2020年5月29日配信

こんにちは。

北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。

緊急事態宣言が全面解除となりましたが、皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。

緊急事態宣言が全国に拡大されてから、札幌中心部の商業施設は一斉に休業していましたが、今週に入り営業時間を短縮しながらも営業が再開されはじめました。

元の生活にすぐに戻ることは難しいと思いますが、新しい生活様式を取り入れながら感染拡大予防に取り組み、いつもの大学の風景に少しでも早く戻れることを願います。

では、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

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◇ 本日のTopics ◇

【1】調和系工学研究室WHAT’S NEW

【2】こんな本を読んでいます

【3】調和系工学研究室共同研究事例

【4】今週のAI俳句ランキング

【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

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【1】調和系工学研究室WHAT’S NEW

★読売新聞道内版で川村教授のインタビュー記事が紹介されました

5月14日(木)の読売新聞道内版で、「新型コロナ危機 緊急提言」と題して、本研究室の川村教授のインタビュー記事が紹介されました。

北大発認定ベンチャー企業である3社、AWL株式会社、株式会社調和技研、ティ・アイ・エル株式会社が連携して開発している、店舗での新型コロナウイルス感染防止システムの紹介のほかに、経済対策に貢献し得るAIを始めとするIT技術の活用について考えを述べています。

新型コロナ危機を克服して、社会がより効率的な仕組みに移行できることを願います。

読売新聞

[感染状況「見える化」促進]

 [AWL株式会社] [株式会社調和技研] [ティ・アイ・エル株式会社]

★「withコロナを生き抜く~リテールストアチェーンはAIでどう変わるのか?」と題して、パネル討論を行いました

5月15日(金)に「withコロナを生き抜く~リテールストアチェーンはAIでどう変わるのか?」と題して、リテールストアチェーンでのAI技術の活用などについてパネル討論を行いました。

登壇者は本研究室の川村教授をはじめ、北大発認定ベンチャー企業である3社、AWL株式会社取締役CTO 土田 安紘氏(研究室OB・2001年度修士課程修了)、ティ・アイ・エル株式会社 CTO永田 紘也氏(研究室博士3年に在籍)、株式会社調和技研代表取締役社長 中村 拓哉氏、サツドラホールディングス株式会社代表取締役社長 富山 浩樹氏、フュージョン株式会社代表取締役社長 佐々木 卓也氏です。

新型コロナウイルスの影響下のもと、リテール+AIという切り口からどのようなことができるのか、幅広い視点から議論しています。

ご興味のある方はぜひご覧ください。

[AWL株式会社] [株式会社調和技研] [ティ・アイ・エル株式会社]

[withコロナを生き抜く~リテールストアチェーンはAIでどう変わるのか?]

★財界さっぽろ6月号で川村教授のインタビュー記事が紹介されました

5月15日(金)に発売された、財界さっぽろ6月号の特集「《北海道応援企画》激動の2020年を突き進め“北海道の底力”」において、「AI専門家集団として民間との共同研究を推進」と題して本研究室の川村教授のインタビュー記事が紹介されました。

どのような想いで研究開発を進めてきているのか。

また、AIがどのように世の中を変え、新型コロナウイルス感染症の蔓延による、今後の人の生活や働きかたの変化について考えを述べています。

ご興味のある方はぜひお読みください。

[財界さっぽろ6月号]

★北海道新聞で調和技研の資金調達について取り上げていただきました

5月19日(火)の北海道新聞で、株式会社調和技研の資金調達について取り上げていただきました。

調和技研は本研究室の川村教授がCo-founder及び社外取締役を務める、北大発認定ベンチャー企業です。

現在、日本経済は少子高齢化による労働力不足やコロナ禍に対し火急の対応等を迫られデジタルトランスメーションの必要性は更に高まりました。

こうした日本経済の課題に対し、今回の資金調達によって、スピーディに新事業体制を構築し、アフターコロナによって大きく変化する未来の創造に邁進いたします。

応援をどうぞよろしくお願いいたします。

北海道新聞

[調和技研増資 3億円を調達 AI人材の採用強化](お読みいただくにはログインが必要となります)

株式会社調和技研

[第三者割当増資による資金調達のお知らせ]

★日本経済新聞道内版で調和技研の資金調達について取り上げていただきました

5月19日(火)の日本経済新聞道内版で、株式会社調和技研の資金調達について取り上げていただきました。

調和技研は本研究室の川村教授がCo-founder及び社外取締役を務める、北大発認定ベンチャー企業です。

道内に拠点をもつ複数社からの出資で約3億円を調達しており、優秀な人材を確保して2023年に新規株式公開(IPO)を目指す計画です。

日本経済新聞道内版

[AI技術者は年収1000万円、北大発SUの調和技研](お読みいただくにはログインが必要となります)

株式会社調和技研

[第三者割当増資による資金調達のお知らせ]

★日本経済新聞全国版でAWLの三密回避ソリューションについて取り上げていただきました

5月20日(水)の日本経済新聞全国版で、AWL株式会社の三密回避ソリューションについて取り上げていただきました。

AWLは本研究室の川村教授がCo-founder、研究室OB(2001年度修士課程修了)の土田 安紘氏がCTOを務める、北大発認定ベンチャー企業です。

AIが「客同士の距離」や「店の混み具合」などから「3密」の状態に近づくと、出入り口のモニター画面で注意を呼びかけ、入店前に店内の混雑状況を知らせます。

日本経済新聞

[スーパー「密集」 ITで防げ](お読みいただくにはログインが必要となります)

[AWL株式会社]

★「ゆうがたサテライト道新ニュース」でAWLの新型コロナ対策ソリューションをを取り上げていただきました

5月20日(水)17時からテレビ北海道で放送の「ゆうがたサテライト道新ニュース」内のコーナー「暮らしのAI」でAWL株式会社の新型コロナ対策ソリューションを取り上げていただきました。

「3密回避にもAI!?」をテーマに、混雑状況に加えてマスクをつけているかどうかも分析している様子が紹介されました。

本研究室の川村教授も出演し、どのようにマスクを認識しているのかなどのAI技術について説明しました。

今後は設置しているアルコール消毒液の使用有無の検知についても開発を進めていきます。

 [AWL株式会社]

★ネインがヒアラブルデバイスZeeny Lights に高音質モデルなど4色を追加しました

株式会社ネインがヒアラブルデバイスZeeny Lights に高音質モデルなど4色を追加しました。

ネインは本研究室OBの山本 健太郎氏(1999年度学士課程修了)が代表取締役兼CEO、川村教授が顧問を務めているベンチャー企業です。

ワイヤレスイヤフォンであるZeeny Lightsはスマートフォンに届く大切な通知を音声で読み上げることにより、移動しながら、作業に集中しながら、スマホをいちいち取り出さなくても大切な情報を確認することができます。

ご興味のある方はぜひZeeny公式オンラインストアをご確認ください。

[Zeeny公式オンラインストア] [ヒアラブルデバイスZeeny Lights に高音質モデルなど4色を追加] [株式会社ネイン]

★日本経済新聞道内版でAWLが紹介されました

5月21日(木)の日本経済新聞道内版で、AWL株式会社を紹介していただきました。

AWLは本研究室の川村教授がCo-founder、研究室OB(2001年度修士課程修了)の土田 安紘氏がCTOを務める、北大発認定ベンチャー企業です。

本社は東京ですが、開発拠点が北大北キャンパス「北大ビジネススプリング」にあり、

現在はインド、メキシコ、中国、ロシア、チュニジアなど日本を含む18か国の技術者が日々、英語で議論しながらグローバルな環境で研究開発を進めています。

優秀なAI人材を国内だけでなく海外にも積極的に求めており、海外での認知度も高く、1人の求人が800倍の人気を集めるまでになっています。

外国人のエンジニアが安心して働けるように努め、国籍関係なく皆で頑張って研究開発を行っています。

これからも応援をどうぞよろしくお願いいたします。

日本経済新聞

[北大発AWLに海外から熱視線、求人倍率800倍も](お読みいただくにはログインが必要となります)

[AWL株式会社]

★AWLがMizuho Innovation Awardを受賞しました

AWL株式会社が「Mizuho Innovation Award」(2020年1Q期)を受賞しました。

AWLは本研究室の川村教授がCo-founder、研究室OB(2001年度修士課程修了)の土田 安紘氏がCTOを務める、北大発認定ベンチャー企業です。

「Mizuho Innovation Award」は四半期ごとに、ビジネスモデルの優位性、チーム力、成長可能性などを評価の軸として対象企業を選定し、表彰が行われます

この度の受賞理由として、1リテールを中心とした業界課題解決へ向け、高付加価値・低価格のAIカメラソリューションを実現している点 2事業推進を裏付ける多様な経営メンバーの下、グローバルなエンジニア組織を構築している点 3アライアンスパートナーとの良好な関係を活かし、将来の成長へ向けて新たな取組みに挑戦している点、が高く評価されました。

本研究室発のベンチャー企業3社、AWL、調和技研、ティ・アイ・エルが連携して、皆で頑張ったかいがあり大変嬉しく思います。

AIの技術を使って社会貢献につなげていきたいと考えておりますので、応援をどうぞよろしくお願いいたします。

 [AWL株式会社] [株式会社調和技研] [ティ・アイ・エル株式会社]

【2】こんな本を読んでいます

★シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成

安宅和人 (著)

本日ご紹介するのは、慶應義塾大学 環境情報学部教授兼ヤフー株式会社 CSOである著者が渾身の力で投げ込む、ファクトベースの現状分析と新たなる時代の展望です。

[感想]

「イシューからはじめよ」で有名な安宅さんの現代日本の考察本。

データを用いて日本が置かれている現状と未来に起きることを丁寧に解説し、そこから導かれる解決策を幅広く提案している。

細かいところで議論の荒っぽさが目立つところもあるが、概ね正しい方向性を示していると思う。

特に、教育、大学、研究の世界の現状と今すぐ改善しなければならないところについては圧倒的な説得力がある。

個人的には、ここで議論されていることに加えて、過剰な潔白さを研究者に求めることによる時間的コストが研究時間を大幅に削っている現状を付け加えたい。

もちろんコンプライアンスは大事だけれど、それは事務的オーバーヘッドであるはずなのに研究者にそれをさせているのが日本の現状。

日本の学術分野の未来は実際にはだいぶ厳しく、改善することは期待薄であることを覚悟しなければならない。

AI、ITの業界の人には一読してほしい本。(川村 秀憲)

【3】共同研究事例

調和系工学研究室では、様々な企業と共同研究を行っています。

私たちはAIとはテクノロジーなのでハサミと一緒だと考え、切れるハサミはもちろん大事ですが、切れるハサミの研究ばかりを行うのではなく、ハサミで何を作るのかということも考えていかないといけないと思っています。

研究成果が学術的に意味があるだけでなく、その成果を直接誰かに使ってもらえるような形で研究を行いたいとの想いから、意識的に企業との共同研究を増やしています。

本研究室が行ってきた共同研究、また、現在進行中の共同研究事例をご紹介することにより、「AIでこんなことができるのか!」「こんなことはAIでできるのかな?」のヒントになれば大変うれしく思います。

本日ご紹介するのは株式会社セブン&アイ・ホールディングスとの共同研究である、「AIによるECサイト用商品紹介文の自動生成」です。

ECサイトでの購入は、実際に商品を手に取って確認ができない、直接店員に商品情報を聞くことができないことから、ECサイト上に掲載する情報は消費者の購入意思決定において重要になります。

近年のECサイト市場の拡大に伴い、掲載される商品数が多くなり、EC サイト担当者の掲載商品の紹介文作成の負担が大きくなっています。

そこで、商品データから得られる特徴をもとに、AIによる紹介文の自動生成を行うのが本共同研究です。

対象の商品カテゴリーを国内で豊富な種類が取り扱われている日本酒とし、自動生成された多数の紹介文の中から、文字数や使用する特徴に基づいて絞り込んだ候補を提示し、担当者に選択してもらうこと紹介文の作成を支援するシステムを開発しました。

このシステムで作成された紹介文をメールマガジンで配布してクリック率を測定し、担当者がシステムを使わずに作成した紹介文と同等以上の結果が得られることを検証しました。

現在は、年代や性別などの消費者の属性に応じて宣伝効果の高い紹介文を作り分けたり、メールマガジンで配信するような短文と組になるように、通販サイトで表示するような長い紹介文を生成することなどを目標に取り組んでいます。

本研究室のHP(http://harmo-lab.jp/?page_id=725) でも様々な共同研究をご紹介していますので、ご興味のある方はこちらもぜひご覧ください!

【4】今週のAI俳句ランキング

AIが俳句を作る「AI俳句」の普及を目指して、本研究室を事務局として2019年7月に設立されたAI俳句協会のウェブサイトでは、AIが生成した俳句を人が評価して、評価結果を集約したAI俳句ランキング(月間・週間)の集計を行っています。

今週のランキングをご紹介したいと思います。

1位 小鳥来る SLホテル 見えてくる

2位 春の雪 原爆ドーム 踏めるかな

3位 かき氷 PTAの ものかくす

すべて、本研究室が開発した「AI一茶くん」が詠んだ句になります。

「AI一茶くん」は1日1句投稿していますので、ぜひ俳句協会ウェブサイト(https://aihaiku.org) もご覧ください!

【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

人工知能(AI)は意識を持つようになるのか?を神経科学者が解説

マルチバックエンドKerasの終焉、tf.kerasに一本化

セールスフォース、租税政策の立案にAIを活用する手段を研究–「AI Economist」発表

NVIDIA、GTC 2020の基調講演が一般公開、新GPUの発表などがされる

★「監視システムに検出されないシャツ」は、こうして生み出された

データを可視化するためでなく、可視化によりデータを探索するための日本ではあまり知られていないツールnteractの紹介

ソフトバンク、約3000店舗にAI検温システム導入 マスク・眼鏡着用でも0.5秒で測定

Windows 10、WSL 2でGUIアプリケーションとGPUベース機械学習に対応

誕生 40 周年を迎えるパックマンを、NVIDIA の研究者たちが AI で再現

アドバンテックとサイバーリンクが提携 99%の精度で顔検出する「FaceView」をリリース 顔認識と性別、年齢、感情を分析

【ステップ別】わかりやすいAIの作り方 ー使う言語からツール、書籍まで解説

伊藤忠、ラズパイ活用の体温検知デバイスを発売 AIによる顔認識も

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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川村 秀憲教授

山下 倫央准教授

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