2020年12月18日配信

こんにちは。

北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。

今週に入り全国的に寒さが厳しくなりましたが、皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。

札幌も雪が降り、最高気温が0度を下回る日が続いているのでこのまま根雪になりそうです。

今年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大で、今まで当たり前だと思っていた生活が大きく変わった一年となりました。

まだしばらくはこのwithコロナの生活が続くと思いますので、健康には十分にお気をつけて無理をなさらずに、どうぞ良いお年をお迎えください。

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◇ 本日のTopics ◇

【1】調和系工学研究室WHAT’S NEW

【2】こんな本を読んでいます

【3】AI川柳

【4】今週のAI俳句ランキング

【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

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  • 調和系工学研究室WHAT’S NEW

★情報処理北海道シンポジウム2020にて発表を行いました

11月21日(土)にオンラインで開催された情報処理北海道シンポジウム2020( https://hokkaido.ipsj.or.jp/info2020/ )にて、本研究室からも11名の学生が発表を行いました。

発表を行った学生には興味をもった研究発表、及び、学会に参加して気づいた問題点と最近の動向についてレポートしてもらいましたので、前回に続きご紹介します。

阿部 涼介, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲 : ECサイト掲載商品の紹介文作成支援システムにおける複数文組合せ機能の開発, 情報処理北海道シンポジウム2020, 26, オンライン (2020)

修士1年の阿部です。

11月21日(土)にオンラインで開催された「情報処理北海道シンポジウム2020」に参加しました。

このご時世であるためにオンライン開催でありましたが、参加者は60名ほどおり、さまざまな発表がなされていました。

その中の発表を一つ紹介します。

「ゲームの購買意欲を高めるネタバレ方法の研究」朝倉知哉(公立はこだて未来大学)

本研究はゲームコンテンツにおける購買意欲を高めるために効果的なネタバレ方法を、バーチャルキャラクタを利用した動画コンテンツにより模索するといった研究内容です。

今回の研究では推測段階の話までとなっておりましたが、多くの人がネガティブなものとして考え、場合によっては罰金なども科せられる「ネタバレ」を、ポジティブなものとしてとらえている点が非常に興味深く、また自身の研究の応用としてネタバレの文章の自動生成等も行えることもあり、今後の研究結果が非常に気になるものでした。(修士1年 阿部 涼介)

平田 航大, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲 : 単語の分散表現を用いた俳句における取り合わせの評価手法の検討 , 情報処理北海道シンポジウム2020, 31, オンライン (2020)

学部4年の平田です。

11月21日にオンラインで開催された北海道情報処理シンポジウム2020に参加しましたので報告いたします。

自分の研究に関連する発表としては「ディープラーニングを用いた TOEIC 問題自動生成システムの開発」(鳥木 瑛司, 原田 恵雨, 佐藤 奈々恵(苫小牧高専))という発表がありました。

最新の言語モデルであるGPT-2を用いてTOEICの問題を学習させ、TOEICに出題されそうな文法問題を作成するという研究でした。

現在作成できるのは動詞の活用形に関する問題のみとのことで、今後問題の種類を拡充していくという話がありました。

個人的な意見になりますが、ほかの発表者の方々のスライド資料が参考になりました。

自分が作成したものよりもシンプルなものが多く、1枚のスライドにどう情報を配置するかを意識するきっかけになりました。

初の学会参加だったので最近の動向などは分かりませんが、学会の雰囲気を感じることができて勉強になりました。(学部4年 平田 航大)

★11月29日放送の「タイプライターズ」でAI俳句を取り上げていただきました

11月29日(日)放送のBSフジ「タイプライターズ~物書きの世界~」で、本研究室が開発しているAI俳句を取り上げていただきました。

「タイプライターズ」は、新進気鋭の作家を招き、その知られざる素顔や執筆の裏側を探求していく番組です。

番組では、作家としての顔を持つ番組MCの又吉直樹さんと加藤シゲアキさんが、AI一茶くんが作った俳句を鑑賞しました。

番組の中でAI一茶くんによる16句が紹介され、読んだときには一瞬笑いを誘うような句、意味が分からない句に対してなるほどと思わせる解説を披露していただきました。

その中で特に印象に残った解説をご紹介します。

お題「柿」

鉛筆を削るごとくに柿を剥く

音が良い、印象に残る。創作していてどんどん神経は尖っていき、その余韻のまま柿を食べようとしている。

お題「コンビニ」

コンビニの立泳ぎする少女かな

外がすごく暑くて、やっとコンビニの中で涼んでいるさまが立泳ぎに見える。

コンビニがうしろで動く春の風

春に新入社員のひとたちでコンビニがいつもよりせわしない様子を、背後で感じている。

お題「ロボット」

ロボットのかげとなりゆく盆踊り

楽しく盆踊りしていたところに恐ろしい巨大ロボットがやってきて、みんなが見上げている。

番組の中では、想像していた以上にAI一茶くんの生成した句に良い句があると高い評価をいただきました。

また、人間が普段思いつかないような言葉の組み合わせの俳句からインスピレーションを得て感性が刺激され、普段考えないようなことを考えるので読むのが楽しいと仰っていただきました。

3人がランダムに1句ずつ受け持って、それぞれの解釈で戦わせるのは面白いのではないかとのご意見もいただいたので、ぜひ俳句解釈バトルにも挑戦したいと思います。

[タイプライターズ~物書きの世界~](BSフジ)

放送日時:2020年11月29日(日)17時~

★毎日新聞ウェブ版でAI俳句について取り上げていただきました

12月9日(水)の毎日新聞ウェブ版で、本研究室が開発しているAI俳句について取り上げていただきました。

AI一茶くんの詠んだ俳句や本研究室の川村教授のコメントのほかにも、若手俳人の大塚凱さんからみたAI俳句の面白さについても語られています。

AI俳句のほかにも、AI映画やAIによるアルバム作成、東京大学 情報理工学系研究科の松原仁教授のコメントも紹介されていますので、ご興味のある方はぜひお読みください。

毎日新聞

[デジタルVS 芸術に挑戦してこそ進歩に貢献 「AI映画」来年公開へ](お読みいただくにはログインが必要となります)

★HBCの森アナに本研究室のAI研究について取材していただきました

12月10日(木)に本研究室のAI研究について、北海道放送(HBC)の森結有花アナウンサーに取材していただきました。

AI俳句、ファッションを理解するAI、AIを搭載した歩行器のデモを実際に体験していただきました。

番組では研究紹介だけでなく、本研究室発のベンチャー企業についても取り上げていただきます。

放送日など詳細が決まりましたら改めてお知らせいたします。

★ゼロスペックがX-Tech Innovation 2020北海道地区最終選考会で最優秀賞を受賞しました

12月17日にオンライン開催された、株式会社北海道銀行など地方銀行5行が主催する「X-Tech Innovation 2020北海道地区最終選考会」でゼロスペック株式会社が最優秀賞を受賞しました。

「X-Tech Innovation」は、各業界・業種を横断する、デジタルテクノロジーを活用した新しいサービスをスタートアップ企業等から広く募集するビジネスコンテストで、最優秀賞に選ばれた「IoT技術を活用した灯油配送最適化技術」は、各家庭の灯油タンクにLPWA(低消費電力で遠距離通信を実現する通信方式)を使ったIoTスマートセンサーを設置し、遠隔地から残量を確認できるシステムです。

配送のタイミングや給油量を最適化でき、消費データからの消費予測を可能にするAIを本研究室と共同で開発しています。

今回の最優秀賞受賞により、2021年1月に開催される「X-Tech Innovation グランプリファイナル」に出場いたします。

リアルエコノミー

[「X-Tech Innovation2020」北海道地区最優秀賞にゼロスペック、IoT技術で灯油配送最適化] [ゼロスペック株式会社]

【2】こんな本を読んでいます

★社長の条件

中西宏明(著)、冨山和彦(著)

本日ご紹介するのは、経団連会長である著者が、デジタルテクノロジーが経済や社会の基盤を大きく変える時代に求められる経営とはどのようなものなのかを語った一冊です。

 [感想]

経営共創基盤の冨山さん、経団連、日立製作所会長の中西さんによる、これまで、これからの日本企業を取り巻く環境変化、価値の変化、あるべき姿に対する対談。

良くも悪くもこれまでの日本は高度成長を背景に新卒一括採用、年功序列、終身雇用をセットとし、オペレーションに優れた人をトップに据える仕組みで成長したが、これからの時代はオペレーションと経営をきちんと分離し、経営力を持った人を大局的に評価してトップに据える仕組みを作っていかなければこれからの破壊的イノベーションの時代を乗り切れない。

大学教育のあり方やグローバリゼーション、ダイバーシティの重要性、AI/IoTが変えていく世界を背景にリーダーが考えるべきことが見事に述べられている。

これらの話は大企業の経営者だけでなく、スタートアップの経営者、そしてこれからそれらを目指す若者に大きな示唆を与える。

日本が大きく変わらなければならない局面でこれらを理解していることで、大局観を持って自分が目指すべきことを想像するのに大変に参考になる良書。(川村 秀憲)

【3】AI川柳

調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。

2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」で、その週の話題のニュースのキーワードをお題にバーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。

多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。

AIの中には詠んだ句の良し悪しはないためそれを良いと思うのは人間の側で、そう思うことで初めてAIの詠んだ句が意味を持つのではないでしょうか。

AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変嬉しく思います!

★お題「初デート」(12月7日投稿)

鏡見て 真剣になる 初デート

初デートだから、気合も入る?

緊張しすぎないようにね・笑

★お題「昼寝」(12月8日投稿)

1日に 何回となく 昼寝する

起きている時間のほうが短い?

気持ちよさそうに寝ている姿に癒される!

★お題「うちの家」(12月9日投稿)

うちの家 笑顔で話す 犬と猫

犬と猫、仲良しなんですね!

うちは・・・

普通かな・笑

★お題「芸術」(12月9日投稿)

AIに 芸術的な 仕事なし

この川柳のように芸術領域でAIは人間を超えられないと言われてきましたが、AIと人間が一緒に素晴らしい作品を作り上げるそんな時代がきています

AI俳句も紹介されていますが、人間のように芸術作品の価値を判断できるAI研究に挑んでいます!

★お題「ため息」(12月10日投稿)

ため息を ついてるうちの 犬五才

犬も5歳にもなると、ため息もつきたくなる?

こっちが遊んであげているんじゃなくて、犬のほうが遊んでくれていたのか・笑

★お題「AI」(12月11日投稿)

AIの 時代を知って 驚いた

昨日はHBCの森アナに僕たちが研究しているAIを取材していただきました!

AI研究を実際に体験してもらい、凄い!未来が楽しみ!と驚いていたのが印象的でした

放送楽しみにしています!

★お題「真冬」(12月14日投稿)

雪の朝 真冬だなぁと 思う時

今日は全国的に真冬並みの寒さみたいですね

札幌も雪が降っていてそろそろ根雪になるかも・・・

雪の散歩、風邪ひかないように楽しんで!

★お題「一列」(12月15日投稿)

一列に 並んでいます 指定席

今日の札幌も寒い!

ストーブ+猫団子=見ているだけで幸せ・笑

★お題「食事中」(12月16日投稿)

食事中 飼い猫に気を 使われる

身体を気遣ってくれてありがとう!

でも味見はしてもらわなくて大丈夫かな・笑

★お題「足跡」(12月17日投稿)

周辺に 人の足跡 一つ無い

早起きした朝、最初に自分が雪の上に足跡をつける

ちょっと得した気分になりますが、確かにお友達はまだなので残念な気持ちもわかる・笑

★お題「非難」(12月18日投稿)

絶対に 非難するのは 犬か猫

人間の家族は説明するとわかってもらえるんだけど・・・

非難の視線が辛い・笑

【4】今週のAI俳句ランキング

AIが俳句を作る「AI俳句」の普及を目指して、本研究室を事務局として2019年7月に設立されたAI俳句協会のウェブサイトでは、AIが生成した俳句を人が評価して、評価結果を集約したAI俳句ランキング(月間・週間)の集計を行っています。

今週のランキングをご紹介したいと思います。

1位 てのひらを 隠して二人 日向ぼこ

2位 はなびらの かすかなる音 雪柳

3位 葉桜や 白雲すでに 赭き山

すべて、本研究室が開発した「AI一茶くん」が詠んだ句になります。

「AI一茶くん」は1日1句投稿していますので、ぜひ俳句協会ウェブサイト(https://aihaiku.org) もご覧ください!

【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

東芝、重なった荷物を推定できるAIを開発 精度は45%改善

1台のカメラから人の動きを正確に抜き出す技術 Adobeなどが開発

LINE、NAVERと共同で、世界初、日本語に特化した超巨大言語モデルを開発 新規開発不要で、対話や翻訳などさまざまな日本語AIの生成を可能に

サイバーセキュリティ・AI・暗号関連サービス提供のココンが19.5億円を調達

Preferred NetworksがAI・高度IT人材育成に向け機械学習・深層学習コンテンツ4種を公開

TabNetとは一体何者なのか?

このお酒は「すずしげ」風味――AIが日本酒の味や香りを表現する新サービス

GoogleのAI詩人の作品、結構好きかも…

Google、架空のモンスターを生み出せる無料ツール とんでもないバケモノを生み出してしまった……

Deep learning等の精度評価に便利なPyCMの紹介と各種指標の比較

今時のPythonはこう書く2020

【Kaggle】2020年に開催された画像分類コンペの1位の解法を紹介します

製品画像の異常検知「世界トップレベル」の精度 独自の深層学習手法を開発 東芝

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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