川村秀憲著「ChatGPTの先に待っている世界」、学会参加レポートをお届けします/harmolab117
こんにちは。
北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。
今号のメルマガでは、川村教授の著書「ChatGPTの先に待っている世界」より、「第四章 人工知能との「協働」シナリオ ―「強い人工知能」と「弱い人工知能」」の一部を抜粋して紹介します。
人間と人工知能の関係というと、映画や小説の影響からでしょうか、対立構造を想像してしまう人が少なくないようです。
しかし実際は、対立ではなく、ボードゲームの世界で見られるような、人間と人工知能が「協働」する未来が待っていると川村教授は考えています。
第四章では、単独の人間や単独の人工知能では達成できないことを、協働することによって達成する未来について、考察しています。
興味のある方はぜひお読みになってください。
それでは、本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。
※ 前号(第116号)のメルマガのタイトルに誤りがございました。
お詫びして訂正申し上げます。
誤:川村秀憲著「ChatGPTの先に待っている世界」
正:日経MJ「川村秀憲のなるほどAI」
2024年3月22日配信
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■ 本日のTopics
【1】ChatGPTの先に待っている世界
【2】学会参加レポート
【3】調和技研エンジニアブログ
【4】調和系工学研究室WHAT’S NEW
【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
【6】調和系工学研究室関連企業NEWS
【7】AI川柳
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【1】ChatGPTの先に待っている世界
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(第四章 人工知能との「協働」シナリオ ―「強い人工知能」と「弱い人工知能」より一部を抜粋)
◆ 汎用型はOS、特化型はアプリ
汎用型人工知能と特化型人工知能の関係を現代のテクノロジーに当てはめると、プラットフォームとアプリケーションのような関係といえます。
プラットフォームは一種の基盤またはフレームワークです。
スマートフォンやPCのOSがプラットフォームにあたります。
プラットフォームはそれ自体でも機能しますが、その上にさまざまなアプリケーションを追加することで、より具体的なタスクを実行することができます。
汎用型人工知能はこのプラットフォームのような存在です。
一方の特化型人工知能はアプリケーションに似ています。
アプリケーションは特定のタスクに特化した機能を持ち、そのタスクの範囲内で非常に効果的です。
したがって、特化型人工知能は汎用型人工知能の能力を基盤として構築され、特定の問題を解決するために最適化されたアプリケーションのような存在ということです。
特化型人工知能はスマートフォンのアプリのように、多くの企業や個人によって次々と開発されていくことでしょう。
先にも触れたように、汎用型人工知能はGoogle やMicrosoft などのビッグテックが多大な資金を投入して研究開発を進めています。
汎用型人工知能をOSにたとえましたが、ビッグテックが汎用型人工知能に資金を費やすのは、OSで覇権をとるようなものです。
そう考えると、MacOS やWindows、Linux といったOSのように、複数の汎用型人工知能が開発され、それぞれが特徴を持っているといったシナリオも考えられます。
一方で、汎用型人工知能の研究は「知能を突き詰める」という目標を共有しているため、さまざまな汎用型人工知能が登場しても、それぞれの違いはそれほど大きくないかもしれません。
汎用型人工知能はいろんな方向性で研究が進められています。
GPT-4 のように大規模に進められている研究から、小型化の研究を進めている企業も存在します。
現状は人工知能の開発といえばOpenAI が筆頭的な存在ですが、今後はその状況が変わることも考えられます。
国家間の競争や地政学的な要素も考慮に入れると、日本が過去に国産OSをつくろうとしたのと同じように、自国の人工知能を持つべきだという議論も出てくるかもしれません。
汎用型人工知能と特化型人工知能の関係は、あるいは人間の脳の働きに近いかもしれません。人間は、ある意味で汎用的な知能をベースとしています。
私たちは社会の中で教育を受け、基本的なリテラシーを身につけていきます。
教育機関を卒業後、多くの人は会社に雇われ、仕事をしていく過程で、そのリテラシーを一つの分野に特化させていきます。
例えば、会計の知識を深めることで公認会計士になり、法律の知識を研究し続けて弁護士になり、また、プログラミングの知識を探求してITエンジニアになるといったように。
この流れは、汎用型人工知能から特化型人工知能へと発展する過程に似ています。
つまり、人工知能もまた、人間と同じように特定の分野に深化し、特化型人工知能として活躍していくことになります。
このように見ると、人間と人工知能、その進化の道筋は意外と似ていることに驚かされます。
将来、人間と人工知能がどのように共存し、互いに影響を与えながら発展していくか、その視点から観察することは、新たな発見や興奮をもたらすことでしょう。
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続きが気になる方はぜひ本書をお読みいただければありがたいです
[川村秀憲著, ChatGPTの先に待っている世界(dZERO, 2023)]
ご意見・ご感想はこちらからお願いいたします
http://harmo-lab.jp/contact
【2】学会参加レポート
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◆ 「第 23 回複雑系マイクロシンポジウム (CSMS2024)」にて学生が発表しました
2024年3月2日に公立はこだて未来大学(北海道・函館市)にて開催された「第 23 回複雑系マイクロシンポジウム (CSMS2024)」に本研究室より、後藤 健之介さん(修士1年)が参加し、研究発表を行いました。
[第 23 回複雑系マイクロシンポジウム (CSMS2024)]◇ 後藤健之介,横山想一郎,山下倫央,川村秀憲,競輪におけるレース結果予測に基づく投票戦略の検証
概要:
本研究では、競輪レースの結果を予測するための機械学習モデルを利用し、その予測結果を用いて可読性の高い投票戦略を出力する手法を提案しました。
分析により、提案された投票戦略は確定オッズよりもよい結果を示し、可読性が高いながらも実用的であることを示しました。
この研究は、ユーザーにより効果的な意思決定をしてもらうための情報提示に着目し取り組んでいます。
ユーザー分析を用いて各ユーザーに適した戦略の提案を行う拡張や他の公営競技への拡張などが考えられます。
発表原稿は第 23 回複雑系マイクロシンポジウム (CSMS2024)webサイトの[「講演論文集」PDF]に掲載されています。
◇ 学会の様子等を後藤さんがレポートしてくれました
― 研究会に参加して気づいたこと
学会に参加して、AR(拡張現実)とVR(仮想現実)に関する発表が目立っていたことに気づきました。
これらの技術は日々進化しており、特に教育や医療、エンターテイメント分野での応用可能性が広がっています。
また、LLM(Large Language Models、大規模言語モデル)を用いた研究もいくつか見られ、自然言語処理の分野での進歩がうかがえました。
NN(Neural Networks、ニューラルネットワーク)に関する発表も多く、AI技術の核心となる部分での革新が続いていることが伺えます。
― 興味深かった発表について
注目すべき発表がいくつかありましたが、特に「議事ささやき声を利用したささやき声から有声発話への変換」というタイトルの発表が印象的でした。
この研究は、有声発話から有声となる特徴を削除して疑似ささやき声のデータを取得することから始まります。
次に、このデータを基に機械学習アルゴリズムを訓練し、ささやき声を入力として受け取り、それを通常の有声発話に変換するシステムを開発しました。
この技術は、声の出にくい人々やプライバシーを保護したい場合に有効なコミュニケーション手段を提供する可能性を秘めています。
この研究は、音声情報処理の分野において、様々な場面で応用可能なインターフェースの技術であると思いました。
◆ 「社会システムと情報技術研究ウィーク in ルスツリゾート(WSSIT2024)」にて5名の学生が発表しました
2024年3月2日~5日にルスツリゾート(留寿都)にて開催された「社会システムと情報技術研究ウィーク(WSSIT2024)」に本研究室より、大倉 博貴さん(修士2年)、清水 雅之さん(修士2年)、千坂 知也さん(修士2年)、上前 諒輔さん(学部4年)、古田 悠華さん(学部4年)が参加し、研究発表を行いました。
[社会システムと情報技術研究ウィーク in ルスツリゾート(WSSIT2024)]◇ 大倉 博貴, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲 : 路面画像と気象情報を用いた除雪出動決定支援システムの開発, 第49回社会におけるAI研究会(SIG-SAI)
概要:
本研究では,冬季の積雪地帯における道路除雪業務の重要性とその課題に焦点を当てている.
特に,道路除雪業務が16時から翌日2時までの時間帯の除雪出動の流れにおいて難しさを抱えている.
問題として挙げられるのは,16時の出動判断がその後の天候変化や道路状況によって覆されることが多いことである.
このため,実際の除雪作業員は16時に出動がないと判断された場合でも出動に備える必要があり,これが大きな負担となる.
雪見巡回は積雪状況を確認する手段として行われているが,深夜の雪道での走行は危険が伴う.
研究では,Visual analytics を活用し,積雪状況や気象情報を担当者に視覚的に提供することで出動判断の支援を行う.
また,除雪作業員にも情報を共有し,変更される可能性のある出動判断に備えさせる.
定点カメラからのリアルタイムな道路画像の取得と気象情報の収集を行い,これらをシステム上で可視化して担当者の意思決定を補完する.
これにより,雪見巡回の手間を軽減し,効果的な出動判断を促進する.
更に,深層学習を用いた積雪割合推定モジュールの提案や,除雪出動予測機能の検討も行う.
これらの取り組みにより,現場の作業員や担当者の負担軽減と,効率的な道路除雪業務の実現を目指す.
発表原稿は [人工知能学会「社会における AI」研究会 第49回研究会]webサイトに掲載されています。
[大倉 博貴, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲 : 路面画像と気象情報を用いた除雪出動決定支援システムの開発]
◇ 清水雅之, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲 : 配送計画問題における道路ネットワーク階層化を用いた経路探索手法の提案, 人工知能と知識処理研究会(AI)
概要:
本論文では,ドライバーの細街路に対する選好を考慮した経路探索に向けた道路ネットワークの階層化手法を提案する.
提案手法では,ネットワーク分析の中心性指標の一つである媒介中心性に基づき階層化ネットワークを構築する.
提案手法の有効性を検証するために,複数のドライバーの細街路への選好を用意し,札幌市の中心市街14km四方の道路ネットワークを対象とした計算機実験を行い,経路探索の総計算時間及び経路のコストを評価する.
発表原稿は[電子情報通信学会 研究会]webサイトに掲載されています(お読みになるにはログインが必要です)
◇ 千坂 知也, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲 : 代替出勤者の選定業務における依頼順決定戦略の検証, 第25回データ指向構成マイニングとシミュレーション研究会(SIG-DOCMAS)
概要:
シフト制の職場にて従業員の欠勤が発生した場合、管理者は代替出勤者を選定し、勤務表を修正する必要がある。
従来手法では、代替従業員の選定と同時に発生する制約違反を解消するため、勤務表を再生成し、全従業員に再び周知しなければならなかった。
これに対し、本研究では代替出勤しても制約違反の発生しない従業員から代替出勤者を選定し、管理者,従業員の負担を軽減する手法を取り扱う。
この場合,代替出勤の候補となる従業員への代替出勤依頼の順序が管理者の負担に影響を及ぼす。
本研究では、従業員の依頼受諾確率、代替出勤の履歴、および今後の勤務スケジュールをもとに作成した複数の代替出勤依頼の順序に関する戦略を提案し、評価する。
多くのパラメーターセットにおいては,受諾確率に基づく戦略と、代替出勤の履歴と将来の勤務スケジュールを使用した戦略の間に未充足人数の観点では大きな差はなかったが、受諾確率を使用した戦略のほうが未充足人数を減少させる傾向にあった。
特に戦略間で未充足人数に大きな差があるパラメーターセットでは、管理者による依頼回数と、未充足人数との間にトレードオフの関係が存在することを示した。
When employees are absent in a shift-based workplace, managers need to choose substitute employees and adjust the shift schedule.
Traditional methods involve selecting substitute employees and adjusting constraints simultaneously, requiring regeneration of the schedule and making it known again to all employees.
In contrast, the method identifies employees who can substitute without violating constraints, reducing burdens.
However, the order of requests affects the manager’s burden.
We propose a strategy for multiple request orders and evaluate using employee acceptance probability, substitute history, and upcoming work schedule.
Although there was not much difference between strategies using acceptance probability and strategies using substitute attendance history and future work schedule,
results show acceptance probability strategies reduce the insufficient number of employees,
and a trade-off exists between the number of requests by managers and the insufficient number of employees, especially in parameter sets with large differences.
発表原稿は[データ指向構成マイニングとシミュレーション研究会]webサイトに掲載されています(お読みになるにはログインが必要です)
◇ 上前 諒輔, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲, 福原 聡子, 永田 功 : 大規模言語モデルを用いたマニュアル向けの文章修正手法の提案と評価, 第213回知能システム研究発表会
概要:
マニュアルに記載する文章は,利用者が内容を素早く明確に理解できることが重要である.
しかし,利用者が内容を素早く理解できる文章表現を用いる技術の習得は容易ではない.
本論文では,マニュアルに適する文章の作成支援のため,大規模言語モデルを用いて入力文章にライティングルールを適用する文章修正の手法を提案する.
マニュアル作成の専門家およびマニュアル制作企業の従業員による検証実験の結果,ライティングルールに基づく判定と,修正候補の文章の生成が可能であることが確認された.
提案手法をマニュアル作成の現場で用いることで,マニュアルに適した文章の作成が容易になることが期待される.
発表原稿は [情報処理学会 情報学広場] webサイトに掲載されています。
◇ 古田 悠華, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲 : 画像生成モデルを用いた想像表象の具体化支援, 社会情報学会 関西支部研究会
概要:
オーダーメイドの衣服デザインは、イメージの具現化が困難であるため、注文することが困難である。
本研究の目的は、オーダーメイド服のデザインの作成を支援することであり、そのための手段の一つとして、印象タグと画像を用いた想像表象の具現化を支援する対話型衣服画像生成システムを構築した。
本システムは、ユーザが選択した印象タグと画像から生成された画像を評価することを繰り返すことで,ユーザの思考を反映した衣服画像を生成する。
被験者による実操作とアンケート回答によりシステムの性能を評価した結果、オーダーメイド衣服の注文時に想像表象を具体化し、衣服のデザインをユーザに伝えることを支援するシステムの有効性が確認された。
People find it difficult to order custom-made clothing designs because they have difficulty in materializing their imaginary representations.
The purpose of this research is to support the creation of custom-made clothing designs, and as one means of achieving this goal,
an interactive garment image generative system was constructed to support the materialization of imaginary representations using impression tags and images.
The system allows the user to select impression tags and images and generates clothing images that reflect the user’s thoughts through multiple interactions.
The performance of the system was evaluated through actual operation by the subject and responses to a questionnaire,
and the results confirmed the effectiveness of the system in materializing imaginary representations and assisting the user in communicating the design of a garment when ordering custom-made clothing.
◇ 学会の様子等を千坂さんがレポートしてくれました
― 研究会に参加して気づいたこと
WSSITでは特に日本に根付いた課題に取り組んでいる人が多くいる傾向を感じた.
例えば、災害時の情報流通システムの開発や、地域の子どもたちの希望を加味した学校選択の最適化問題など、世界でも有数の災害大国であり、多種多様な教育選択の自由がある日本ならではの研究が行われていると感じた.
AI技術を含む情報技術は、まだまだ発展途上の技術であることから、その技術に秘められている可能性に挑戦するような研究が多く、興味深かった.
その一方で解決が望まれている社会課題が山積していることを実感することができ、これから先の情報技術の発展に拍車がかかることも予想することができた.
― 興味深かった発表について
タイトル: スマートフォンのブラウザ記憶領域を用いた災害情報流通システムの提案
(Proposal for a Disaster Information Distribution System Using Smartphone Browser Storage Space)
発表者: 筒井 巽水(1) 、松田 裕貴(1) 、秦 恭史(1) 、諏訪 博彦(1) 、峯 英一郎(2) 、稲場 圭信(3) 、安本 慶一(1)
所属: (1)奈良先端科学技術大学院大学、 (2)一般社団法人地域情報共創センター、 (3)大阪大学
概要:
災害時には避難所への支援物資の供給やボランティア派遣などを行うために,各機関との連携が不可欠である.
連携には電話や FAX,インターネットを利用した通信が一般的だが,災害時には建物の倒壊や停電の影響で通信が断絶する可能性が高い.
そのため,本研究では避難所などの人が集まる場所にエッジサーバを設置し,インターネットに接続されていないエッジサーバ間におけるデータ交換を実現するための,Web ブラウザの一時ストレージを活用した DTN (Delay Tolerant Networking)の構築法を提案する.
本提案手法では,災害時にネットワーク接続が切断された状況下でも,避難所間を移動する自治体職員,社会福祉協議会職員,防災士,災害ボランティアおよび一般市民をデータフェリーとして活用することで,低コストで距離に依存しない通信を実現する.
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研究内容にご興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ: http://harmo-lab.jp/contact
【3】調和技研エンジニアブログ
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北大発認定ベンチャーである株式会社 調和技研は、同社のwebサイトにて、エンジニアによるブログを公開し、AIの最新動向、事例、ノウハウなどを紹介しています。最近の記事をご案内いたしますので、ご興味のある方はぜひお読みになってください。
◇ 大規模言語モデルによるソースコード生成:GitHub CopilotからCopilot Xへの進化と未来(3/8公開)
研究開発部の高松氏が大規模言語モデル(LLM)によるソースコード生成の能力とその進化について説明しています。
#生成系AI #言語系AI
【4】調和系工学研究室WHAT’S NEW
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◇ 3月28日にアスコムより川村教授の新著が出版されます
2024年3月28日に出版社アスコムより川村教授の新著「10年後のハローワーク これからなくなる仕事、伸びる仕事、なくなっても残る人」が出版されます。
本書は、AIの発展を受けて仕事や働き方がどのように変わっていくのか、そして人はどのようにそれを受け止めたら良いのかについてまとめたものです。
AIの研究者であり、ベンチャー企業の経営にも携わる川村教授が、なくなる職業、伸びる職業を予想し、また、どんな思考を持てば生き残れるかについて、解説をしています。
これから就職していく若者や、小さなお子さんを持つ親御さんなどに読んでいただければ幸いです。
★ 研究室に関連する企業・ベンチャーのニュース
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◇ 北海道新聞にてAWL CEO 北出氏のコメントが掲載されました
2024年3月8日付、北海道新聞にて、同日に札幌市内で開催された「第1回北大発認定スタートアップ企業Meet-Up」を取り上げていただき、同イベントに登壇したAWL株式会社 代表取締役社長兼CEO 北出 宗治 氏のコメントが掲載されました。
AWL CEO 北出氏が参加したパネルディスカッションでは、スタートアップ支援で大学に期待する点などについて意見交換が行われました。
同イベントは北海道大学が主催し、起業家や研究者、大学など支援機関の関係者ら約100人が参加し交流を行いました。
[AWL株式会社(北大発認定ベンチャー)]
◇ 「NVIDIA GTC 2024」にAWLが出展しました
2024年3月18日(月)~21日(木)、サンノゼ コンベンション センター/オンライン(ハイブリット)にて開催された米NVIDIA社の世界最大級のカンファレンスである 「NVIDIA GTC 2024」にAWL株式会社が初出展しました。
加えて、「GTC 2024」内のイベントとして、3月22日(金)にオンライン開催される日本向けのAI最先端情報スペシャルイベント「Japan AI Day」にAWL株式会社の最高技術責任者(CTO)土田 安紘 氏が登壇し、「NVIDIA Jetson Orinでのマルチカメラトラッキング技術実装とスマートリテールへの応用」をテーマに講演します。
[AWL株式会社によるプレスリリース]
[AWL株式会社(北大発認定ベンチャー)]
◇ AI博覧会 Spring 2024に調和技研が出展しました
2024年3月14日(木)~15日(金)に御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて開催された「AI博覧会 Spring 2024」に株式会社 調和技研がブース出展しました。
株式会社 調和技研のブースでは、ChatGPT/LLMおよび受託開発サービスに関する最新デモや事例を多数展示しました。
[株式会社調和技研(北大発認定ベンチャー)]
【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
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★ 日本語特化の視覚言語事前学習モデル、博報堂テクノロジーズが無償公開
博報堂テクノロジーズは、日本語に特化した視覚言語事前学習モデル(VLP)「Japanese CLIP ViT-H/14」を開発し、Hugging Face上で無償公開した(非商用限定)。
★ イーロン・マスク氏のxAI、LLM「Grok-1」をオープンに
イーロン・マスク氏が昨年7月に立ち上げたAI企業xAIは3月17日(日曜日)、同社のLLM「Grok-1」の基本モデルの重みとアーキテクチャをリリースすると発表した。GitHubで、Apache 2ライセンスで配布されている。
https://github.com/xai-org/grok-1
★ GPT-4越え「ほぼ人間レベル」アンソロピックが生成AI「Claude3」を発表
Claude3:https://www.anthropic.com/news/claude-3-family
米国Anthropicは2024年3月4日、次世代AIモデルファミリー「Claude3(クロード3)」を発表した。
このモデルは、解析、予測、コンテンツ作成、コード生成、そして複数の非英語圏言語での対話能力の向上を実現し、AI業界における新たなベンチマークとなる。
★ スプリアス特徴生成のためのTEXT-TO-IMAGE拡散モデルのファインチューニング
分類器をより良く評価するための最近注目されている方法の1つは、スプリアス特徴とスプリアス画像の使用です。
スプリアス特徴は、単純に言えば、画像の主要な特徴と一緒によく現れる特徴として理解できます。
そこで、インターネットから多くのスプリアス画像をフィルタリングするのは時間がかかるため、TEXT-TO-IMAGE拡散モデルのファインチューニングで、スプリアス画像の生成方法を提案します。
【6】調和系工学研究室関連企業NEWS
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★ 【北海道新聞】東京エレクトロン、千歳に拠点開設へ 半導体装置の設置サポート(東京エレクトロン株式会社)
半導体製造装置国内最大手の東京エレクトロン(東京)が今年12月ごろ、千歳市内に同社グループのサービス拠点を設置することが11日、分かった。道内でのサービス拠点設置は初めて。
★ 当社は、2023年5月から2024年3月に、「都内公立小中学校に対するデジタル活用支援」を実施いたしました(株式会社クレスコ)
今回の取り組みは、都内公立小中学校に整備された「一人1台端末」の活用を促進し、各校のデジタルを活用した学習の推進を支援するものです
★ 「JR 北海道 留萌本線」実写運転シミュレータの配信を開始します(JR北海道)
北海道旅客鉄道株式会社、東日本旅客鉄道株式会社および株式会社音楽館の3社は、2023年4月に廃止となった留萌本線 石狩沼田~留萌間を含む、深川~留萌間のトレインシミュレータを配信いたします。
★ バリュエンステクノロジーズ、「helpmeee! KEIKO」に生成AIとの会話機能を追加(バリュエンステクノロジーズ株式会社)
生成AIを搭載したノーコードのバックオフィスDXソリューション「helpmeee! KEIKO」において、効率的な情報検索と課題解決を実現する「AI会話モード(β版)」をリリース
【7】AI川柳
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調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。
2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」にて、その週の話題のニュースのキーワードをお題に、バーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。
AIには詠んだ句に対する「良し悪し」の感覚はありません。そのため、人間がどのように感じ、どのような情景を思い浮かべるかにより、AIが詠んだ句に意味が生じてきます。
AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変うれしく思います!
★ お題「雪」(3月7日投稿)
玄関に雪降り積もる午前様
冬の夜の遅い帰宅、家に帰る安堵感(感想は #ChatGPT と作成)
★ お題「冬日」(3月18日投稿)
懐かしい歌で別れを告げられる
音楽が過ぎ去った時を優しく思い出させてくれる(感想は #ChatGPT と作成)
【ご寄附のお願い】
人工知能によるイノベーションでより素晴らしい世界を実現することが、私たち調和系工学研究室の使命であると考え日々研究に取り組んでいます。
大学での研究活動には、研究に必要な機器の整備のほかにも、学生の学会への参加や論文投稿など研究費が欠かせません。
私たちの取り組みにご賛同いただけ、応援のご寄附を賜れましたら大変心強く、研究を続けるうえで大きな励みとなります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
調和系工学研究室 教授 川村 秀憲
[北海道大学奨学寄附金制度について](本学への寄附金については、税法上の優遇措置の対象となります)お問い合わせ先:http://harmo-lab.jp/contact
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
◇ 次号は、2024年4月5日に配信する予定です。
◇ メールマガジンのバックナンバー
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▽調和系工学研究室AI川柳
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