「テクノロジーが 予測する未来」読書感想や、「HOKKAIDO学生アプリコンテスト2024」公募案内、最新の人工知能・ディープラーニング情報をお届けします/harmolab104


こんにちは。
北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。

今号のメルマガでは、川村教授の読書感想から、伊藤穰一著「テクノロジーが 予測する未来」をご紹介させていただきます。
web3、DAO、NFTにご興味のある方は、川村教授の感想を参考に書籍をお手に取ってみてください。

また、山下准教授が審査委員をつとめる、道内の学生を対象とした「HOKKAIDO学生アプリコンテスト2024」の公募がはじまりました。モバイルアプリケーションの企画力、デザイン力、プログラム力を競うコンテストになります。
詳細・応募方法等を「調和系工学研究室WHAT’S NEW」でご案内させていただきますので、ご興味のある方はぜひご覧下さい。

それでは本日もどうぞよろしくお願いいたします。
2023年9月8日配信


◇ 本日のTopics ◇
【1】こんな本を読んでいます
【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW
【3】調和技研エンジニアブログ
【4】人工知能・ディープラーニングNEWS
【5】調和系工学研究室関連企業NEWS
【6】AI川柳


【1】こんな本を読んでいます

テクノロジーが 予測する未来 web3、メタバース、NFTで世界はこうなる (SB新書)
伊藤穰一 (著)

最先端テクノロジーは、私たちの社会、経済、個人の在り方にどのような変革をもたらすのか、驚きの未来について書かれた本です。

[ 感想 ]
言わずとしれたデジタルガレージ、インフォシークなどの創業者であり、米国MITメディアラボ所長を努めた伊藤穰一さんがweb3、DAOの未来を語ります。
DAOはイーサリアムのスマートコントラクト上に基本的な仕組みが構築される新しい組織のあり方です。まだ手探りなことが多く、ポンジースキームをベースとする胡散臭いお金儲けの話が多いDAOですが、インターネットが出現したのと同様な影響を社会に与える可能性が高いです。働き方、組織、社会のあり方を根本的に変える可能性を秘めています。
本書では、web3によって未来はどのようになっていくのか、そしてそれに備えるために私たちは何を考えたら良いのかについてわかりやすく指針を与えてくれます。
なかなか実態がつかみにくいweb3、DAO、NFTですが、これからの新しいテクノロジーによる未来を想像するきっかけとして一読すると良いと思います。(川村秀憲)


【2】調和系工学研究室WHAT’S NEW

◇ 山下准教授が審査委員をつとめる「HOKKAIDO学生アプリコンテスト2024」の公募がはじまりました

2023年9月1日から、山下准教授が審査委員をつとめる「HOKKAIDO学生アプリコンテスト2024」の公募がはじまりました。
学生アプリコンテストは、モバイルアプリケーションの企画力、デザイン力、プログラム力を有する学生を表彰するもので、 2013年に北海道経済業局が主体となり始まりました。 今回で11回目を迎えます。

応募期間: 2023年9月1日(金)~2024年1月12日(金)17時必着(メール)
最終選考&表彰式: 2024年2月16日(金)
応募資格: 北海道内の学校に在学している高校生、専門学生、大学生、大学院生の個人またはグループ(10人以下)

ご興味のある方は、下記より詳細と応募方法をご確認ください。
[2024 HOKKAIDO学生アプリコンテスト]


◇ 北海道新聞にて川村教授のインタビューが掲載されました

2023年8月31日付と9月1日付、北海道新聞にて、川村教授のインタビューが掲載されました。
8月31日の前編では、生成AIは社会や暮らしにどのような影響をもたらすのか、また、課題やリスクも指摘される中、私たちはどのように向き合えばいいのか、について、
9月1日の後編では、「チャットGPT」をはじめとする生成AIの普及は、私たちの仕事や北海道の産業にどのような影響を与えるのか、についてお話ししています。

[北海道新聞] (記事をお読みになるにはログインが必要です。)
インタビュー前編 「AI時代は「さかなクン」を目指せ」
インタビュー後編 「コールセンター・ITに大きな打撃も」


◇ 「Sapporo Hokkaido Startup Night」にAWL CTO 土田 氏と川村教授が登壇しました

2023年8月31日に、CIC Tokyo(東京都港区)/オンライン(ハイブリット)にて開催された「Sapporo Hokkaido Startup Night」に、AWL株式会社 取締役CTO 土田 安紘 氏と川村教授が登壇しました。

今回、今年2回目の開催となる「Sapporo Hokkaido Startup Night」では、「北海道全体を巻き込んで進化するイノベーションのエコシステム」をテーマに、一次産業、宇宙、GX、AIなどの分野で、北海道のフィールドで活躍する有識者や研究者、スタートアップの方々による6つのセッションが行われました。

AWL CTO 土田氏と川村教授は、「AIが変えるミライとセカイ~サッポロミライナイトmeets TOKYO #2~」と題したセッションにて、地域課題の解決から新ビジネス創出まで幅広く「AIの可能性」についてお話ししました。

詳細は下記よりご確認ください。
https://startup-city-sapporo.com/events/230831hokkaidostartupnight/

[AWL株式会社(北大発認定ベンチャー)]


◇ 2023年度 調和系工学夏季セミナーが行われました

2023年8月29日~30日にニセコにて、調和系工学に関する理解を深め、最新知識を学ぶことを目的とした夏季セミナーが行われ、教員と学生の11人が参加しました。
研究室の日常を離れ、自然環境の中で教員と学生が共に過ごし、思索し、討議や談話を交わすなど、相互に交流を深める2日間となりました。
今回は、新型コロナの影響で4年ぶりの開催となります。バーベキューやラフティングなどのアクティビティも計画され、リラックスした雰囲気の中でメンバー同士の親睦を深める機会にもなりました。


★ 研究室に関連する企業・ベンチャーのニュース

◇ 令和5年度 成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)にAWLが採択されました

令和5年度 成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)第2回に、AWL株式会社とザ・サン・ストラソリューションズ株式会社の連携事業「多様な環境に合わせて⾃動で設置可能な映像認識エッジAIミドルウェア開発」が採択されました。

Go-Tech事業は、中小企業者等による精密加工、表面処理、立体造形等のものづくり基盤技術及びサービスの高度化を図ることを目的として、中小企業者等が大学・公設試等と連携して行う、研究開発や試作品開発、その成果の販路開拓に係る取組を最大3年間支援するものです。

詳細は「経済産業省北海道経済産業局」のwebサイトよりお読みいただけます。
https://www.hkd.meti.go.jp/hokig/20230905/index.htm

[ザ・サン・ストラソリューションズ株式会社]
[AWL株式会社(北大発認定ベンチャー)]


◇ AWLはIdeinと業務提携を締結しました

2023年8月に画像認識のコア技術開発とエッジAIカメラソリューションを提供するAWL株式会社は、国内シェア2年連続No.1のエッジAIプラットフォーム「Actcast」を運営するIdein株式会社と、両社の得意領域を活かしたエッジAIソリューションの提供に向けて業務提携契約を締結しました。

本業務提携に関する詳細は下記よりお読みいただけます。
https://awl.co.jp/news/20230816/

尚、本業務提携の発表について、2023年8月15日付北海道新聞および日本経済新聞、8月16日付日刊工業新聞および読売新聞、8月18日付 ZDNET Japanにて、取り上げていただきました。

[北海道新聞](お読みになるにはログインが必要です。)
[日本経済新聞](お読みになるにはログインが必要です。)
[日刊工業新聞](お読みになるにはログインが必要です。)
[読売新聞]
[ZDNET Japan] [Idein株式会社]
[AWL株式会社(北大発認定ベンチャー)]


【3】調和技研エンジニアブログ

北大発認定ベンチャーである株式会社 調和技研は、webサイトにて、エンジニアによるブログを公開し、AIの最新動向、事例、ノウハウなどを紹介しています。
最近の記事をご案内いたしますので、ご興味のある方はぜひお読みになってください。

◇ AIプロダクトを開発する際に考えるべき品質保証のキホン(8/24公開)
https://www.chowagiken.co.jp/blog/qa4ai_guideline
プロダクト開発担当、竹田さんによるブログです。本記事では、AIを組み込んだプロダクトの品質保証に関して、AIプロダクト品質保証コンソーシアム(略称:QA4AIコンソーシアム)が公開しているガイドラインに従い、AI開発の際に考えるべき観点をご紹介しています。
数値系AI #生成系AI #画像系AI #言語系AI


【4】人工知能・ディープラーニングNEWS

東大発AIベンチャー、最大級の日本語LLM公開 metaの「Llama 2」を日本語化
東京大学松尾研究室発のAIスタートアップ、ELYZAは8月29日、日本語LLM(大規模言語モデル)「ELYZA-japanese-Llama-2-7b」を公開した。米Meta PlatformsのLLM「Llama 2」に日本語で追加事前学習を行い“日本語化”した。Llama 2の中では最も小さい70億パラメータのモデルを使用したが、性能評価では1750億パラメータを持つ「GPT-3.5 (text-davinci-003)」に匹敵するスコアを叩き出した。「日本語の公開モデルの中では最高水準の性能」。

エヌビディアが四半期決算発表、売上約2兆円…「1995年のインターネット以来」とアナリスト
エヌビディアは第2四半期の売上高が過去最高の135億1000万ドルに達したと発表した。このチップメーカーには、メタ、グーグル・クラウド、オラクルなど、ほぼすべての大手ハイテク企業が顧客として名を連ねている。アナリストたちは同社の業績を「1995年だ」として、インターネットブームを想起させている。

“数学特化”の大規模言語モデル「WizardMath」 米Microsoftなどが開発 Llamaモデルを強化
米Microsoftと中国科学院に所属する研究者らが発表した論文「WizardMath: Empowering Mathematical Reasoning for Large Language Models via Reinforced Evol-Instruct」は、数学的推理能力を強化するモデルを提案した研究報告である。このモデルは、オープンソースの事前学習済み大規模言語モデル(LLM)である「Llama-2」に対して適用することで実現する。

OpenAIのクローラーをNew York Timesなどのペイウォールメディアがブロック開始
米The New York Timesや日経新聞など、記事を読むためにサブスクリプションが必要な、ペイウォールを設置しているメディアサイトが、米OpenAIのWebクローラー「GPTBot」をブロックし始めている。米The Vergeが8月22日(現地時間)、The New York Timesのブロックについて報じた。

ファイルをアップするだけで、内容を学習したチャットボットが5秒で完成 ChatGPT活用
ユーザーローカルは9月5日、PDFやWordファイルをアップロードするだけで、その内容を学習したAIチャットボットを5秒で生成する「ドキュメントチャットボット」を無料公開した。


【5】調和系工学研究室関連企業NEWS

北海道新聞<語る伝える 講演から>ニッコー社長・佐藤一雄さん DX人材確保 国内でさらに重要に(株式会社ニッコー)
釧路市内で7月、デジタル技術で業務などを変革する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に関する講演会が開かれ、水産加工向けの機械を製造販売する「ニッコー」(釧路市)社長の佐藤一雄さん(51)が、自社の取り組みを紹介した。

JTBビジネストラベルソリューションズ 国立大学法人京都大学へ出張手配における不正防止・業務効率化のスキームを提供(株式会社HBA)
<概要はChatGPT作成>
株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ(JTB-CWT)は、京都大学の教職員を対象に、出張手配管理ソリューション『B+PLUS』と株式会社HBAが提供する旅費システム『bt-Ace』の連携サービスを2023年9月1日より提供開始します。このサービスは、一括請求が可能になるため教職員の個人立替が不要となり、旅費精算の不正防止及び事務効率化が期待されます。

xIDのオンライン本人認証が実装できるID基盤「xID API」とニッセイコムの総合施設管理システム「GrowOne 施設」が連携(株式会社ニッセイコム)
マイナンバーカードを活用して、スポーツ施設や公民館など日常的に使用される施設の予約をオンライン化

大規模言語モデルの学習をクラウド上で利用可能 Cerebras「AI Model Studioサービス」をハイレゾ社と共同で提供開始 生成AIの開発を促進(東京エレクトロン デバイス株式会社)
<概要はChatGPT作成>
東京エレクトロン デバイス株式会社(TED)と株式会社ハイレゾは、AI学習を強化するための協業を開始し、Cerebras Systemsの「AI Model Studioサービス」を2023年8月23日から提供。このサービスは、生成AIの安全な開発を支援し、大規模言語モデルの学習環境をクラウド上で提供。ユーザーはコストを約半額に抑えつつ、最先端のGPTクラスのモデルの学習が可能で、セキュアかつ迅速なAI開発を実現します。

helpmeee! KEIKO |ChatGPT APIを用いたドキュメントの自動学習技術でナレッジ構築を大幅に効率化(バリュエンス テクノロジーズ株式会社)
<概要はChatGPT作成>
バリュエンス テクノロジーズ株式会社が、自社開発のバックオフィスDXソリューション「helpmeee! KEIKO」にAIチャットボットのドキュメント学習機能を追加しました。この機能により、ドキュメントファイルを登録するだけで問い合わせの自動回答が可能となり、社内の問い合わせへの対応が迅速化します。


【6】AI川柳

調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。
2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」にて、その週の話題のニュースのキーワードをお題に、バーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。
AIには詠んだ句に対する「良し悪し」の感覚はありません。そのため、人間がどのように感じ、どのような情景を思い浮かべるかにより、AIが詠んだ句に意味が生じてきます。
AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変うれしく思います!

★ お題「応援」(8月25日投稿)
応援に負けぬファースト暑い夏
夏の暑さの中で応援に負けず、懸命にプレーするファーストの姿を印象的に表現した素晴らしい川柳(感想はBardと作成)。

★ お題「秋」(8月29日投稿)
ため息をついてるうちに秋が来る
日常の悩みに囚われている間にも、季節は変わっていく(感想はChatGPTと作成)。



【ご寄附のお願い】
人工知能によるイノベーションでより素晴らしい世界を実現することが、私たち調和系工学研究室の使命であると考え日々研究に取り組んでいます。
大学での研究活動には、研究に必要な機器の整備のほかにも、学生の学会への参加や論文投稿など研究費が欠かせません。
私たちの取り組みにご賛同いただけ、応援のご寄附を賜れましたら大変心強く、研究を続けるうえで大きな励みとなります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
調和系工学研究室 教授 川村 秀憲

[北海道大学奨学寄附金制度について](本学への寄附金については、税法上の優遇措置の対象となります)
お問い合わせ先:http://harmo-lab.jp/contact

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

◇ 次号は、2023年9月22日に配信する予定です。
◇ メールマガジンのバックナンバー
 http://harmo-lab.jp/?page_id=2923


調和系工学研究室教員
川村 秀憲教授
山下 倫央准教授
横山 想一郎助教

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調和系工学研究室FB
川村 秀憲教授FB
調和系工学研究室AI川柳

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