 秀憲

[北海道大学奨学寄附金制度について](本学への寄附金については、税法上の優遇措置の対象となります)
お問い合わせ先:http://harmo-lab.jp/contact

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

◇ 次号は、2023年1月20日に配信する予定です。
◇ メールマガジンのバックナンバー
 http://harmo-lab.jp/?page_id=2923

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Twitter 調和系工学研究室AI川柳

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