川村秀憲著「ChatGPTの先に待っている世界」、卒論・修論発表会報告をお届けします/harmolab115
こんにちは。
北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。
今号のメルマガでは、川村教授の著書「ChatGPTの先に待っている世界」より、「第三章 ChatGPT で見えた次のフェーズ ―人工知能研究の現在地と近未来」の一部を抜粋して紹介します。
ChatGPTは言語生成において高い能力を示し、人々を驚かせました。第三章では、人工知能の研究者の視点で、その技術のすごさと社会に与えるインパクトを述べています。
興味のある方はぜひお読みになってください。
それでは、本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2024年2月22日配信
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■ 本日のTopics
【1】「ChatGPTの先に待っている世界」
【2】「さっぽろ経済」新春対談
【3】卒論・修論発表会
【4】調和技研エンジニアブログ
【5】調和系工学研究室WHAT’S NEW
【6】人工知能・ディープラーニングNEWS
【7】調和系工学研究室関連企業NEWS
【8】AI川柳
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【1】「ChatGPTの先に待っている世界」
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(「第三章 ChatGPT で見えた次のフェーズ ―人工知能研究の現在地と近未来」より一部を抜粋)
◆ 突然、能力が飛躍する理由
ここまで、ChatGPT の仕組みについて説明してきました。ではなぜ、ChatGPT がこのような賢さを発揮するようになったのでしょうか。実はその明確な理由を説明するのは非常に難しいのです。与えられたデータ量とパラメーター数がある閾値を超えたとき、突然飛躍的な能力を発揮するようになったのです。
このような性質を持つシステムを「複雑系」と呼びます。
「複雑系」とは、システム内の多数の要素が相互に作用し合うことで、全体として特異な性質や振る舞いを発現するシステムのことを指します。システムを構成する個々の要素の性質がよくわかっていたとしても、それらの要素が多数集まり、相互作用を始めることによって、予想外の振る舞いが生まれることがあります。
この複雑系の例として、アリやハチのような社会性昆虫(高度に協調した行動を取る昆虫)が挙げられます。一匹一匹の昆虫の行動は単純で、それほど複雑なものではありません。しかし、多数が集まり、相互作用することにより、多岐にわたる仕事を柔軟に分担し、巣を守ることが可能になります。全体としてみると、それはまるで一つの生き物のように、環境変化に対応する力を発揮します。この振る舞いは一匹一匹のアリやハチの行動を観察するだけでは理解することができません。
このように、予想を超えた高機能な振る舞いが現れる現象を「創発」と呼びます。
問題や現象を理解するためには、対象をより小さな部分や要素に分解し、それぞれを個別に理解しようとする考え方やアプローチが一般的です。このような手法を要素還元主義と呼びます。科学の多くの分野で、このアプローチは非常に有用であり、物質を原子や分子レベルまで分解して理解する化学や、生物を細胞や遺伝子レベルで理解しようとする生物学などさまざまな分野で活用されています。
一方で、アリやハチの例のように、それぞれの要素が相互作用することで全体として新たな性質や機能が生まれる場合、個々の部分だけを見ていても全体の性質を理解することはできません。複雑系の研究では全体を包括的に捉えることの重要性が強調され、創発現象が生き物の知能や生命を生み出す手がかりになるのではないかと注目されてきました。そして、これはテクノロジーの進化にも当てはまります。
テクノロジーはさまざまな要素から成り立っています。その昔、光の屈折現象を利用して光学レンズがつくられたように、テクノロジーは物理現象や化学的反応をその構成要素として利用することで進歩してきました。そして、生まれたテクノロジーは次のテクノロジーの要素になります。単なるレンズは組み合わせることで、望遠鏡や顕微鏡へと進化しました。テクノロジーの進化は、その過程で新しい要素を次々と生み出し、その要素が再利用されることで次のテクノロジーが生まれてくるように、再帰的に発展する性質を持っているのです。
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続きが気になる方はぜひ本書をお読みいただければありがたいです
[川村秀憲著, ChatGPTの先に待っている世界(dZERO, 2023)]
ご意見・ご感想はこちらからお願いいたします
http://harmo-lab.jp/contact
【2】「さっぽろ経済」新春対談
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〈特集1 令和6年 新春対談〉2/3
課題解決に向けて、ビジネスにどう生かすか
生成AIと創る札幌の未来
札幌商工会議所会頭 岩田 圭剛 ×人工知能研究者 川村 秀憲
◆ 人とロボットが一緒に働く社会は遠い未来の話ではありません
岩田 チャットGPTがどんどん進化していくと、経営者を超えるということになりませんか?
川村 AIには答えがないものを決めていくことはできません。結局責任を取れないし、決めたとしてもそれに対して主体的に関わるわけではないので、結局意味のない意思決定になってしまいます。人が目指す方向性を示し、自分なりの価値観で決めて、その結果を自分たちで引き受ける、それこそが経営ではないでしょうか。
岩田 「働き方改革関連法」の適用により、今年はいわゆる2024年問題に直面し、特に人手不足が深刻な建設業や運輸業で早急な対応が求められています。こうした中、企業は生成AIをどのように活用していくべきでしょうか。
川村 現在、グーグルやアメリカの大学などでは、生成AIを通じて人の言葉で命令し、ロボットを操作する研究が行われています。また、電気自動車のテスラは、ヒューマノイド(ヒト型ロボット)を開発し、CEOのイーロン・マスク氏は1体300万円ほどで世界に発売していくと宣言しています。10年前には不可能だと言われていた電気自動車が普及している状況を考えると、10年後に世界でヒューマノイドが量産されている状況は、あり得ないことではありません。たとえば工事現場や介護現場、工場などで、ヒューマノイドが人の命令を聞いて実際に働く未来は、そう遠くはないと思います
岩田 もっと近未来のことですか?
川村 もっと近未来です。日本は、2024年問題など人手不足でしばらく大変ですが、いち早くロボットを受け入れる体制を整えて、ロボットと一緒に働く社会が実現するかもしれません。
岩田 それは楽しみでもあり、逆に怖い世界でもあるかなと感じます。
川村 これが2~3年前なら、私もここまでロボットが人と一緒に働く未来について確信を持てなかったと思いますが、この1年のチャットGPTや、それに付随するさまざまな研究の状況などを見ると、もうこれは遠い未来ではなくて、確実に来る未来の予想だと思います。
岩田 そうなってくると、そういうものを活用するルール作りが必要だと思いますが、いかがですか?
川村 今の段階でどのようなルール作りをしなければいけないか、想像するのはちょっと難しいですね。現在のAIの状況は、これまで馬車の世界だったところに、自動車が初めて世の中に登場して、量産し始めたぐらいのイメージじゃないかなと思います。そうすると、舗装された道路やガソリンスタンド、修理工場、交通法規、保険…などが必要になり、それらが徐々に整備されて、初めて車が社会に広がり使われていったと思うんですね。AIについては、セキュリティなどのルール作りは多々必要だと思いますが、そこは車が浸透したときと同じように一つずつ解決していくべきだと思います。
岩田 私、実はチャットGPTを全く使ったことがないんです。
川村 ぜひやってみてください。スマホで使えますし、音声でも使えます。仕事ではなく遊びのようなところから使ってみるといいですよ。無料版と有料版があり、有料版の方が断然賢いです。最先端のAIが自分のスマホの中にあり、月3000円で使えるというのは驚くべきことだと思います。
岩田 正直驚いています。何か面白い使い方はありますか?
川村 さまざまなシチュエーションや情報をきちんと与えて仕事に特化させることもできますし、プライベートで遊びの人格を与えたり、話し相手になってもらうこともできます。たとえば「あなたは子どもに科学知識を教える面白科学博士です」という役割を与えて、小学生になったつもりで「空はどうして青いの?」と聞くと、空が青い理由を小学生でもわかる言葉で教えてくれます。上手に役割を作って、知識を与えて使うことがポイントです。
岩田 これは早く慣れたもの勝ちですね。
川村 最近の観光アプリでは、結構チャットGPTを使っているものがあり、たとえば「札幌の大通付近で面白いところはありますか?」と質問すると、チャットGPTが独自のデータベースを調べて情報を返してくれるサービスが始まっています。それを人がやろうとすると、コールセンターに人をそろえなければなりませんが、チャットGPTならその必要はありませんよね。この先、コールセンターなどがチャットGPTに代わっていくということは十分に考えられます。(続く)
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「さっぽろ経済」2024年1月号はこちらからPDFでもご覧いただけます。
https://www.sapporo-cci.or.jp/keizai/sapporokeizai-202401.pdf
【3】卒論・修論発表会
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◆ 卒業論文発表会が行われました
2月5日(月)に学部4年生 2名の卒業論文発表会が行われました。
◇ 上前 諒輔(学部4年)
大規模言語モデルを用いたマニュアル文章修正手法に関する研究
A Study on Text Modification Methods for Manuals Using Large Language Models
概要:マニュアルに記載する文章では,読み手が内容を素早く明確に理解できることが重要である.
そのための文章表現の技術を習得することは容易ではない.
本論文では,マニュアルに適する文章を作成する支援のために,入力文章にライティングルールを適用する文章変換の手法を提案する.
結果として,ライティングルールに基づく修正箇所の指摘と,修正候補の文章の生成ができた.
これによって,マニュアルに適した文章を書きやすくなる.
― 発表を終えて
卒業論文の執筆や発表では、先輩や先生から多くのお力添えをいただきました。ありがとうございます。
今回の経験を活かして、今後の研究活動に取り組みたいと思います。
◇ 古田 悠華(学部4年)
印象タグを用いた衣服画像生成システムに関する研究
A Study on Clothing Image Generation System Using Impression Tags
概要:オーダーメイド服は個性を表現できる利点があるが、専門家以外は希望やこだわりが曖昧であったり、想像しているデザインの説明が難しかったりするために、デザインの注文が難しいという課題がある。
そこで、印象タグを元に衣服画像を作成する、対話型の衣服画像生成システムの開発を行い、個人の好みを反映した衣服のデザイン画を専門家以外が作成する場合の支援を試みた。
本研究ではシステムの構築を行い、性能評価として被験者に実際に操作してもらうことで、
ユーザーの発想やデザインの伝達に関する支援が可能であることを示した。
― 発表を終えて
先生方や先輩方の手厚い支援のおかげで、初めての発表や論文執筆を終えることができました。
今回の経験を修士課程での研究に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。
◆ 修士論文発表会が行われました
2月7日(水)に修士2年生 3名の修士論文発表会が行われました。
◇ 大倉 博貴
路面画像と気象情報を用いた除雪出動決定支援システムに関する研究
A Study on Decision Support System for Snow Removal Dispatch using Road Surface Images and Weather Information
概要: 本研究では,冬季の積雪地帯における道路除雪業務の重要性とその課題に焦点を当てている.
特に,道路除雪業務が16時から翌日2時までの時間帯の除雪出動の流れにおいて難しさを抱えている.
問題として挙げられるのは,16時の出動判断がその後の天候変化や道路状況によって覆されることが多いことである.
このため,実際の除雪作業員は16時に出動がないと判断された場合でも出動に備える必要があり,これが大きな負担となる.雪見巡回は積雪状況を確認する手段として行われているが,深夜の雪道での走行は危険が伴う.
研究では,Visual analytics を活用し,積雪状況や気象情報を担当者に視覚的に提供することで出動判断の支援を行う.
また,除雪作業員にも情報を共有し,変更される可能性のある出動判断に備えさせる.
定点カメラからのリアルタイムな道路画像の取得と気象情報の収集を行い,これらをシステム上で可視化して担当者の意思決定を補完する.
これにより,雪見巡回の手間を軽減し,効果的な出動判断を促進する.
更に,深層学習を用いた積雪割合推定モジュールの提案や,除雪出動予測機能の検討も行う,これらの取り組みにより,現場の作業員や担当者の負担軽減と,効率的な道路除雪業務の実現を目指す.
― 発表を終えて
学部3年生から調和系工学研究室にお世話になりました。
修士課程から研究内容が変更になり、技術的な問題や不安が多くありましたが、研究室の先生方や先輩方のサポートのおかげで乗り越えることができました。深く感謝申し上げます。今後、新たな困難に直面した際は、ここでの学びを活かして乗り越えます。
◇ 清水 雅之
経路探索のための媒介中心性に基づく道路ネットワーク階層化手法に関する研究
A Study on a Road Network Hierarchization Methods Based on Betweenness Centrality for Route Search
概要:本研究では,ドライバーの細街路に対する選好を考慮した経路探索における道路ネットワークの階層化手法を提案する.
提案手法では,ネットワーク分析の中心性指標の一つである媒介中心性の高いノードを特定して,各階層の非連結なサブネットワークを連結する.
提案手法の有効性を検証するために,複数のドライバーの細街路への選好を用意し,札幌市の中心市街 14km 四方の道路ネットワークを対象とした計算機実験をおこなう.
提案手法および先行手法における経路探索にかかる計算時間と得られた経路のコストを比較した結果,提案手法の優位性が確認された.
― 発表を終えて
研究活動において、ゼミやミーティングなどで助言をくださった先生方、また、論文執筆や発表資料の作成の際に沢山の協力をしてくださった研究室の皆様に心より感謝申し上げます。
修士課程での経験をもとに、これからも精進していきます。
◇ 千坂 知也
代替出勤者の選定業務における依頼順決定方法に関する研究
A Study on Request Order Determination Methods in the Selection Process of Substitute Employees
概要:シフト勤務制の職場における従業員の急な欠勤は業務に支障をきたし,顧客などに対する信頼の失墜などにより,事業そのものに深刻な支障をきたす恐れがある.
このような急な欠勤に対し,管理者は代わりの出勤を他の従業員に依頼し,代替出勤者の選定を行う必要がある.
この代替出勤者の選定業務における従来手法では,代替出勤者の選定後に発生した勤務表制約違反を解消するために勤務表全体を再作成するアプローチがとられてきた.
このアプローチは厳しい勤務表制約条件が課される病院のような職場では有効とされてきたが,管理者は再作成した勤務表を再度全従業員に周知する必要があり,従業員側からしても自分以外の従業員の欠勤により自身の勤務予定が変更される可能性があるため,欠勤者が多発する職場では扱いにくい.
そのため欠勤者が多発する職場では,代替出勤を行っても勤務表制約条件に違反しない従業員を事前に割り出しておき,それらの従業員に対し代替出勤依頼を行う手法がとられている.
この手法では管理者の従業員に対する依頼順が業務の安定性,管理者や従業員の負担に直結する.
以上より本研究では管理者による従業員の代替出勤依頼の依頼順決定方法を提案し,代替出勤シミュレーターを構築して評価を行う.
シミュレーターでは,従業員の休み希望のもと,複数の制約条件に基づき勤務表を作成し,勤務表上で確率的に欠勤を発生させ,管理者による代替出勤依頼をシミュレーションする.
各従業員は管理者からの依頼に対し,確率的に可否を応答するものとする.
本研究ではこのシミュレーター上で複数のパラメータセットに対し,従業員の受諾確率に基づいた方法,各従業員の代替出勤した回数に基づいた方法,代替出勤可能な日数に基づいた方法及び各日の代替出勤候補者に基づいた方法に関して提案,評価を行う.
― 発表を終えて
修論発表では自分の未熟さを痛感させていただきました.
先生方,先輩方には助けてもらってばかりでしたがたくさんのことを学ばせていただきました.
今後,自分の人生を歩んでいくにあたっての大きな財産となりました.
修論発表に向けて手伝っていただいた先生,先輩,同期,後輩の全ての方々に感謝申し上げます.
本当にありがとうございました.
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研究内容にご興味がありましたら、下記フォームからお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ:http://harmo-lab.jp/contact
ご意見・ご感想もお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【4】調和技研エンジニアブログ
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北大発認定ベンチャーである株式会社 調和技研は、同社のwebサイトにてエンジニアによるブログを公開し、AIの最新動向、事例、ノウハウなどを紹介しています。
ご興味のある方はぜひお読みになってください。
◇ AI導入の前に知っておくべき基礎知識(後編)――効率的に自業務にAIを導入するための4ステップ(2/16公開)
調和技研で、企業等のAI導入をサポートしている、コンサルティンググループが、実際に業務へAIを導入する際、どのようなステップを踏むかについて、順を追ってお伝えしています。
#数値系AI #画像系AI #言語系AI
【5】調和系工学研究室WHAT’S NEW
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◇ 北海道新聞にて川村教授の登壇する「Sapporo AI Connect 2024」を取り上げていただきました
2024年2月15日付、北海道新聞にて、川村教授の登壇する「Sapporo AI Connect 2024 ~JDLA×札幌AI道場~」を取り上げていただきました。
「Sapporo AI Connect 2024」は、札幌市と日本ディープラーニング協会などが共催し、2月26日(月)に札幌市民交流プラザで開催される、人工知能(AI)を活用した企業の課題解決や業務改善の事例を紹介するイベントです。
2部構成で、1部に株式会社 調和技研のエンジニア等、日本ディープラーニング協会の会員による、企業における業務効率化や省力化の活用事例紹介、2部に川村教授がラボ長を務める札幌AIラボの人材育成講座「札幌AI道場」2期生の成果発表会が行われます。その後に登壇者と参加者との交流会も予定されています。
開催日時:2024年2月26日(月)13時~20時45分(開場12時30分~)
会場:札幌市民交流プラザ3階 クリエイティブスタジオ
◇ 北海道大学 CoSTEPのwebサイトにて川村教授が登壇した第133回サイエンス・カフェ札幌のイベント報告が掲載されました
北海道大学 CoSTEPのwebサイトにて、川村教授が登壇した、第133回サイエンス・カフェ札幌「ChatGPTの先にある世界-AIがもたらす転換期に立って」のイベント報告が掲載されました。
本イベントは、2023年12月3日に紀伊國屋書店 札幌本店にて開催されました。大内田 美沙紀 CoSTEP 特任助教が聞き手役となり、カフェ前半は川村教授の著書「ChatGPTの先に待っている世界」の内容に沿ってAIの仕組みや社会への影響などについて、カフェ後半はChatGPTも参加するパネルディスカッションが行われました。
当日の様子はこちらの動画でご覧いただけます
https://www.youtube.com/watch?v=k_RFmIiomsE
★ 研究室に関連する企業・ベンチャーのニュース
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◇ AWLとDatabricksが連携し、リアル空間の映像データをエッジAIでテキスト化し、Databricksで分析・BIする仕組みを確立しました
2024年2月19日付、プレスリリースにて、AWL 株式会社とデータブリックス・ジャパン株式会社が連携し、リアル空間の映像データをエッジAIでテキスト化し、データブリックスで分析・BIする新たな仕組みを確立したことを発表しました。
これにより小売店舗や飲食店等における店内の来客の人数・客層・回遊行動などのデータを含めた分析が可能となります。
詳細は下記、AWLのwebサイトよりお読みいただけます
https://awl.co.jp/news/20240219/
◇ 北海道新聞にてAill(エール)の代表 豊嶋 氏のインタビューが掲載されました
2024年2月19日付、北海道新聞(3面)「ひと 2024」にて、株式会社Aill (エール)代表取締役 豊嶋 千奈 氏のインタビューが掲載されました。
豊嶋 氏が開発した、企業や官公庁専用のAI恋愛アプリ「Aill goen(エール ゴエン)」は、サービス開始から3年、1,000件以上の企業等で導入されています。
川村教授は「Aill goen」の開発に携わり、現在、社外取締役を務め、技術支援を行っています。
[株式会社Aill]
◇ 日本経済新聞にてAWLがインドネシア公立タドゥラコ大学工学部でAI講座を開講したことを取り上げていただきました
2024年2月6日付、日本経済新聞にて、AWL株式会社がインドネシア公立タドゥラコ大学で工学部の学生を対象にAIの人材育成講座(大学単位認定)を開講したことを取り上げていただきました。
同講座は、「一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)」の「寄附講座開設事業」に採択された案件で、インドネシアにおけるAI人材の育成と将来的な就業機会の拡大を支援します。AWL株式会社のインドネシア出身のエンジニアらが講師となり、AWLの主力システム「AWL Lite(アウルライト)」を教材として使う予定です。
本講座の開講等に関する詳細をAWLのwebサイトでお読みいただけます
https://awl.co.jp/news/20240206/
[AWL株式会社(北大発認定ベンチャー)]
◇ ASEAN経済通信にてAWLがインドネシア公立タドゥラコ大学工学部でAI講座を開講したことを取り上げていただきました
2024年2月5日付、ASEAN経済通信にて、AWL株式会社がインドネシア公立タドゥラコ大学で工学部の学生を対象にAI講座を開講したことを取り上げていただきました。
AWL株式会社が同大学と国際交流協定を締結し、「一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)」の「寄附講座開設事業」として、大学単位認定のAI人材育成プログラムを開講。インドネシアにおけるAI人材の育成と将来的な就業機会の拡大を支援します。
本講座の開講等に関する詳細をAWLのwebサイトでお読みいただけます
https://awl.co.jp/news/20240206/
[AWL株式会社(北大発認定ベンチャー)]
【6】人工知能・ディープラーニングNEWS
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★ OpenAI、ChatGPTに会話を記憶させる「Memory」テスト開始 初期設定はオン
米OpenAIは2月13日(現地時間)、ChatGPTに会話を記憶させる機能「Memory」のテストを開始したと発表した。チャットの内容を覚えさせることで、情報を繰り返す必要がなくなる。
★ マルチモーダルLLMの技術やトレンド、26種類のモデル例を網羅的にまとめた報告
Tencentや京都大学などの研究者らはマルチモーダルLLMに関する広範な調査を行った結果を報告しています。設計や訓練方法、26種類の既存モデルなどに言及しています。
★ 2D画像をホログラム状に映し出す空間AIディスプレイ「Looking Glass Go」クラファンで6100万円越え
「Looking Glass Go」は、ポケットサイズの空間AIディスプレイだ。AIのアルゴリズムを活用し、1枚の写真から奥行きのある立体空間を再現。数百万もの光線としてディスプレイに投影することで、ホログラムのような映像を現実世界に映し出す技術を使用している。
★ ポケモンバトルに特化したAI、ポケモン社が将棋AIの会社と開発 「竜王戦」ライブ配信に活用
ポケモン社は2月9日、ポケモンバトルに特化したAI「Pokemon Battle Scope」(PBS)を開発したと明らかにした。2月25日にライブ配信を行う「ポケモン竜王戦2024」の画面に初めて導入する。
★ GoogleのゲームAI、“探索なし”でチェスのグランドマスターレベルを達成 大量データでの訓練のみで
Google DeepMindに所属する研究者らが発表した論文「Grandmaster-Level Chess Without Search」は、これまでの定石である探索アルゴリズムを使用せずに、AIがチェスにおいて人間のグランドマスターに匹敵するレベルに到達できることを示した研究である。
★ Sora
Soraは、テキストを動画に変換するモデルです。Soraは、ビジュアルクオリティを維持し、ユーザーのプロンプトに忠実でありながら、最長1分のビデオを生成することができます。
【7】調和系工学研究室関連企業NEWS
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★ 札幌市、ミナミ石油、ゼロスペック三者共同で灯油配送最適化に向けた実証実験を開始(ゼロスペック株式会社)
札幌市とミナミ石油株式会社及び、ゼロスペック株式会社は、2024年 2月より自動発注配送管理システム「GoNOW」を活用した灯油の供給におけるデータ収集 と、配送最適化に向けた実証実験を札幌市内で実施いたします。
★ 【日本経済新聞】JTBやリクルート、DXで観光混雑を緩和 予約管理など(株式会社グッドフェローズ)
JTBは観光地向けチケットシステムの導入先を年内に約3割増やす。観光施設が予約を一元管理し、訪日客などの集中を防ぐ。
★ 【北海道新聞】北ガスと北大、脱炭素考えるシンポ 札幌で3月5日(北海道ガス株式会社)
北海道ガスと北海道大学は、道内の地域課題や脱炭素社会について考えるシンポジウム「カーボンニュートラルと地域創生」を3月5日午後1時半から同大クラーク会館(札幌市北区北8西8)で開く。
★ 鉄道コンテンツのデジタル資産発売へ JR北海道 キハ40形運転席のVR動画など(JR北海道)
JR北海道は15日、複製が難しいデジタル資産「NFT(非代替性トークン)」の販売を始めると発表した。★ 【日本経済新聞】GMO、セキュリティーベンチャーを買収 23億円(GMOインターネットグループ株式会社)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC09BDU0Z00C24A2000000/
GMOインターネットグループは13日、セキュリティー企業のフラットセキュリティ(東京・文京)を買収すると発表した。
★ マールク新さっぽろを支える「新さっぽろエネルギーセンター」、CEMSで街区全体の省エネ実現(北海道ガス株式会社)
新さっぽろエネルギーセンターの特徴は、AIを使ったCEMS(地域エネルギーマネジメントシステム)によって、I街区全体に効率よくエネルギーを供給、省エネを実践しているところ。CEMSは、各施設でのエネルギー使用実績のほか気象情報など、さまざまなデータをAIで分析して、エネルギー使用量を予測する。
★ 無料共催ウェビナーのお知らせ「コモディティ化時代のポジショニング戦略と顧客育成とは?」(フュージョン株式会社)
株式会社ネオマーケティング(本社:東京都渋谷区、代表取締役:橋本 光伸)は、フュージョン株式会社(本社:北海道札幌市、代表取締役社長:佐々木 卓也)と共同でウェビナーを開催いたします。お申し込みは下記のURLからお願いいたします。
https://event.neo-m.jp/20240228webinar/
★ 【導入事例公開】いわば企業システムの健康診断。脆弱性診断で見えた優先してやるべきセキュリティ対策(株式会社網屋)
株式会社イマオコーポレーション様、脆弱性診断サービス導入事例
★ 『負担が低い、継続的なセキュリティ診断の方法』というテーマのウェビナーを開催(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)
マジセミ株式会社は「負担が低い、継続的なセキュリティ診断の方法」というテーマのウェビナーを開催します。
【8】AI川柳
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調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。
2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」にて、その週の話題のニュースのキーワードをお題に、バーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。
AIには詠んだ句に対する「良し悪し」の感覚はありません。そのため、人間がどのように感じ、どのような情景を思い浮かべるかにより、AIが詠んだ句に意味が生じてきます。
AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変うれしく思います!
★ お題「卒論」(2月8日投稿)
卒論のマルクスとハイタッチする
過去の偉人との間に感じる仮想的なつながりの喜び(感想は #ChatGPT と作成)
★ お題「春一番」(2月16日投稿)
さりげなく春一番と言っておく
季節の変化に対する人々の期待や、その瞬間を捉えるさりげない喜び(感想は #ChatGPT と作成)
【ご寄附のお願い】
人工知能によるイノベーションでより素晴らしい世界を実現することが、私たち調和系工学研究室の使命であると考え日々研究に取り組んでいます。
大学での研究活動には、研究に必要な機器の整備のほかにも、学生の学会への参加や論文投稿など研究費が欠かせません。
私たちの取り組みにご賛同いただけ、応援のご寄附を賜れましたら大変心強く、研究を続けるうえで大きな励みとなります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
調和系工学研究室 教授 川村 秀憲
[北海道大学奨学寄附金制度について](本学への寄附金については、税法上の優遇措置の対象となります)お問い合わせ先:http://harmo-lab.jp/contact
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
◇ 次号は、2024年3月8日に配信する予定です。
◇ メールマガジンのバックナンバー
http://harmo-lab.jp/?page_id=2923
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調和系工学研究室教員
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▽調和系工学研究室FB
▽川村 秀憲教授FB
▽調和系工学研究室AI川柳
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