2022年7月8日配信
こんにちは。
北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。
暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
前号のメルマガにて、一部文字化けしていた箇所がありました。
大変失礼しました。
メルマガ第74号はバックナンバーからもご覧いただけます。
http://harmo-lab.jp/?page_id=2923
では、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
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◇ 本日のTopics ◇
【1】調和系工学研究室WHAT’S NEW
【2】「AI vs 人」の俳句対決 川村教授が説く 「AIは芸術家になれるのか」
【3】調和技研×AIの旗手 #1 :川村 秀憲教授(北海道大学)
【4】ディープラーニング勉強会
【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
【6】今週のAI俳句ランキング
【7】AI川柳
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【1】調和系工学研究室WHAT’S NEW
★ 『現代俳句』6月号にてAI俳句を取り上げていただきました
『現代俳句』6月号・676号の「絵画と俳句 これまで、今、そしてこれから」(松下カロ)にて、AI俳句を取り上げていただきました。
「バンクシーとAI俳句」と題し、画家バンクシーと俳人AIの共通点について論じられています。
また、両者の共通点の一つである<誰でもない>という点が、「あらゆる表現者を等価で受け入れられるか」という問いに繋がるとし、AIのつくる俳句に期待を寄せていただいています。
興味のある方はぜひご一読ください。
[現代俳句協会]
[AI俳句協会]
★ 朝日新聞(俳句時評)に『AI研究者と俳人 人はなぜ俳句を詠むのか』を取り上げていただきました
2022年6月26日の朝日新聞(俳句時評)にて俳人大塚凱氏と川村教授の対談本である『AI研究者と俳人 人はなぜ俳句を詠むのか』(dZERO社)を取り上げていただきました。
俳人の阪西敦子氏が「『謎多き全貌』に光」と題し、書評を載せてくださっています。
[AI研究者と俳人 人はなぜ俳句を詠むのか]
★ 日経MJにて川村教授の連載コラム「川村秀憲のなるほどAI」がスタートしました
2022年7月6日の日経MJにて川村教授の連載コラム「川村秀憲のなるほどAI」がスタートしました。
今回は「弱いAI」と「強いAI」についてのお話です。
コラムでは身の回りで広がるAIの導入事例や研究テーマなどを紹介していきます。
後日、メルマガでもその内容を紹介させていただきます。
[日経MJ]★ 朝日新聞に「AI一茶くん」を取り上げていただきました
2022年7月7日の朝日新聞「AIと創作の未来」にて、「AI一茶くん」を取り上げていただきました。
「AI一茶くん」が現在できること、できないこと。また、今後の課題などについて、川村教授が解説しています。
★ 研究室に関連する企業・ベンチャーのニュース
◇ 北海道新聞にAWL株式会社を取り上げていただきました
2022年6月29日の北海道新聞 「<経済ホットワード> スタートアップ 社会課題を解決、急成長企業 道内でも事業支援の動き」にて、AWL株式会社を取り上げていただきました。
北大の研究者OBらが創業し、混雑時の状況を知らせる人工知能システムを開発したIT企業として紹介されています。
[AWL株式会社]
◇ マイナビニュースに調和技研が北大・NTT東日本と進めている共同研究を取り上げていただきました
2022年7月4日のマイナビニュースにて「脳腫瘍の診断をAIが支援 ─ 北大・調和技研・NTT東日本が進める共同研究」と題した記事が掲載されました。
2021年5月よりNTT東日本が提供する「スマートイノベーションラボ 北海道」を実証環境とし北海道大学と調和技研による、脳腫瘍の診断におけるAIを用いた病理画像解析が行われています。病理画像データをAI診断することで、医師の負担軽減と高度医療の実現が期待されています。
株式会社調和技研は、共同研究の中で主にAIの導入・実装・技術支援を担当しています。
[株式会社調和技研]
◇ NTT東日本と調和技研が農作物集荷配送ルート最適化AIプログラムを共同開発しました
東日本電信電話株式会社北海道事業部と株式会社調和技研が農作物(馬鈴薯)の集荷配送作業における、トラックとタイヤショベルの配車ルートを最適化するAIプログラムを共同開発しました。
今秋の収穫時期より、農業協同組合(JA)士幌町にてフィールド実証が開始されます。
これにより、集荷ルートを作成する担当者の負担軽減、集荷待ちの減少による農作物(馬鈴薯)の劣化抑制、トラックの移動距離短縮による化石燃料の削減およびCO2排出量の低減、さらに労働力不足問題への対応が期待されています。
[東日本電信電話株式会社北海道事業部]
[株式会社調和技研]
【2】「AI vs 人」の俳句対決 川村教授が説く 「AIは芸術家になれるのか」
2022年6月23日にオンラインメディアである「ビジネス+IT」に「『AI vs 人』の俳句対決 川村教授が説く 『AIは芸術家になれるのか』」と題した記事が掲載されました。
AIに俳句を詠ませるプロジェクトである「AI一茶くん」を通し、人と調和するAIシステムについて川村教授が解説しています。
メルマガでも一部を紹介させていただきます。
AI(人工知能)の発達が目覚ましく、一部では人の能力をしのぐほど進化している。そのうちの1つがAIに俳句を詠ませる俳句AIだ。俳句の場合は人の「心」をくみ取る必要のある芸術的な価値観が問われるが、すでにAIが創作した一部の俳句は人が詠んでいるように感じるものにまで進化している。この俳句AIの研究を通して、人とAIがどう共存していくべきかが見えてきた。俳句AIの研究を進める、北海道大学 大学院情報科学研究院 教授の川村 秀憲氏が俳句AIの研究記録を交えながら、AIとのあるべき関わり方について解説した。
◆ 俳句を詠む“AI一茶くん”が凄すぎる
川村氏が所属している北海道大学の調和系工学研究室では、社会と人との調和を前提としたAIの技術、およびその応用を研究しており、AI技術の社会実装を目指して産学共同による研究も行っている。2017年には、AIに俳句を詠ませるプロジェクト「AI一茶くん」をスタートさせた。
俳句のルールは、5、7、5の17音から成る定型句であることと、季節を表す言葉「季語」を用いることである。季語は「歳時記」に記されており、今では約5000語にも上る。また、季語は言葉通りの意味を表す「本意」だけでなく、その言葉から想像される情景や様子などを表す「本情」も込めた上で用いることが重要とされている。
AI一茶くんのプロジェクトは、心や身体を持たないAIに、人の感性や創造性を必要とする「本情」をくんだ俳句を詠ませようとする試みだ。だが、果たしてAIは人の心を理解し、人の心を動かすような俳句を詠むことができるのだろうか。
川村氏は研究を通して、「AIが人を理解し、人との共通認識を持つには人の介入が欠かせません。いかにAIシステムの構成要素(エージェント)と、人を調和させるかが重要であると分かった」と話す。
ではなぜ人と調和するAIシステムが重要なのか。そして、人とAIはいかにして共存していくべきなのか。AI一茶くんの成長記録と併せて解説する。
この記事の続き >>
・「人 vs AI」NHKで対決、心を動かした俳句はどっち?
・なんと「14万句超」も1時間で創作、そこで迎えた“AIの限界”
・俳句AIの鍵「4つのポイント」と、「AIとの共存」に必要な人の姿勢
https://www.sbbit.jp/article/bitsp2/88340 (閲覧には会員登録が必要です。)
[AI俳句協会]
【3】調和技研×AIの旗手 #1 :川村 秀憲教授(北海道大学)
北海道大学発AIベンチャーである株式会社調和技研では「調和技研×AIの旗手」と題し、大学教授をはじめとする、AI研究の第一線で活躍する方々と調和技研社員が対談する企画をスタートさせました。
第1回は川村秀憲教授と研究開発部の小潟(但野) 友美氏の対談です。
対談内容をメルマガでも紹介させていただきます。
人の幸せや社会の豊かさに、AIをいかに「調和」させるのかが大切です。
◆ 自分たちの研究と、社会とを結びつける「接点」を。
小潟 川村先生は当社の立ち上げメンバーですね。そのきっかけから教えてください。
川村 私は企業との産学連携や共同研究など、大学の外に出てさまざまな取り組みに携わるタイプ。というのも、アメリカの社会学者マーク・グラノヴェッターが提唱する社会的ネットワークの概念「弱い紐帯(ちゅうたい)の強み」にふれたからです。ごくごく簡単に説明しておきます。自分にとっての転機やチャンスはつながり(紐帯)の強い集団…私でいえば北海道大学内や研究者仲間からもたらされると考えるのが一般的。けれど、グラノヴェッターは異なる業界や職種、遠い場所にいる弱いつながりの人のほうが、新たな情報や価値を届けてくれる可能性が高いと説きました。
小潟 「弱い紐帯の強み」…初めて聞きましたが、もう少しお手柔らかに(笑)。
川村 はい(笑)。で、それを自分で実践してみようと、学外の方々と意識的に交流するように心がけました。多くの企業や人と関わっていく中で、会話を交わすのがとりわけ面白いと感じたのが「創業者」。自らの意思決定により0から1を生み出し、答えのない中でビジネスを軌道に乗せるための最善の解を導くところが、どこか研究に通ずると感じました。私たち研究者の「出口」といえば、大学教授の場合は論文や学会発表が一般的。とはいえ、誰かが研究成果を見つけてくれることを待つばかりでは、世の中の役に立つまで相当の時間を要します。自分たちの研究を社会に結びつけるには、ベンチャー企業を作ったほうが早く有益ではないかという実験的な試みで調和技研という「接点」を立ち上げました。
◆ AIは脅威ではなく、より良く共生するための「システム」。
小潟 川村先生の代表的な研究はAI俳句でしょうか。
川村 そうですね。人工知能を搭載した俳人「AI一茶くん」に、ディープラーニングによって数え切れないほどの俳句を学習させ、新しい句を詠むという取り組みを進めています。といっても、単に良い俳句を作るのが研究のゴールではなく、句会に参加させるところまで昇華させたいと考えているんです。
小潟 句会に参加…というのは?
川村 句会はお題を決めた上で参加者が俳句を持ち寄り、良いと感じたものに匿名で投票した後、先生からの講評で締めくくるというのが大まかな流れです。「AI一茶くん」は、まだ選句(投票)も講評もできませんが、その句が「なぜ良いのか」という理由を語れるようになることで、俳句というドメイン上では人と同じ知能を持った存在になれると考えています。AIと見破られずに句会に参加できるようになるのが理想でしょうか(笑)。
小潟 ユニークな取り組みですね。
川村 AIというと人の仕事を奪ったり、人に取って代わったりという脅威論が持ち上がりがち。けれど、AI俳句の例でいえば、句会に一緒に参加する人の心を動かしたり、感動させたり、人生を豊かにするために共生すべきものです。多くの人や社会生活を幸せにするシステムとして「調和」する存在というのがAIに対する自然な見方だと私は考えています。
小潟 私も仕事で献立の最適化に携わっています。基本のレシピはAIが作成する分、管理栄養士さんは栄養価のコントロールやアレルギー対応があり調整が難しい方の食事を考える時間が増えるのがメリットです。
川村 まさにAIと人との調和だと思います。献立の最適化はコンピュータ上では評価関数が最大になれば良いとも考えられますが、結局のところ「食べておいしい」「喜んでもらえる」というのが大きな「研究成果」ですからね。私は自分たちの取り組んでいることが、何かの役に立っているところを見たいというのがモチベーションの一つです。調和技研も研究成果を企業が評価してくれ、他社へサービスをすすめてくださるという好循環が生まれていますよね。自分たちの研究や勉強の意義・価値を感じやすい環境だと思います。
◆ 今後はAI分野の博士号がキャリアパスの大きな武器に。
小潟 ここ最近、AI分野を学んだ人材の注目度が高まっているように思えます。
川村 例えば、AIにディープラーニングを活用するといった研究をしっかりと積み重ねている人は、大手企業でもベンチャー企業でも引く手あまたでしょう。とりわけ、博士号を取得している場合、アルゴリズムの性能評価や数学的に意味のある改善・改良などのトレーニングを受けた上で、アカデミックな手法をビジネスの開発に生かせるため重宝されると思います。調和技研には博士号を取得した社員も多く、大学との連携も豊富なので、スキルアップにはうってつけの場ですし、逆に研究室だけにこもっていては分からない企業や社会の課題にふれられるのもメリットです。
小潟 ただ、まだまだ「社会に出るのが数年遅い」とされ、博士号の取得が就職の足かせになるケースも多いような…。
川村 海外では新卒も通年採用ですし、一度社会に出てから大学院に入り、ビジネスの場に戻るのも当然の感覚。アメリカでは大学在学中に「職歴」としての長期インターンシップに参加し、スキルアップのために次々と会社を渡り歩きます。一方、これまでの日本社会は、新卒一括採用でメンバーシップ型の終身雇用が主流でした。高度経済成長期の場合は人的なリソースも豊富なことから、会社が人材を育て、年功序列スタイルで給与が上がっていくことも破綻なくできたかもしれません。ただ、人口減少社会を迎えると、今までの手法は成り立たなくなると考えています。どのような能力を持ち、何ができるのかということを評価する企業が次々と増えていくはずです。その点で博士号はスキルの証としてもキャリアパスの大きな武器になるでしょう。
小潟 大手企業も人材の採用や評価の仕方を変えていくのでしょうか。
川村 すぐに切り替えるのは難しいのが現実でしょうか。新卒社員がいくら優秀でも、入社直後からシニアを上回る給与を得ることに納得しない人もいるでしょうし、社内の制度を作り変えるのにも時間がかかると見込まれます。一方、ベンチャー企業は新たなルールや文化を取り入れる柔軟性に富んでいる会社が大半。調和技研でも研究が好きな人にはその能力をいかんなく発揮できる仕事にアサインし、成果をしっかりと評価する社風です。生産性の高さは給与にもダイレクトに結びつきます。働き方の面でもフレキシブルですよね。
小潟 確かに、私も今はフルリモートで、主人の仕事の関係から住まいも栃木県です。
川村 働く人がますます少なくなる時代、女性や子育て世代は貴重な戦力になります。今まではご主人の転勤や育児の関係から仕事を諦めざるを得ないケースが多かったかもしれませんが、場所や時間を問わない働き方が広がったことは大きなメリットです。調和技研には「沖縄に住みながら働きたい」というスタッフもいるようですが(笑)、今はSlackやZoomがあれば事足りる時代。リアルの集いも楽しい一方、プロジェクトに関しては海外から参加しても良いでしょうね。
◆ ハサミを作るのではなく、ハサミで「何を作る」のか。
小潟 川村先生にとってAIの研究とは?
川村 私はよく「ハサミ」に例えています。切れ味の鋭いハサミをどのように作り、精度をいかに高めるかという理論を組み立てるのではなく、ハサミで「何を作り」、どう役に立つのかを考えることが研究の行き着く先だと思っています。学生には、自分の作ったものがどれくらい社会に影響を与えるのか考えるよう口を酸っぱくして伝えています。今の研究が最低でも100万人に見てもらえるように、とも。例えば、AI俳句から派生したプロジェクトとして、「NHK総合 ニュース シブ5時」で時事ネタをテーマに川柳を詠む「AIヨミ子の川柳」を開発することになりました。社会に影響を与えたかどうかは難しいところですが、「見た人の数」でいうと100万人は超えていると思います。
小潟 当社にもAIの言語系エンジン群「lango」、画像系エンジン群「visee」、数値系エンジン群「furas」がありますが、何に使い、どう世の中に役立てるのか考えるのが大切ですね。
川村 その通りです。先ほどの「献立の最適化」の例でも、1万人、10万人が食事を楽しむことは、多くの人の幸せにつながります。近い将来、調和技研が開発したクルマの製品検査エンジンで合格した部品を載せたクルマを街で見かけるだけでも、「私の作ったアルゴリズムが家族の楽しいドライブに一役買っている」と誇らしい気持ちになるでしょう。あるいは、とある企業と共同でAIを活用して食肉加工の一部の手順を機械化することに成功しました。この技術が日本のみならず海外にまで広がると、外国人が食べている精肉に、実は自分のアルゴリズムが使われているという大きな手応えを感じられるかもしれません。縁の下の力持ちではありますが、それが研究者冥利につきますし、何より面白い瞬間です。
小潟 川村先生が立ち上げた調和技研も大きくなってきました。
川村 こんなに成長してくれて、嬉しい限りです。けれど、AIと人が調和し、企業や社会の課題を見つけた上で解決していくという軸はブレることなく続いています。同時に大学の研究室のようなノリも、「大人のビジネスバージョン」という形で文化として受け継がれている雰囲気です。社員もアルゴリズムの研究開発に集中する人、AI技術者として顧客と接して困りごとを吸い上げる人、海外でプロジェクトにジョイントしてくれる外国人と、得意分野を生かして助け合いながら生き生きと働いています。こうした好循環を続けて会社として成長しながら、日本のみならず世界でお手伝いできることを増やしていきたいですね。
[調和技研×AIの旗手 #1 :川村 秀憲教授(北海道大学)][株式会社調和技研]
【4】ディープラーニング勉強会
調和系工学研究室ではディープラーニングの最新の知識共有を目指し、毎週ゼミを実施しています。
担当学生がトップカンファレンスから自分の興味のある論文について発表し、意見交換をしながら進めています。
本研究室HP( http://harmo-lab.jp/?page_id=1194 )には過去の発表に使用したスライドも公開していますので、ご興味のある方はぜひそちらもご覧ください。
Inspiration through Observation: Demonstrating the Influence of Automatically Generated Text on Creative Writing
公開URL:https://roemmele.github.io/publications/human_computer_authoring.pdf
論文紹介スライドURL:https://www.slideshare.net/harmonylab/20220603dltosharehiratakodaipptx
出典:Roemmele, M : Inspiration through Observation: Demonstrating the Influence of Automatically Generated Text on Creative Writing, International Conferences on Computational Creativity (ICCC) (2021)
概要:人工知能の活用例として作品を自動生成し、生成された作品を人間に提示することで人間の創作能力を増強させる試みがあります。本論文は文章生成において、この試みを実験により検証したものです。統計的な分析の結果、生成モデルであるGPT-2により生成された文章を観測することで、人間の創作能力の一部が増強されていることがわかりました。(修士2年 平田航大)
【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
★ グーグル、自己回帰による超リアルな画像生成モデル「Parti」を発表
★ マインクラフトを自動プレイして爆速でダイヤモンド製アイテムをクラフトするAIが登場
★ 新聞広告を自動配置 「AI割付」で天候に即した商品提示も
★ iPS細胞培養、両腕ロボットとAIで効率的に…熟練技術者のワザ再現
★ グーグルとNVIDIA、機械学習のベンチマークテスト「MLPerf」でトップを分け合う
★ 「この写真を金髪に変えたい」──脳で考えた通りに画像を編集するAI、欧州チームが開発
★ マイクロソフト、AIが自然言語をプログラミング言語に翻訳するツールを一般提供開始
★ 文章から「3Dアバター」と「動き」を自動作成するAI シンガポールと中国のチームが開発
【6】今週のAI俳句ランキング
AIが俳句をつくる「AI俳句」の普及を目指して、本研究室を事務局として2019年7月に設立されたAI俳句協会のウェブサイトでは、AIが生成した俳句を人が評価して、評価結果を集約したAI俳句ランキング(月間・週間)の集計を行っています。
今週のランキングをご紹介したいと思います。
1位 嘘すこし祈りのごとく雲雀鳴く
2位 螢火のひとつ消えたる闇の中
3位 螢火のあとかたもなき闇にゐる
すべて、本研究室が開発した「AI一茶くん」が詠んだ句になります。
「AI一茶くん」は1日1句投稿していますので、ぜひ俳句協会ウェブサイト( https://aihaiku.org ) もご覧ください!
【7】AI川柳
調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。
2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」にて、その週の話題のニュースのキーワードをお題に、バーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。
AIには詠んだ句に対する「良し悪し」の感覚はありません。そのため、人間がどのように感じ、どのような情景を思い浮かべるかにより、AIが詠んだ句に意味が生じてきます。
AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変うれしく思います!
★ お題「長雨」(6月29日投稿)
こんなにも長雨の朝見かけない
北海道は梅雨がないはずなのに。
雨の日は通勤・通学も大変ですね・・・。
★ お題「ポイント」(7月1日投稿)
それぞれの時代があったポイントは
令和のポイントと言えば、マイナポイントや節電ポイントでしょうか。
歩いたらもらえるポイントというのもありますね。
★ お題「ピアノ」(7月6日投稿)
久しぶり妻にピアノを聞かされる
「聞かされる」は、嫌がっている感じがありますが、句全体からは、何かほのぼのとした様子が伝わってきませんか?
【ご寄附のお願い】
人工知能によるイノベーションでより素晴らしい世界を実現することが、私たち調和系工学研究室の使命であると考え日々研究に取り組んでいます。
大学での研究活動には、研究に必要な機器の整備のほかにも、学生の学会への参加や論文投稿など研究費が欠かせません。
私たちの取り組みにご賛同いただけ、応援のご寄附を賜れましたら大変心強く、研究を続けるうえで大きな励みとなります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
調和系工学研究室 教授 川村 秀憲
https://www.hokudai.ac.jp/research/innovation/kifu/
お問い合わせ先:http://harmo-lab.jp/contact
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
◇ 次号は、7月22日に配信する予定です。
◇ メールマガジンのバックナンバー
http://harmo-lab.jp/?page_id=2923
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