2019年9月6日配信

こんにちは。

北海道大学調和系工学研究室です。

9月に入り一気に秋へと移り変わるのでは…と寂しく思っていましたが、札幌は過ごしやすい気温が続きもうしばらく残暑を楽しめそうです。

夏休みがまだの方はぜひ、爽やかで涼しいこの時期に北海道にいらしてください!

また、研究に興味がある方、進学を考えている方、共同研究に興味がある企業の方などいらっしゃいましたら、北海道訪問にあわせて本研究室にもお問い合わせいただけましたら大変嬉しく思います。

では、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

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◇ 本日のTopics ◇

【1】AI俳句協会

【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW

【3】AIヨミ子の川柳

【4】こんな本を読んでいます

【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

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【1】AI俳句協会

2019年7月にAIが俳句を作る「AI俳句」の普及を目指して、はこだて未来大学 松原 仁教授を会長にお迎えし、本研究室を事務局としてAI俳句協会が設立されました。

AI俳句は、その名の通りAI(人工知能)が俳句を作成するプロジェクトです。

AI俳句協会は最新の人工知能技術を用いて俳句を生成し、俳句を評価する研究に取り組んでいます。

AI研究の観点からは、AIが人と同じような俳句を作ることが目的ではなく、「人とAIが調和して発展する動的システム」を実現するためにAIが本当の知能の獲得することを目指しています。

併せて、AIが生成した俳句を人が評価し、その評価結果を蓄積・共有するプラットフォームとして、AI俳句協会ウェブサイト(https://aihaiku.org) が開設されました。

AI俳句協会のウェブサイトでは、AIが生成した俳句が表示され、4段階で評価を付けることができます。

ユーザ登録をすると、俳句に対する批評や、好みの俳句をまとめた選句集を公開することができます。

開発者登録をすることで、AIが作成した俳句を1日1句まで投稿することができますので、AI研究者の皆さまの参加をお待ちしております。

なお、AI研究者だけでなく俳句愛好家の方々にも楽しんでいただけるようなイベントも企画しながら楽しく交流を進めていきたく思います。

ぜひ、ご興味がある方の参画をお待ちしております!

[AIに俳句が分かる感性を 道内研究者が協会 評価データを蓄積](北海道新聞)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/327179

【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW

★山下先生の論文が “Intelligent Transport Systems for Everyone’s Mobility”に掲載されました

本研究室の山下先生の論文 “Increase of Traffic Efficiency by Mutual Concessions of Autonomous Driving Cars Using Deep Q-Network”が、2019年7月にSpringer から出版された “Intelligent Transport Systems for Everyone’s Mobility”に掲載されました。

本論文は調和系工学研究室とKDDI総研との共同研究の結果をまとめたものです。

著者

北海道大学大学院情報科学研究科 山下 倫央、小川 一太郎、横山 想一郎、川村 秀憲

KDDI総合研究所 酒徳 哲、柳原 正、大岸 智彦、田中 英明

要旨

近年、さまざまな研究機関や企業で自動運転技術が盛んに開発されており、自動運転車が安全に運転できるかどうかを確認するために公道で多くの実験が行われている。

しかし、自動運転車両の群制御に関する研究は少ない。

本研究では、 自動運転車両の群制御に向けて、Deep Q-Network(DQN)を用いた自動運転車の「ゆずりあい」を提案する。

ゆずりあいは、ある車両が他の車両に道を譲る場合もあれば、他の車両に道を譲られる場合もある。

ゆずりあいが交通効率に与える影響を検証するために、電動ラジオコントロールカー(RCカー)を用いた実験環境を構築した。

この実験環境は、赤外線LEDマーカーとRaspberryPi3 を搭載したRCカー、各RCカーの赤外線LEDマーカーを撮影する位置推定用の赤外線カメラ、Wi-Fiを介してRCカーを制御用のPC、ラウンドアバウトを含む 6 m四方の走行路で構成される。

DQNは、他の車の状態に基づいてロータリーの速度を決定する意思決定メカニズムに適用された。

実験環境における検証の結果、DQNを用いてラウンドアバウトでのゆずりあいが獲得されること、ゆずりあいにより交通効率が向上することが確認されて、ゆずりあいの有用性を示した。

[Springer Link]

https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-981-13-7434-0_20

★フュージョン、AI導入 道内4社に仲介 人材育成も

8月27日の日本経済新聞37面(電子版では8月26日)で、フュージョン株式会社が北海道経産局や道総研機構と協力してAIの普及を進める記事が紹介されました。

フュージョン株式会社は本研究室の川村先生が社外取締役を務めている、ダイレクトマーケティングを基軸としてコンサルティング、調査・分析、設計・構築を行う総合マーケティングサービスプロバイダです。

AIの普及にあたり道内のAI開発企業4社が参加を決めていますが、そのうちの一つが本研究室から北大発認定ベンチャー企業として生まれた株式会社調和技研です。

北海道の企業は全国と比べるとまだまだAI導入が遅れているので、フュージョンと協力して調和技研もより積極的に売り込みをかけていきたいと思います。

[日本経済新聞]

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49010020W9A820C1L41000/?fbclid

[フュージョン株式会社]

https://www.fusion.co.jp/

[株式会社調和技研]

https://www.chowagiken.co.jp/

★大阪府議会商工労働常任委員会委員の皆さまが視察にいらっしゃいました

8月26日に大阪府議会商工労働常任委員会委員の皆さまが本学を訪問し、本研究室の研究内容を視察されました。

視察には松浪武久委員長、永井公大副委員長の他8名の委員の皆さまをはじめ、総勢14名が参加されました。

当日は情報科学研究院長 北裕幸先生のごあいさつの後、本研究室の川村先生、山下先生から研究内容全体の説明を行い、RCカーロボット自動走行研究現場もご見学いただきました。

KDDI総合研究所、はこだて未来大学 松原仁教授、鈴木恵二教授との共同研究である「Deep Q Networkによる譲り合うRCカーの自動運転」は、自動運転の合流シーン等で他車両の行動を察知し、人間のあうんの呼吸のような“ゆずりあい”により円滑な運転の実現を目的としています。

委員の皆さまからは研究内容に関するご質問だけでなく、実現可能となった未来の世界での問題点や、都市部ではない田舎での活用方法など様々な視点からのご意見をいただきました。

★北國新聞の記事で芭蕉祭山中温泉全国俳句大会事前視察の様子を取り上げていただきました

9月3日の北國新聞の記事で、本研究室の川村先生、山下先生、横山先生が加賀市で開かれる芭蕉祭山中温泉全国俳句大会を事前視察した様子を取り上げていただきました。

9月14日に開催される芭蕉祭山中温泉全国俳句大会には、本研究室が開発した「AI一茶くん」が参加します。

AI一茶くんが出場する部門はその場で俳句を詠みますが、吟行した上で人間の作品と同じ条件で審査されるのは初めてになります。

大会当日は、鶴仙渓近辺の芭蕉ゆかりの地で写真をとり、その画像を元にAI一茶くんが俳句を詠んで大会に望む予定です。

一般の方のたくさんの投句に混じって評価されるので、なかなか入選は難しいと思いますが頑張ります。

[山中温泉芭蕉祭]

https://www.yamanaka-spa.or.jp/event/122

★「日立ハイテクpresentsネクストサイエンスジャム」の様子がラジオで放送されます

8月3日に札幌 STVホールで開催された「日立ハイテクpresentsネクストサイエンスジャム」の公開録音に本研究室の川村先生が参加した様子が、下記の日程でラジオ放送されます。

放送予定日

[文化放送](首都圏の方)

2019年9月16日(月・祝) 11:00〜12:55

文化放送地上波FM91.6MHz・AM1134kHz(1都6県にて聴取可能)/radiko.jp(パソコン・スマホで聴取可能)で放送

[STVラジオ](札幌の方)

2019年9月22日(日) 11:00〜12:00

STVラジオFM90.4MHz・AM1440kHzほか/radiko.jp(パソコン・スマホで聴取可能)で放送

科学好きの子供たちへ『AI博士』である川村先生が、最新のAI研究についてレクチャーしていますので、ぜひお聴きください!

【3】AIヨミ子の川柳

本日のヨミ子の川柳は、8月23日と30日のNHK総合「ニュース シブ5時」で放送されたものになります。

ヨミ子はその週の話題のニュースをお題に川柳を詠みますが、このAIシステムを開発しているのが本研究室です!

そもそもヨミ子とはNHKが開発した3D CGの「人造アナウンサー」で、「コップのフチ子さん」を手がけたタナカカツキさんがデザインを担当しているそうです。

「コップのフチ子さん」はご存じの方も多いのではないでしょうか。

では、一句目をご紹介したいと思います。

眠れない 宇宙 大変 わからない

注目ニュース「ハイパーカミオカンデ」から、お題「宇宙」で詠んだ句になりますが「宇宙の広大な空間の謎を考えると眠れないが、考えてもわからない」といった諦めの気持ちを詠んでいるようです。

なかなか深いテーマですね・・・。

二句目は「宇宙空間で初の犯罪か」のニュースから、お題は「初めて」で詠んだ句になります。

妻の留守 知って初めて 出来そうだ

妻の留守で自分の趣味の時間が持てそう!という夫の気持ちを詠んでいますが、ヨミ子の教師データの一つに第一生命保険の「サラリーマン川柳」があるのが頷けませんか?

本日の「ニュース シブ5時」(午後4時50分~午後6時10分)でも、ヨミ子が川柳を詠みますのでお楽しみに!

https://www4.nhk.or.jp/shibu5/

【4】こんな本を読んでいます

最近本を読んでいますか?

AIに関する本だけでなく、経済やビジネスの話など、なるほど!面白い!仕事に取り組む際のヒントになった本を感想とともにご紹介していきたいと思います。

本は読みたいけれど何を選んだらと迷っている方のご参考になれば、また、すでに読んだことがある方とは読書の感想を共有していけましたら大変嬉しいです!

★父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話

ヤニス・バルファキス (著)、関 美和 (翻訳)

1冊目はアマゾンの経済史カテゴリーでベストセラー1位である、元ギリシャの財務大臣が書いた本です。

十代の娘に向けて、シンプルで、心に響く言葉で本質を語り、世界中で支持されている、究極の「経済×文明論」!

[感想]

ジャレド・ダイアモンドの銃・病原菌・鉄の話をベースに、市場経済というものが個人的活動からどう生まれ、どう発展して来たのか、そしてテクノロジーの発展を踏まえてこれからどうあるべきかを示唆する良書でとても興味深く読みました。

AIが発展する中で、人の仕事のあり方、そして経済発展をどうするべきかを考えさせられました。(川村 秀憲)

【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

★スマホカメラで撮るだけで簡単かつ即座に現実世界の3Dマップを作成してしまう「6D.ai」がデモムービーを公開

https://gigazine.net/news/20190821-6d-ai-create-3d-world/

★敵対的サンプルを翻訳タスクの学習データに応用。水増しデータによるセキュリティ向上の試み

https://ai-scholar.tech/text-mining/translation-ai-220/

★過去最大級の膨大な自動運転データセットを無償でWaymoが公開

https://gigazine.net/news/20190822-waymo-open-dataset/

★「みんなAIを難しく考えすぎ」「本当に必要か考えて」 AIに振り回される会社の共通点

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1908/23/news035.html

★AIによって教育はどのように変わっていくのか

https://ainow.ai/2019/08/27/174912/

★「顔認識は規制すべき」という、マイクロソフトの意外な要望の真意

https://wired.jp/2018/07/27/regulation-of-facial-recognition/

★南カリフォルニア大学など、1枚の画像から服を着た人の3Dモデルを隠れた領域含めより高品質に再構築できるdeep learningを用いた手法「PIFu」発表

https://shiropen.com/seamless/pifu

★JCB、加盟店審査の不正検知の精度・効率を格段に向上

https://paymentnavi.com/paymentnews/86732.html

★データの価値を守る。AI文脈で語られるブロックチェーンによる信用創造

https://ledge.ai/kpmg_blockchain/

★高野山で初のAIセミナー=人工知能は空海の知を蘇らせることができるか

https://www.newsweekjapan.jp/yukawa/2019/08/ai-14.php

★パラメータを学習しない?これまでの常識を覆す新たなネットワーク「WANN」登場!!

https://ai-scholar.tech/treatise/wann-ai-222/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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調和系工学研究室教員

川村 秀憲教授

山下 倫央准教授

横山 想一郎助教

調和系工学研究室HP

http://harmo-lab.jp/

調和系工学研究室FB

https://www.facebook.com/harmony.hokudai

川村 秀憲教授FB

https://www.facebook.com/hidenori.kawamura

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