2021年10月29日配信

こんにちは。

北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。

札幌の紅葉は見頃を迎えていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

突然ですが、選句にご興味のある方はいらっしゃいますか?

この度リモートで、「俳句チャンピオン決定戦 恋の選句王大会2 ~AIは恋の俳句が詠めるのか?~」が開催されることとなりました。

そこで、AI一茶くんが詠んだ「恋の俳句」の中から、素晴らしい!と思われる俳句を選び出していただける出場者の方を募集しています。

一茶くんは膨大な数の俳句を詠めますが、まだ自分では優れた俳句を選句することができません。

一茶くんとのコラボレーションにご興味のある方はぜひ、ご出場ください!

(詳細については、【1】調和系工学研究室WHAT’S NEWをご覧ください。)

では、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

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◇ 本日のTopics ◇

【1】調和系工学研究室WHAT’S NEW

【2】日刊工業新聞「次代をつくる」

【3】失敗は成功の通過点にすぎない・その2

【4】ディープラーニング勉強会

【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

【6】今週のAI俳句ランキング

【7】AI川柳

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【1】調和系工学研究室WHAT’S NEW

★「俳句チャンピオン決定戦 恋の選句王大会2 ~AIは恋の俳句が詠めるのか?~」への出場者を募集しています

11月6日(土)にリモート開催される、「俳句チャンピオン決定戦 恋の選句王大会2 ~AIは恋の俳句が詠めるのか?~」への出場者を募集しています。

本大会は第2回目となり、第1回目は2019年6月に愛媛県松山市にある坂の上の雲ミュージアムで開催されました。

この大会ではAI一茶くんの詠んだ「恋の俳句」の中から、「これぞ恋の名句!」と思われる俳句を選び出していただきます。

各自が選んだ俳句は句会形式で得票を競い、最も人気の俳句を選んだ方は「選句王」となります。

第1回目では最優秀の句として「初恋の焚火の跡を通りけり」が選ばれました。

ご興味のある方はぜひ、ご出場ください。

[俳句チャンピオン決定戦 恋の選句王大会2概要]

日時:11月6日(土)15時~ (リモートでの開催)

参加費:無料

出場者:20名(予定)

申込締切:10月31日(日)

申込先:選句王決定戦係 magazine@marukobo.com

★「さっぽろみらいカンファレンス」にて川村教授が講演しました

10月23日(土)にオンライン開催された、一般社団法人札幌青年会議所 2021年度 創立70周年記念事業「さっぽろみらいカンファレンス」( https://sapporo-jc.or.jp/2021/70th/ )にて、川村教授が「未来を描く人工知能〜AI俳句から語る人と機械の調和〜」と題して講演しました。

札幌青年会議所は、1951年6月11日に全国で18番目の青年会議所として誕生し、全国692の青年会議所や世界中の青年会議所と連携し、様々な活動を展開している団体です。

基調講演では川村教授のほか、元Google Japan代表取締役社長である株式会社村上憲郎事務所代表取締役 村上 憲郎氏、イチナナライブ創業者 17LIVE株式会社代表取締役 小野 裕史氏も講演されました。

★AIが作った俳句の価値について語る座談会が開かれました

好書好日のツイッター(@BOOK_asahi_com)にて9月に実施された、フルーツポンチの村上健志さんと人工知能「AI一茶くん」との俳句三番勝負。

読者のみなさまからの投票結果を受けて、オンライン座談会が開かれました。

座談会にはフルーツポンチの村上健志さんのほか、俳人の大塚凱さんと生駒大祐さん、そして本研究室の山下准教授と横山助教が集まりました。

今回の「村上健志さんvs AI一茶くん」対決では、大塚さんが季語「秋の雨」、字題「消」、テーマ詠「のりもの」の3つを出題し、膨大なAI一茶くんの句から、生駒さんに選句していただいています。

それぞれが詠んだ句に対しての評価のほか、AI俳句の価値についても語られていますので、ご興味のある方はぜひお読みください。

好書好日

フルポン村上の俳句修行・番外編 AIが作った俳句の価値は(座談会)

フルポン村上の俳句修行・番外編 人工知能「AI一茶くん」と三番勝負!

★Artificial Life and Roboticsに森雄斗さんの論文が掲載されます

修士2年の森雄斗さんの論文「Development of an autonomous forearm-supported walker for nursing facilities」が、Artificial Life and Roboticsに掲載されます。

本研究は、株式会社サンクレエと調和系工学研究室で進めている電動アシスト歩行器に関する研究となり、AIやロボティクスなどを含めた記事が多数掲載されている科学技術系ニュースサイト「TechXplore」( https://techxplore.com/news/2021-10-autonomous-forearm-supported-walker-patients-nursing.html )にて取り上げていただきました。

著者:森 雄斗、横山 想一郎、山下 倫央、川村 秀憲、加藤 士雄、森 正人

要旨:医療や介護の技術進歩などによって、高齢化が進んでいる。それに伴い、高齢者が生活において介護者からの支援や介護を必要とする機会が増えている。同時に介護人材不足も大きな課題となり、介護課題を解決するシステムが多く研究されている。

本研究では、介護者の助けを借りずに単独で歩行器を利用できる人を対象とした自律走行可能な前腕支持型歩行器を開発する。搭載する主な機能は、利用者の体重の支持、歩行の負担を減らすための歩行支援、目的地への自律走行の3種類である。これらの機能により、介護者が歩行介助を行う際の両者の負担を軽減することができる。

実験では提案する歩行器の歩行支援機能を用いて、直進時の支援の度合いを確認した。被験者の下肢の筋活動量を測定することで、歩行支援機能の効果を確認した。また、被験者を中心とした 90 度旋回や前進時の自己位置推定の結果から、自律走行機能の精度を確認した。さらに、目的地を設定したルート走行実験を行い、走行ルートから大きく逸脱することなく走行できることを確認した。

Yuto Mori, Soichiro Yokoyama, Tomohisa Yamashita, Hidenori Kawamura, Norio Kato & Masato Mori  : Development of an autonomous forearm-supported walker for nursing facilities, Artificial Life and Robotics (2021)

https://link.springer.com/article/10.1007/s10015-021-00698-8

★研究室に関連する企業・ベンチャーのニュース

『本日放送「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」にてAillの会話ナビゲートが紹介』

本日10月29日(金)放送の、NHK総合「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」(22:45~放送予定)にて株式会社Aillの会話ナビゲートが紹介されます。

AillはAIによる出会いの場をつくる、恋愛ナビゲーションアプリ「Aill」を開発しており、AIがチャットを使った会話をアシストし恋愛の進展を手助けします。

「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」は、今とても気になるけど複雑な社会事象を、一人語りのプレゼンドラマとCGなどを駆使した斬新な映像表現で誰もが分かるよう一気に解説する、新たな形の情報エンターテインメント番組です。

今回のテーマはAI。

AIが仕事を奪う?人生のパートナーになるってなに?を徹底解説します。

ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

NHK総合

漫画家イエナガの複雑社会を超定義

『調和技研が第2回 AI・人工知能EXPO【秋】に出展』

本日10月29日(金)まで幕張メッセにて開催されている、「第2回 AI・人工知能EXPO【秋】」に、株式会社調和技研が出展しています。

「AI・人工知能 EXPO秋」とはAIに関するプロダクトやサービスが集まる日本最大級の展示会です。

ディープラーニング、機械学習、エッジAI、自然言語処理、画像・音声認識、対話AIなどの技術を活用したプロダクトやサービスをご覧いただけます。

調和技研の注力事業のひとつであるAI研究開発の取り組みの一部として、画像系AIエンジン visee、言語系AIエンジン lango、数値系AIエンジン furas それぞれの事例紹介や、調和技研のAI技術を体験できるデモなどが用意されています。

ご興味のある方はぜひブースにお立ち寄りいただき、調和技研のAI技術に触れてみてください。

[開催概要]

名称:第2回 AI・人工知能EXPO【秋】(AI EXPO TOKYO [Autumn] 2021)

会期:2021年10月27日(水)~29日(金) 10:00~17:00

会場:幕張メッセ

主催:RX Japan株式会社

公式サイト:https://www.ai-expo-at.jp/?_ga=2.43153253.1591914657.1635296272-1758310950.1635296272

※以下から無料の招待券を入手できます。

会場入り口で画像を提示いただけば入場いただくことができます。

https://www.ai-expo-at.jp/ja-jp/visit/e-ticket-ex.html?co=AIA1-01

調和技研は第2回 AI・人工知能EXPO【秋】に出展いたします!

【2】日刊工業新聞「次代をつくる」

今年度から日刊工業新聞「次代をつくる」にて、川村教授が寄稿しています。

第9回目はスマートフォン、飛行ロボット、深層学習、自動運転電気自動車など。これらの技術のコンバージェンス(融合)から想像する未来について述べています。

[「次代をつくる/昔思い描いた未来の入り口 技術の融合「革新」生む」10月26日(火)]

*日刊工業新聞社の転載承認を受けています

ピーター・ディアマンディスらの著作『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』(NewsPicksパブリッシング)の中で「コンバージェンス(融合)」について述べられている。端的に言うと「これまでに蓄積されたテクノロジーが組み合わさり、適切なタイミングの元、適切なコストで、適切な規模で新しい破壊的イノベーションを生み出すこと」である。

スマートフォン、飛行ロボット(ドローン)、深層学習(ディープラーニング)、自動運転電気自動車(EV)の登場などがその例である。近々起こるのではないかと思われるコンバージェンスについて想像してみたい。

米ボストン・ダイナミクスが開発したヒューマノイドは、斜面を疾走したり、障害物を飛び越えたり、バク宙をしたりする。重量やバッテリーの問題もあるが、高い身体能力を持って運動ができる。同じヒューマノイドの分野に米テスラも参入の意思を示している。テスラはEV会社として知られるが、そのコアテクノロジーはバッテリー管理システムとセンシング、そして人工知能(AI)のハード・ソフトウエアである。

米国のセレブラス・システムズというスタートアップは、120兆個のパラメーターを持つニューラルネットワークを実現するAIのハードを研究開発している。いよいよ人間の脳のシナプスに匹敵する規模に近づいている。

AI研究の非営利団体であるオープンAIは、人からの自然言語の指示によってプログラムを作成する「Open Codex(コーデックス)」を公開している。自然言語による指示でプログラムを作成できることは、言い換えれば、曖昧で抽象的、不完全な指示から具体的な記号の操作を正しく構成可能ということである。

これらの技術のコンバージェンスを想像すると、建築現場で働いたり、レストランで接客したり、人の介護をしたりといった、人間の曖昧な言語指示に基づいて実世界で仕事をするヒューマノイドの実現というのも、いよいよ荒唐無稽ではないのではないか。我々は、昔思い描いた未来の入り口に差し掛かっているのかもしれない。(川村 秀憲)

【3】失敗は成功の通過点にすぎない・その2

川村教授が技術顧問を務める、INSIGHT LAB株式会社 代表取締役社長 CEO 遠山功氏が著書「スタートアップ大国 イスラエルが教えてくれた ボーダレスな生き方、働き方。」( www.amazon.co.jp/dp/4908963118 )を10月8日に出版しました。

遠山氏が2019年5月にイスラエルを訪問した際には川村教授も同行し、同国のスタートアップスピリットに遠山氏同様大いに感化されました。

本書の中で「失敗は成功の通過点にすぎない」と題して、コロナ騒動で答えのない問いを突き付けられたこの一年を遠山氏と川村教授が振り返っていますので、前号からの続きその2をご紹介したいと思います!

コロナで際立ったイスラエルの危機管理意識

遠山 コロナに対する各国の対応を見ると、イスラエルはとにかく動きが早かったですね。走りながら考えて議論し、形を作り上げていく。この点は日本も見習うべきだとあらためて思いました。

川村 イスラエルの人たちは、脅威に対するアジェンダ設定の能力に長けていると、私もあらためて感じます。コロナが世界中に広がるなかで、とにかく一番乗りで感染を抑えこまなければ国家存続のピンチになりかねない。国民の命にかかわるという危機意識を国全体で共有し、ロジカルに議論して、解決策を最短コースで実行しているところがすごいですね。

最速でワクチンを打つことが国や国民を守るために必要なオペレーションだと即断即決し、それをやりきるのがイスラエル。たぶん、コロナがあってもなくてもそう。課題解決にストレートに向き合うことが、敵国に囲まれたイスラエルが生き残る術べなのです。

イスラエル建国の背景には過酷な歴史もありました。ユダヤ人は自分たちの祖国をつくるために、世界中から集まってきたわけですが、同じユダヤ人といってもバックグラウンドは異なります。そのなかでうまく協力しながら意思疎通をするためには、お互いの違いを認識し、共通のルールを決めることが必須です。ルールを決めて、ロジカルに物事を議論しなければ何も進められないということが前提にあります。

今回のコロナ対応を見ても、日本とイスラエルの危機管理やコミュニケーションの違いが浮き彫りになりました。情報が変われば、最適解は変わります。だから、いま入手できる情報のなかで最適解を決めることも大事です。グローバリゼーションが進んで世界の垣根がなくなると、全世界の人に分かる共通言語で、ロジカルに議論や説明をする力が問われるようになるでしょう。

日本はいまだに「ワクチンの接種会場はどうするのか?」「注射器はあるのか?」という話をしています。日本は緊急事態宣言を出しても、基本的にお願いベースで何もルールが変わっていない。イスラエルや欧米ならば、外出を制限するためのルールや罰則を作らなければ、誰も言うことを聞きません。ところが日本はお願いベースなのに、マスクをしていない人が道を歩いていたら白い目で見られてしまう。明確なルールがないのに暗黙の了解がある。日本とイスラエルの違いを、マスクの件でも感じました。

抽象度が高くなると、視座が高くなる

川村 若い頃には専門書やさまざまな本を読んでも、書かれている内容がピンとこないことがたくさんありました。でも、歳を重ねると、自分の受けとめ方が変化してきたように感じます。直接的ではなく、抽象度の高いレベルで物事を理解し、それを横展開していくような捉え方です。それは昔の自分にはできなかったこと。やっぱり年の功だと思いますね。

若手研究者として駆け出しの頃は、研究論文を理解してもらうために、具体的なものを書くことが求められます。だから、抽象度が低い。一方で、著名な研究者や科学者が書いた本や論文は、答えがないような抽象的な内容が多いですよね。社会に対して高い視座から俯瞰しているからだと思います。つまり、抽象度が高くなると、視座が高くなるということです。

遠山 「抽象度が高くなると、視座が高くなる」―いい言葉ですね。私は40歳を超えてから、自分のルーツがある新潟に仕事で関わるようになりました。新潟の経済をデータの力で発展させたいという、まさに抽象度を高めることに挑戦しています。先日、私たちが新たに開発した『ガタリコ』というアプリが「アーバンデータチャレンジ2020」という全国のシビックテックの大会で金賞を受賞しました。

私たちはプレゼンテーションでアプリの機能や技術の説明ではなく、「新潟をデータで変える」ということにフォーカスして想いを伝えました。ツールよりも、その先にあるビジョンが重要だからです。まさに川村先生がおっしゃった「抽象度が高くなると、視座が高くなる」ということ。より深く、俯瞰的に見るということです。それを言葉にしたからこそ、よかったのだと思います。

川村 将来的な目標を定めて、そこに向かうプロセスは抽象度が高い。経営者や新しいことに挑む人は、そのことを理解して、より高い視座を持つこと。みんなと同じレベルや解像度で物事を見てはいけないと思います。もちろん、目の前にある現実に立ち戻ってやるべきこともありますが、いろいろな役割の人が集まって大きなことを成し遂げるためには、船長が必要です。一番見通しのいいところに立って、全体を俯瞰し、世の中の動きを見定めて、どの方向に舵を取るべきかを考えなければならない。船長がいるから、燃料をくべる人や、掃除をする人など、さまざまな役割の人たちも動けるわけです。

経営コンサルタントの大前研一氏は、「2階級上の職位の視点を持て」とよく言っていたそうです。会社や組織のなかで2階級上の上司が何を考えているのかを理解することが大事だということです。正義とは、前提条件によって変わるもので、情報が出るたびに変わります。つまり、視座が変わると正義が変わるということ。自分の立ち位置からは見えない部分の情報や状況にもとづいて、意思決定されている場合もあるわけです。

でも、それを分からない人たちが、世の中にいるんですよね。自分から見える範囲の情報だけで自分なりの正義を貫くことは、実は厄介な思考でもあります。違う視点や立ち位置にいる人が異なる正義を主張しているときに、自分の情報とのズレがあることを認識できればよいのですが。だから、2階級上の視点を持つこと。それができれば、社会や周りの人に対する理解や見方が大きく変わると思います。

日本人の場合、白か黒かのようなロジカルな議論は苦手ですが、曖昧で抽象度が高い話になると文脈を共有できます。日本が得意とするものづくりの本質は、すり合わせの技術。革新的なものを作るよりも、細かい部品同士を組み合わせていくことが日本は上手です。そういうグラデーションの部分がこれからの日本の強みになるということ。次世代のテクノロジーやAIを考えるとき、その強みをうまく融合できれば、世界を変えていけるのではないでしょうか?(その3に続く)

【4】ディープラーニング勉強会

調和系工学研究室ではディープラーニングの最新の知識共有を目指し、毎週ゼミを実施しています。

担当学生がトップカンファレンスから自分の興味のある論文について発表し、意見交換をしながら進めています。

本研究室HP( http://harmo-lab.jp/?page_id=1194 )には過去の発表に使用したスライドも公開していますので、ご興味のある方はぜひそちらもご覧ください。

[紹介論文その1]

Calorie Estimation in a Real-World Recipe Service

公開URL:https://ojs.aaai.org//index.php/AAAI/article/view/7041

論文紹介スライドURL:https://www.slideshare.net/harmonylab/calorie-estimation-in-a-realworld-recipe-service

出典:Jun Harashima, Makoto Hiramatsu, Satoshi Sanjo (Cookpad Inc) : Calorie Estimation in a Real-World Recipe Service, IAAI 2020

概要:本論文ではネット上のオンラインレシピのタイトル、材料などの情報からカロリー推定を行う方法を報告しています。オンラインレシピ内の表現の正規化とレシピの分量推定に機械学習の手法を用いたシステムとなっており実際にクックパッドのサービスで使用されています。(学部4年 細川 万維)

[紹介論文その2]

Composing Photos Like a Photographer

公開URL:https://openaccess.thecvf.com/content/CVPR2021/papers/Hong_Composing_Photos_Like_a_Photographer_CVPR_2021_paper.pdf

論文紹介スライドURL:https://www.slideshare.net/harmonylab/composing-photos-like-a-photographer

出典:Chaoyi Hong, Shuaiyuan Du, Ke Xian, Hao Lu, Zhiguo Cao, Weicai Zhong

概要:本論文ではプロの写真家が重要としている構図に基づいた、自動で画像をクロップするモデルであるCACNetを提案している。従来手法では課題だった画像の良さの評価について、KCM手法と構図推定を用いて定量化している。(博士3年 平間 友大)

【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

話した言葉をアクリル板に表示、京セラがリアルタイム字幕システム パネル越しでも会話しやすく

ソシオネクストが深層学習を用いたSLAM処理を大幅に高速化、画像認識による自律制御がエッジ機器でも可能に

通常より40%速く歩ける外骨格システム スタンフォード大学が開発

Using DeepSpeed and Megatron to Train Megatron-Turing NLG 530B, the World’s Largest and Most Powerful Generative Language Model

セマンティック・セグメンテーションの主な失敗に対処するSelf-Regulationとは?

FBがGoPro風動画の大規模データセット、3025時間分の映像を収集

行き止まりの道路に多数のWaymo車両が突っ込んできてUターンしていくという報告

無料で物理演算エンジン「MuJoCo」がダウンロード可能に、DeepMindの買収により

富士通×愛知がんセンター、AIが患者の遺伝子変異に基づき治療薬を選択

AIで衛星データからバーチャル空間にニューヨークを自動生成 今後は無償提供予定

日立、AIでTwitterから反響を分析 モラルと意外性の分析が可能に

生産現場のAI化、広がる用途 事故防止や設備修理も

最初の数行を入力すると小説の続きを書いてくれるAI登場 設定次第で俳句やニュースも

【6】今週のAI俳句ランキング

AIが俳句を作る「AI俳句」の普及を目指して、本研究室を事務局として2019年7月に設立されたAI俳句協会のウェブサイトでは、AIが生成した俳句を人が評価して、評価結果を集約したAI俳句ランキング(月間・週間)の集計を行っています。

今週のランキングをご紹介したいと思います。

1位 行く年のうしろ姿を見送りぬ

2位 初恋の焚火の跡を通りけり

3位 蜩や樹の稠密に燃え尽くす

すべて、本研究室が開発した「AI一茶くん」が詠んだ句になります。

「AI一茶くん」は1日1句投稿していますので、ぜひ俳句協会ウェブサイト( https://aihaiku.org ) もご覧ください!

【7】AI川柳

調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。

2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」にて、その週の話題のニュースのキーワードをお題に、バーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。

多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。

AIの中には詠んだ句の良し悪しはないためそれを良いと思うのは人間の側で、そう思うことで初めてAIの詠んだ句が意味を持つのではないでしょうか。

AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変うれしく思います!

★お題「マイナス」(10月18日投稿)

結局はマイナスになることになる

今年の札幌は10月中旬になっても暖かい!と嬉しく思っていましたが

今日の北海道は今季初めて、最低気温がマイナスになったんですね

わかっていたけど、とうとうこの日がきたのか・・・

★お題「逃げ足」(10月19日投稿)

逃げ足の早さをポチに教えられ

いたずらに気づいて叱ろうと愛犬を見ると、すでに安全地帯に避難してる・・・

危機回避能力の高さ、見習わないと・笑

★お題「雨合羽」(10月20日投稿)

玄関に靴が欲しいな雨合羽

最近は雨合羽を着て雨の中お散歩している犬をよく見かけますよね

足が濡れるのを嫌がる子には、雨靴も用意してあげると喜ぶのかな?

★お題「待つ」(10月22日投稿)

結婚と知らずに孫を待つ子猫

結婚もですが、進学や就職で家族が家を離れる

どうして帰ってこないのか分からずに待つペットたち

その姿が切ないです・・・

★お題「自己責任」(10月25日投稿)

何事も自己責任で決めてくれ

最近はなんでも「自己責任」と言われるけれど・・・

ここでもそうなんだ!笑

★お題「落ち葉」(10月27日投稿)

穏やかに落ち葉の上を歩くポチ

札幌も紅葉のシーズンになりました

去年までは風に舞う落ち葉を夢中で追いかけていた愛犬

今年は歳のせいか、カサカサした感触を楽しみながらゆっくりお散歩しています!

★お題「あきらめた顔」(10月28日投稿)

写真撮るときあきらめた顔になる

スマホを向けると、最近うちの猫がそっぽを向いてあきらめ顔をするように

可愛い瞬間を残したいだけなのに・笑

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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調和系工学研究室教員

川村 秀憲教授

山下 倫央准教授

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