2021年1月8日配信
明けましておめでとうございます。
北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。
今年は4日の月曜日から仕事始めの方も多かったのではと思いますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
札幌では元日の最高気温が-8.9度にとどまり、これは元日の最高気温としては記録の残っている1876年以来最も低くなったそうです。
道路も歩道もつるつるに凍り大変滑りやすくなっていますので、移動の際には十分お気を付けください。
では、本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。
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◇ 本日のTopics ◇
【1】新年のご挨拶
【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW
【3】AI川柳
【4】今週のAI俳句ランキング
【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
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【1】新年のご挨拶
[調和系工学研究室教授 川村 秀憲]新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては輝かしい新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
年始にあたり、昨年を振り返り、今年を考えてみたいと思います。
昨年は新型コロナウイルス感染症の拡大という、日本だけでなく世界中に大きく影響を与える大変な出来事がありました。
まだ感染は収束せず、多くの人々の生活が制限され、今まで当たり前だと思っていた生活が一変しました。
私たち調和系工学研究室も、学生のゼミや研究指導は基本的にオンラインとし、外部の方々との会議や打ち合わせも、直接お会いせずに遠隔で行うようになりました。
コロナという外からの大きなショックによって、日常、普通だと思っていた生活を問い直し、価値観を変えるターニングポイントにきているのだと思います。
暗いニュースが多い中、コロナ禍だからこそ視点を変えてチャレンジできることもあると実感した一年でもありました。
私も携わっている北大発認定ベンチャー企業であるAWL株式会社、株式会社調和技研、ティ・アイ・エル株式会社が連携した、AIを活用した「3密」監視アプリの開発もその一つになります。
コロナ禍の影響で「混雑を避けたい」など新しくうまれたニーズに対応するため、3社それぞれが持っている技術を持ち寄り、急いでコロナ対策機能を開発しました。
私たちの開発した技術で感染拡大の予防に微力ながらも貢献できたことは大変うれしく、さらにこのシステムは、AIを活用したコロナ対策としてだけではなく、店舗運営のデジタル化にもつながり、これを機にデジタルトランスフォーメーション、IT化も進められるのではと期待しています。
また、在宅勤務が広がり、飲み会も自主制限せざるを得ない状況の中で、企業の福利厚生サービスとしてAIを使った恋愛ナビゲーションサービス「Aill」にも注目が集まりました。
2021年度から政府は自治体による「AI婚活システム」の導入を支援する方針を決めましたが、先行してリリースしている「Aill」がコロナ禍の影響で減ってしまった男女の出会いに貢献できれば幸いです。
2021年も引き続き、ウィズコロナの時代に私たちが研究しているAIの技術で何ができるのかを考えながら、新しいことに挑戦していきたいと思います。
最後に、皆様のご多幸とご健康を祈念し、年頭の挨拶とさせていただきます。
ピンチをピンチで終わらせてしまうのではなく、このコロナの状況を一つの契機として今年もぜひ一緒に頑張っていきましょう!
[調和系工学研究室准教授 山下 倫央]明けましておめでとうございます。
皆様のご健康とご繁栄を心からお祈り申し上げます。
何卒本年もよろしくご指導とご鞭撻のほどお願い申し上げます。
昨年はコロナ禍にもかかわらず、多くの研究者の方々、企業の方々と共同させていただくことができました。
数多くの知見を与えていただいたことに御礼を申し上げます。
今年度は新型コロナウイルスの影響を受けて、調和系工学研究室の研究体制にも大きな変化がありました。
まず、北海道大学では、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、4月の授業開始時から全ての授業がオンライン化されました。
それに伴って、調和系工学研究室でもゼミはオンライン化され、学生とのミーティングや外部の方とのミーティングのほぼ全てがZoomを使って行われました。
学生は原則として自宅で研究活動を行うこととなり、学生が研究室で過ごす時間は短くなってしまいました。
例年、年末から年明けのこの時期は、2月上旬の卒論・修論の発表に向けて、研究室は24時間いつでも研究が行われている”不夜城”でしたが、今年は学生の姿はまばらです。
このような状況のため、研究の質が下がってしまうのではないかという懸念がありました。
しかし、調和系の学生は、自宅でも熱心に研究活動を進めるだけではなく、不慣れなオンラインでのゼミ形式や日常の学生間のコミュニケーション不足といった多くの問題に対して、積極的にSNSやWeb会議ツールを使いこなし、コミュニケーションを取ることで、情報共有をこれまで以上に進めてくれました。
そのため、研究内容が去年に比べて劣る部分はありません。
2月上旬の卒論・修論の発表会では、皆さまの予想以上の研究成果をお見せすることができるかと思います。
コロナ禍の逆風を追い風に代えて、昨年以上に人工知能技術の最先端の研究を進めてまいりますので、本年もご支援を賜りますようお願い申し上げます。
新しい年が皆様にとって良い年でありますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。
[調和系工学研究室助教 横山 想一郎]明けましておめでとうございます。
本年が皆様にとって幸多き年となりますようお祈り申し上げます。
昨年3月には調和系工学研究室から3名の学生が学士課程を卒業し、5名の学生が修士課程を修了しました。
10月には4名の学生が新たに研究室に配属されたほか、他大学から3名の学生が大学院修士課程の入学試験に合格し、今年の4月から当研究室に加わる予定です。
また、コロナ禍のために渡日が遅れることになってしまいましたが、外国からの研究生2名が12月に加わりました。
対面で集まることは難しい状況ですが、新しく加わる学生が馴染みやすい環境を整え、2021年も一丸となって人工知能の研究に取り組み続けたいと思います。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW
★毎日新聞でAI俳句について取り上げていただきました
12月21日(月)の毎日新聞で、本研究室が開発しているAI俳句について取り上げていただきました。
記事の中でAI一茶くんによる次の俳句を掲載いただきました。
なかなか良い句ではと思いますがいかがでしょうか。
卒業のおほきな幹が濡れてゆく
さびしさはかりそめならず曼珠沙華
次の間に猫の寝息や秋の雨
本研究室の川村教授のコメントのほかにも、若手俳人の大塚凱さんからみたAI俳句の面白さについても語られています。
AI俳句のほかにも、AI映画やAIによるアルバム作成、東京大学 情報理工学系研究科の松原仁教授のコメントも紹介されていますので、ご興味のある方はぜひお読みください。
毎日新聞
[デジタルVS AI紡ぐ芸術、続々と](お読みいただくにはログインが必要となります)★日経クロストレンドでAILLを取り上げていただきました
日経クロストレンド「未来の市場をつくる100社 2021年版」で、AIを使った恋愛ナビゲーションアプリ「Aill(エール)」を展開している、株式会社AILLを取り上げていただきました。
AILLは本研究室の川村教授がCo-founderを務めている、人と人をつなぐコミュニケーションをサポートできるAIを開発しているベンチャー企業です。
2021年度から政府は自治体による「AI婚活システム」の導入を支援する方針を決めましたが、先行して、2020年9月に正式リリースした「Aill」は企業の福利厚生サービスとして、12月初旬時点で490社を超える企業で導入されています。
AIがチャットを使った会話をアシストし恋愛の進展を手助けするといった、既存のマッチングアプリと「Aill」の違いなどが紹介されています。
ご興味のある方はぜひお読みください。
日経クロストレンド
[NTTやJR東も導入 AIのアシストで誰でも恋愛マスターに] (お読みいただくにはログインが必要となります)★週刊プレイボーイでAILLの恋愛ナビゲーションアプリについて取り上げていただきました
1月4日(月)発売の週刊プレイボーイ(No.3・4)で、株式会社AILLが開発したAI恋愛ナビゲーションアプリ「Aill (エール)」について取り上げていただきました。
AILLは本研究室の川村教授がCo-founderを務めている、人と人をつなぐコミュニケーションをサポートできるAIを開発しているベンチャー企業です。
2021年度から政府が、「人工知能を活用した婚活支援事業」を補助金交付で後押しします。
「Aill」は2020年9月に正式リリースし、すでに実用化されている例として紹介されています。
従来のマッチングアプリと「Aill」の違いについてなど、本研究室の川村教授が説明していますのでご興味のある方はぜひお読みください。
[週刊プレイボーイ(No.3・4)]★LIVING TECHカンファレンス2020について@DIMEに掲載していただきました
本研究室の川村教授が登壇した、2020年10月29日(木)にオンラインで開催されたLIVING TECHカンファレンス2020「Withコロナ時代に求められる暮らしに溶け込むサービスデザインとは?」について、@DIMEに掲載していただきました。
LIVING TECHカンファレンス2020は、「暮らし×テクノロジー」をユーザー視点から紐解き、withコロナ時代におけるテクノロジーと暮らしの融合のあるべき姿を問うカンファレンスです。
アクセンチュア株式会社 内永太洋氏、KESIKI Inc. 石川俊祐氏、株式会社小学館@DIME編集長 町田玲子氏とご一緒に、ハイブリッドな進化が求められる今後のサービスの在り方、プロダクトの在り方についてディスカッションを行いました。
現在のコロナ禍をどう感じ、様々な価値観が変わってしまった今、企業が変わっていくためにはどうしたらいいか。
コロナという外からの大きなショックによって、いずれ変わるであろうと思われていた先の未来が少し早まり、新しいターニングポイントにきています。
コロナ禍は、日常、普通だと思っていた生活を問い直し、価値観を変えるきっかけになったなど様々な意見が語られました。
その他にも、調和系工学やサービスデザインのスペシャリストの観点から、若い人に向けてのアドバイスなどが語られています。
ご興味のある方はぜひお読みください。
@DIME
[前篇:暮らしに溶け込むサービスデザインとは?新しいチャンスやアイデアが生まれてくる時代の到来][中編:誰のためのデザインなのか?今という時代に合うプロダクトを生み出すために問われること]
[後編:新しい事業を作ることを目的にするのではなく、強い意思でやりたいと思うことが大切な「サービスデザイン」]
★オンラインセミナー「今こそ、AI事業のスタートアップを」において山下准教授が講師を務めます
2021年1月20日(水)に開催される、Sapporo AI Lab主催のオンラインセミナー『「今こそ、AI事業のスタートアップを」PART2~呼び起こそう 眠っているデータを~』において、本研究室の山下准教授が講師を務めます。
本セミナーのテーマは、「データを扱うこと × AI」と「AI 事業としてスタートアップさせるには」です。
ご興味のある方は以下のフォームからぜひお申込みください。
https://www.s-ail.org/seminar20210120/
オンラインセミナー
「今こそ、AI事業のスタートアップを」PART2~呼び起こそう 眠っているデータを~
開催日時:2021年1月20日(水)13:30~14:30
会場:web会議サービスを活用したオンライン開催
主催:Sapporo AI Lab/一般財団法人さっぽろ産業振興財団
定員:80名(参加無料)
参加申込締切:2021年1月18日(月)
※詳細につきましてはSapporo AI LabのHPをご覧ください。
https://www.s-ail.org/news/seminar/1990.html
【3】AI川柳
調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。
2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」で、その週の話題のニュースのキーワードをお題にバーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。
AIの中には詠んだ句の良し悪しはないためそれを良いと思うのは人間の側で、そう思うことで初めてAIの詠んだ句が意味を持つのではないでしょうか。
AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変嬉しく思います!
★お題「福袋」(12月21日投稿)
無駄だろか安物だろか福袋
お正月の混雑対策で、福袋の文字をすでにあちこちで目にしますね
中身が見えるものも増えたけど、使わないかもと思いつつワクワクを買うのも福袋の醍醐味?
★お題「長話し」(12月22日投稿)
犬猫がベッドに座り長話し
他愛無いことをダラダラおしゃべりするのって、意外とストレス解消になるんです
僕もまぜて欲しい!笑
★お題「年賀状」(12月23日投稿)
年賀状使い切れない歳となり
例年通りの枚数を用意したのに余る
そう言えば喪中はがきや年賀状じまいの挨拶をもらうことも増えてきたような
年賀状を準備しながらいろいろなことに思いを馳せています・・・
★お題「人間味」(12月24日投稿)
犬猫の闘いすべて人間味
一緒に暮らしていると喧嘩も引っ掻いたり噛みついたりじゃなくて、お互い無視し合ったり
でも仲直りしたそうな素振りを見ると僕たち人間と変わらないんだなと微笑ましい!
★お題「サンタ」(12月25日投稿)
サンタさん勝手で決めた猫の顔
確かにプレゼントは独断で選んだけど、そんな顔しなくても・・・
欲しいものがあるなら来年からはサンタさんに手紙を書くように・笑
★お題「年末」(12月28日投稿)
年末のニュース読んでる犬もいる
今日が仕事納めの方も多いのではないでしょうか
今年は本当にいろいろなことがあった一年でした
年の瀬にこの一年の出来事を振り返るのは人間だけじゃないのかもしれないですね!
★お題「正月」(1月4日投稿)
正月を活気づけてるうちの猫
あけましておめでとうございます
お正月は帰省せずに家でゆっくり過ごした方も多かったのではないでしょうか
今日が仕事始めですが今年こそはコロナが落ち着いてくれることを願っています!
★お題「久しぶり」(1月5日投稿)
久しぶり猫とぐっすり眠る犬
お正月が明けて仕事も始まり、ペットたちにもいつもの日常が戻ってきたのではないでしょうか?
のんびりお昼寝も彼らにとっては大事なお仕事ですね!
★お題「滑る」(1月6日投稿)
滑るよに家路を急ぐ遠回り
雪国に住んでいる人にはわかってもらえると思いますが、路面が凍結してどんなにゆっくり走っても滑るときは滑る!
あと雪山で道幅も狭くなるから、あえて遠回りして大通りを走る
これは雪国あるあるです・笑
★お題「うちの猫」(1月7日投稿)
うちの猫みたいな犬も増えてきた
歌と違い今は犬も猫と一緒に家でぬくぬくするのが好き?
数年に一度の寒波で大雪暴風が予想されるそうなので、散歩にいく犬と飼い主さんたちは十分気をつけてください!
【4】今週のAI俳句ランキング
AIが俳句を作る「AI俳句」の普及を目指して、本研究室を事務局として2019年7月に設立されたAI俳句協会のウェブサイトでは、AIが生成した俳句を人が評価して、評価結果を集約したAI俳句ランキング(月間・週間)の集計を行っています。
今週のランキングをご紹介したいと思います。
1位 羽子板や嘘うつくしき人とをり
2位 てのひらを隠して二人日向ぼこ
3位 くちびるに移民の夜の寒さかな
すべて、本研究室が開発した「AI一茶くん」が詠んだ句になります。
「AI一茶くん」は1日1句投稿していますので、ぜひ俳句協会ウェブサイト(https://aihaiku.org) もご覧ください!
【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
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★CLIP: Connecting Text and Images
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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調和系工学研究室教員
川村 秀憲教授
山下 倫央准教授
横山 想一郎助教
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