川村教授がラボ長を務める「札幌AI道場」第二期生公募や、山下准教授がオーガナイザーを務める「第2回ORセミナー」開催案内、学生の受賞報告および、「ディープラーニング勉強会」発表資料の紹介、最新の人工知能・ディープラーニング情報をお届けします/harmolab099


こんにちは。
北海道大学調和系工学研究室(川村秀憲教授、山下倫央准教授、横山想一郎助教)です。

今号のメルマガでは、研究室の最近の活動についてご紹介させていただきます。

一つは、川村教授がラボ長を務める「札幌AI道場」の第二期生の公募について、北海道新聞に取り上げていただきました。
公募の実施内容については「札幌AI道場」サイト( https://www.s-ail.org/ai-dojo/ )に掲載されていますので、ご興味のある方はぜひご覧になってください。

次に、7月4日(火)に、山下准教授がオーガナイザーを務める第2回O R(オペレーションズ・リサーチ)セミナーが開催されます。
『データ同化の利活用~観測データとシミュレーションの融合~』をテーマに4つの研究紹介が企画されています。
開催内容について、研究室WHAT’S NEWでご紹介させていただきます。

また、今月に開催された「ソフトウェア・シンポジウム 2023 in 仙台」にて、2名の学生が参加し、論文奨励賞を受賞しました。
受賞論文や学会参加レポートを本メルマガで紹介いたします。

それでは、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
2023年6月23日配信


◇ 本日のTopics ◇
【1】調和系工学研究室WHAT’S NEW-1
【2】受賞レポート
【3】ディープラーニング勉強会
【4】調和系工学研究室WHAT’S NEW-2
【5】人工知能・ディープラーニングNEWS
【6】調和系工学研究室関連企業NEWS
【7】AI川柳


【1】調和系工学研究室WHAT’S NEW-1

★ 北海道新聞にて「札幌AI道場」二期生の募集について、取り上げていただきました

2023年6月13日付、北海道新聞にて「札幌AI道場」の第二期生の募集について、取り上げていただきました。
「札幌AI道場」は、札幌市が「札幌市IoTイノベーション推進コンソーシアム」のもとに設立した産官学の連携組織「Sapporo AI Lab(札幌AIラボ)」により開設された、人工知能(AI)分野の人材育成講座です。
川村教授は「札幌AIラボ」のラボ長を務めています。また、「札幌AI道場」の運営を北大発ベンチャーでAI開発を行う株式会社 調和技研が担当しています。
第二期となる今期は、社会人コースの定員の拡充に加え、学生・外国人コースを新設しました。受講希望者と課題提供企業を公募いたします。

[北海道新聞](お読みになるにはログインが必要です。)
[札幌AI道場](第2期(令和5年度)実施内容は、こちらからご確認いただけます。)
[SAPPORO AI LAB(札幌AIラボ)]


★ 山下准教授がオーガナイザーを務める第2回O R(オペレーションズ・リサーチ)セミナーが開催されます

2023年7月4日(火)に、構造計画研究所(東京都中野区)/オンライン(ハイブリット)にて、山下准教授がオーガナイザーを務める第2回O R(オペレーションズ・リサーチ)セミナー『データ同化の利活用~観測データとシミュレーションの融合~』が開催されます。
O Rセミナーは、日本オペレーションズ・リサーチ学会の研究普及委員会が企画、開催しているセミナーです。
第2回O Rセミナーでは、データ同化により推定される「観測の価値」や,費用対効果の高い観測を実現するための「観測位置の事前最適化」に関する研究をはじめ、工学分野、感染シミュレーション、群集シミュレーションにおけるそれぞれのデータ同化についての研究を紹介する4つのセッションが企画されています。

日時:2023年7月4日(火)13:00~17:10
会場;構造計画研究所 本所新館(地下1階レクチャールーム)/Zoom(ハイブリット開催)

詳細及び参加申し込みは下記よりご確認ください。
https://orsj.org/?p=5849

[日本オペレーションズ・リサーチ学会]


【2】受賞レポート

◆ 「ソフトウェア・シンポジウム2023 in 仙台」にて、2名の学生が受賞しました

2023年6月12 日~14日に、仙台/オンライン(ハイブリット)にて開催された「ソフトウェア・シンポジウム2023 in 仙台」( https://www.sea.jp/ss2023/index.php )において、西浦 翼さん(博士2年)、大倉 博貴さん(修士2年)の各々の研究が、「論文奨励賞」を受賞しました。

◇ 西浦 翼, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲: 人物追跡手法とマッチングアルゴリズムを用いた路線バスにおける乗客 OD 推定

- 西浦さんのコメント
今回論文奨励賞に選出していただき,誠にありがとうございます.
本研究は,社会的には地域住民の交通を支え,学術的には人流予測や空間モニタリングに応用できる,大変意義のある研究であると考えています.
日々の研究を支えていただいている共同研究先の方々や研究室の先生・先輩方に厚く感謝を申し上げます.
今後もこの受賞を励みに,より一層精進していきたいと思います.


◇ 大倉 博貴, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲: 除雪出動決定支援のための除雪関連情報共有サイトの構築

- 大倉さんのコメント
北海道を始めとする積雪地帯において,道路除雪業務は道路交通を維持する重要な役割を果たしている一方で,除雪作業を行う従業員の業務負担は大きいです.
除雪業務の出動判断は局所的な天候の変動によって出動判断が覆ることが多いため,除雪従業員の大きな負担となっています.
このような背景に基づき,本研究では担当者の行う除雪出動の判断が覆らず,除雪対象範囲を安全に遠隔監視するために,除雪出動の決定に必要な情報を自動で収集し,可視化する除雪出動の意思決定支援システムの開発に取り組んでいます.
本発表では,除雪出動決定支援システムの一部として既に実用化されている収集した道路の積雪状況や気象情報を可視化するための除雪関連情報共有サイトの構成について述べ,また,除雪関連情報共有サイトに追加して掲載する情報として,定点カメラ画像における積雪割合推定機能の開発について述べました.
本研究を進めるにあたり,本研究室所属の横山先生,山下先生,川村先生には熱心なご指導を頂きました.心から感謝いたします.
また,本システムの開発運用にあたり,株式会社堀口組の皆様にお世話になりました.ありがとうございます.


◇ 学会の様子を西浦さんがレポートしてくれました。

― 研究会に参加して気づいたこと
今回はオンラインとオフラインのハイブリッド開催であったが,オンラインで参加した.新型コロナウイルスの影響も落ち着いてきて,オフラインでの参加も多かった.
2人とも「システム開発・AI」というカテゴリーで発表したが,その他の参加者の発表内容としてはDokerfileの話からIoTシステムのワークフローモデルの話まで多岐にわたっていた.
他のカテゴリーでは「自然言語処理」や「DX」などの発表があり,近年の情報系の動向や潮流として注目度の高さがうかがえた.

― 興味深かった発表について
タイトル:IoTシステムにおけるワークフローモデルを用いたAI推論処理の割当最適化
発表者:伊藤 弘毅 (三菱電機株式会社)ら

概要:エッジデバイスの計算リソースの増大に伴い,AI の推論処理をクラウド上ではなくエッジ側で実行するエッジ AIを実現できるようになり,AI を IoT システムに搭載する際の設計の選択肢が広がっている.
AI の推論処理を適切にクラウド側とエッジ側に割当てない場合,処理性能が想定を下回ったり,高額なクラウド課金が発生するなど,要求品質を満たさない可能性がある.
決定した処理割当て方法が要求品質を満たすか検証する必要があるが,実機を用いて検証する場合,検証用ソフトウェアの開発やシステムの環境構築に工数を要する.
そこで AIの推論処理および付随する前処理と後処理の実行時間と通信量を表現するワークフローモデルを構築することにより,処理割当てのパターンごとに全体の処理時間や課金額を推測し,最適なパターンを開発者に提示する手法を提案する.
また,推測結果と実機の実測結果を比較することにより,提案手法の精度と制約について論ずる.

研究内容にご興味がありましたら、下記フォームからお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ: http://harmo-lab.jp/contact
ご意見・ご感想もお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。


【3】ディープラーニング勉強会

調和系工学研究室ではディープラーニングの最新の知識共有を目指し、毎週ゼミを実施しています。
担当学生がトップカンファレンスから自分の興味のある論文について発表し、意見交換をしながら進めています。
本研究室HP( http://harmo-lab.jp/?page_id=1194 )には過去の発表に使用したスライドも公開していますので、ご興味のある方はぜひそちらもご覧ください。

◆ 6/5紹介論文
Voyager: An Open-Ended Embodied Agent with Large Language Models
キーワード:大規模言語モデル、GPT-4、ゲームAI

出典: Guanzhi Wang, Yuqi Xie, Yunfan Jiang, Ajay Mandlekar, Chaowei Xiao, Yuke Zhu, Linxi Fan, Anima Anandkumar : Voyager: An Open-Ended Embodied Agent with Large Language Models, arXiv: 2305.16291 (2023)
掲載紙:arXiv
[公開URL]

概要: 本論文では、Minecraftの世界を持続的に探索し、多様なスキルを獲得し、新たな発見を人間の介入なく行う最初の大規模言語モデル(LLM)を駆使した具現化エージェントであるVoyagerを紹介する。Voyagerは、探索を最大化する自動カリキュラム、複雑な行動を格納・取得するためのスキルライブラリ、そして環境のフィードバック、実行エラー、プログラム改善のための自己確認を組み込む新たな反復的なプロンプトメカニズムの3つの主要なコンポーネントから成り立つ。(博士3年 吉田 拓海)

[論文紹介スライド]


◆ 6/12紹介論文
ViTPose: Simple Vision Transformer Baselines for Human Pose Estimation
キーワード:姿勢検出 (Pose Estimation)、画像認識, Transformer

出典: Yufei Xu, Jing Zhang, Qiming Zhang, Dacheng Tao : ViTPose: Simple Vision Transformer Baselines for Human Pose Estimation, Advances in Neural Information Processing Systems 35 (NeurIPS 2022), pp. 38571-38584 (2022)
掲載紙:NeurIPS 2022
[公開URL]

概要:姿勢推定はコンピュータビジョンの1タスクとして知られています。本論文ではプレーンなVision Transformerを使った姿勢推定手法「ViTPose」を提案します。ViTPoseは非階層的なVision Transformerを特徴抽出のために使用し、100Mから1Bのパラメータにスケールアップ可能です。このモデルは事前学習や、複数のポーズタスク対応などにおいて柔軟性を持ち、大規模モデルの知識を小規模モデルに転送することも可能です。実験結果は、ViTPoseがMS COCO Keypoint DetectionベンチマークにおいてSoTAを達成しました。(博士2年 森 雄斗)

[論文紹介スライド]


【4】調和系工学研究室WHAT’S NEW-2

★ PRISM堀口組コンソーシアム 総括報告会『プリズムを活用した地域課題解決』にて、山下准教授が成果報告を行いました

2023年6月9日に、一般社団法人 北海道産学官研究フォーラムの主催により行われたPRISM堀口組コンソーシアム 総括報告会『プリズムを活用した地域課題解決』にて、山下准教授が登壇し、堀口組との共同研究である「除雪出動判断支援」について、成果報告を行いました。また、「DX推進が地方都市のインフラ維持を変える」をテーマに行われた統括討論会では、パネリストとして横山助教が登壇しました。

堀口組コンソーシアムは、国土交通省に採択された『雪国の除雪作業を変えるAI/IoT革命』のプロジェクトにおいて、除雪作業の縮減や安全性の向上などに取り組んできました。

本研究室は、株式会社堀口組との共同研究である「AI・IoTを活用した除雪労働環境の整備支援」において、除雪への出動判断を支援するシステム開発を行っており、本共同研究により、除雪にかかわる方々の労働環境が整備され、従業員満足度が向上することが期待されています。

本総括報告会の概要は下記よりご覧いただけます。
https://h-sangakukan.jp/events/4061

[一般社団法人 北海道産学官研究フォーラム]
[株式会社堀口組]

共同研究にご興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先: http://harmo-lab.jp/contact


★ 調和系工学研究室に新しいメンバーが配属されました

4月から調和系工学研究室に新しく、修士1年生の3名が配属されました。
3名の皆さん、これから調和系のメンバーとしてぜひ一緒に頑張りましょう!

後藤 健之介
北海道釧路市出身です。AIを扱う実践的な研究に興味があり、調和系工学研究室を志望しました。趣味は、スポーツ観戦とゲームです。これからよろしくお願いします。

齊藤 侑
出身は北海道札幌市です。趣味は音楽と漫画です。人工知能の技術を社会にどう応用し実装するかを学びたく、当研究室を選びました。楽しく実りある研究活動を送れたらと思っています。よろしくお願いします。

冨澤 峻己
出身は北海道江別市で、趣味はプロ野球観戦と旅行です。学部時代は長期休みで国内を一人旅行していました。人工知能技術を用いて実社会と結びつきの強い研究をしたくてこの研究室を選びました。よろしくお願いします。


★ 植物楽者 牧野 蘭太郎氏のYouTubeチャンネルにて、「AI一茶くん」との植物俳句対決・第二弾が公開されました

2023年6月7日に、牧野 富太郎 博士を敬愛する植物楽者 牧野 蘭太郎 氏のYouTubeチャンネルにて、「AI一茶くん」と牧野 蘭太郎 氏の植物俳句対決・第二弾が公開されました。
第二弾は、「敦盛草(あつもりそう)」をお題にして、松山の俳句雑誌「子規新報」の編集長 小西 昭夫 氏が審査員を務めました。

ご興味のある方はぜひご覧ください。
[牧野蘭太郎YouTubeチャンネル]


★ 研究室に関連する企業・ベンチャーのニュース

◇ 「北海道スタートアップ×エンジニア交流会」にAWL CHRO 土田 美那 氏と執行役員 Renteria Francisco氏が登壇します

2023年6月28日(水)に渋谷QWSにて開催される、札幌市主催の「北海道スタートアップ×エンジニア交流会」にAWL株式会社 最高人事責任者 兼 上席執行役員 土田 美那 氏と執行役員・先行開発ディビジョン長 Renteria Francisco 氏が登壇します。
本イベントでは、社会課題解決に挑戦する北海道のスタートアップ各社が東京に集結し、北海道のスタートアップで働くことの魅力を語る企業説明ピッチや、北海道産の美味しい食事の提供、エンジニアとの交流会が予定されています。

日時: 2023年6月28日(水)19:00~21:00 (18:00 開場)
場所: 渋谷QWS内クロスパーク(渋谷区渋谷2丁目 渋谷スクランブルスクエア 15F)
対象: エンジニアの方
主催: STARTUP CITY SAPPORO事務局(札幌市)

詳細およびお申込みは下記よりご確認ください。
https://startup-city-sapporo.com/events/engineer-hokkaidostartup/

[AWL株式会社]


◇ 経済産業省 国際化促進インターンシップ事業の「北海道内企業様向け 高度外国人材活用セミナー&事業説明会」にAWLのCHRO 土田 美那 氏が登壇します

2023年6月26日(月)に、札幌/オンライン(ハイブリット)にて行われる、経済産業省 国際化促進インターンシップ事業の「北海道内企業様向け 高度外国人材活用セミナー&事業説明会」に、AWL株式会社 最高人事責任者 兼 上席執行役員 土田 美那 氏が登壇します。
経済産業省 国際化促進インターンシップ事業は、インターンシップを通じて高度外国人材が日本の中堅・中小企業で活躍できる環境整備を後押しし、企業の海外展開強化の促進や、継続的に高度外国人材の活用機会を提供するものです。
事業のエントリー開始に先立ち、北海道内企業を対象に開催される本セミナーにて、AWL 土田 氏は、北海道における高度外国人材活用の状況をテーマにお話しする予定です。

日時:2023年6月26日(月)14:00~15:30(90分程度)
会場:札幌国際ビル8階 A会議室(札幌)/Microsoft Teams(ハイブリット開催)
申込締切:6月23日(金)16:00まで

詳細及びお申込みは下記よりご確認ください。
https://forms.office.com/pages/responsepage.aspx?id=6F9RhimK-km_ya9troqWI4Bz7lMXsLlKnBKAZnshTLhUN0VBQ0k2TUNMOVczNjNUTkIzUkxIM0tPWSQlQCN0PWcu

[AWL株式会社]


◇ Qualcomm 「OnQ Blog」にてAWLを取り上げていただきました

2023年6月10日、 Qualcomm, Inc.のサイト内「OnQ Blog」の小売業界のIoTに関する特集にて、AWL株式会社を取り上げていただきました。
「OnQ Blog」に公開された動画で、同社 執行役員・先行開発ディビジョン長 Renteria Francisco氏は、AWLのエッジAIソリューション「AWL Lite(アウルライト)」を活用した広告視聴分析についてお話ししています。

動画は下記よりご覧いただけます。
https://www.qualcomm.com/news/onq/2023/06/see-how-qualcomm-enables-innovation-in-future-of-retail

[AWL株式会社]


◇ JETROのYouTubeチャンネル「JETRO Startup」にて、AWL CHRO 土田 美那 氏のインタビューが公開されました

2023年5月26日にJETROのYouTubeチャンネル「JETRO Startup」にて、AWL株式会社 人事最高責任者 兼 上席執行役員 土田 美那 氏のインタビューが公開されました。
インド・バンガロールに2022年に設立した現地法人及びJETROの海外進出支援などについてお話ししています。

下記よりご視聴いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=WQHEdReeFYA&t=833s

[AWL株式会社]


◇ PC-Webzine(ピーシーウェブジン)にて、impactTV×AWLの取組を取り上げていただきました

2023年5月25日付、PC-Webzine(ピーシーウェブジン)2023年6月号の「飲食店における迷惑行為を防止するAIカメラソリューションとその活用事例」の特集において、株式会社impactTVとAWL株式会社が取組む「テーブルで発生する異常行動検知」について取り上げていただきました。
この技術は、株式会社impactTVが提供する業務用タブレットとAWL株式会社のAIカメラエンジンを組み合わせることで実現しました。
迷惑行為だけではなく、困っている人や具合の悪くなった人を検知するなど、活用の広がりが期待されています。

[PC-Webzine(ピーシーウェブジン)]
[AWL株式会社]


【5】人工知能・ディープラーニングNEWS

AI成果物が急増したことで「AI生成コンテンツをAIが学習するループ」が発生し「モデルの崩壊」が起きつつあると研究者が警告
イギリスとカナダの研究者グループは2023年5月末、「再帰の呪い」と題した論文をオープンアクセスジャーナルのarXivに発表。AIを使用してコンテンツを作成・公開する人が増えていることで、新たな問題として「AIが生成したコンテンツがインターネット上にあふれ、それをAIが学習することで、重大な欠陥が生まれている」ということが研究者グループから指摘される。

ChatGPTなど生成AI活用の知識を測る「JDLA Generative AI Test 2023」6/24開催
<概要(made with AI)>日本ディープラーニング協会は、2023年6月24日に生成AIの能力と知識を測る新たな試験「Generative AI Test 2023」を開催することを発表。このテストは、生成AIの仕組みと、法的課題や情報漏洩問題などのリスクを正しく理解し、適切に活用する能力や知識を持つことの重要性を踏まえて開催するとのこと。

ちゃんと読める?イラスト化したQRコードを生成するサービス登場 生成AIを利用 1枚300円から
<概要(made with AI)>広告会社のリメインインは、生成AIで出力したイラストや写真とWebサイト等のURLを組み合わせてオリジナルのQRコードをAIで生成するサービスを開始。生成した画像は通常のQRコードより読み込み精度が劣化し数秒の読み込み時間がかかる。同社は、今後、読み込む確率が大幅に上昇すると予測している、と説明。

OpenAI、LLMの新バージョンや値下げを発表 関数呼び出し可能に
米OpenAIは6月13日(現地時間)、LLM(大規模言語モデル)のAPIの更新と一部の値下げを発表した。gpt-3.5-turboとGPT-4がそれぞれアップデートされ、「gpt-3.5-turbo-0613」と「gpt-4-0613」になった。
openai blog: https://openai.com/blog/function-calling-and-other-api-updates

生成AIで「ブラック・ジャック」新作を AIの創造性 どこまで?
「ブラック・ジャック」の新作を2つの生成AIを使って人間と「協同」で制作。漫画の制作に携わるクリエーターらが、「GPTー4」に指示し、おおまかなストーリーを作成、キャラクターの顔とコマは、画像生成AIの「Stable Diffusion」に指示し、作成させる。その上で、アイデアを相談したりしながら、制作を深めていく予定。

AI駆動の汎用ロボット「Phoenix」が誕生、人間と同じような汎用的な作業が可能
2023年5月16日、カナダのテック企業 Sanctuary AI が、同社の6世代目となる汎用ロボット「Phoenix」を発表。同ロボットはAI制御システムの先駆者であるCarbon(TM)によって駆動し、多くの組織が直面している労働力問題を解決するための広範な作業能力を持つという。

オジサンが美女に…… 動画制作会社からAI活用の作例
動画制作を手掛けるワンメディア(東京都港区)は6月12日、画像生成AIを活用したショート動画の作例を公開した。同社の明石ガクトCEOが踊っている動画を加工。女性が踊っている動画に変えている。

チャットGPTなどの生成AIは「過去のもの」 メタのチーフサイエンティスト
フェイスブックを運営する米IT大手メタのチーフAIサイエンティストを務めるYann LeCun 氏は13日、対話型AI「チャットGPT」のような生成AIは既に過去のものだと指摘し、代わりに人に近い合理性を備えた新たなAIを開発すると宣言した。

Meta、画像から高レベルの抽象化を学ぶ機械学習モデル「I-JEPA」をリリース
Meta のチーフ AI サイエンティスト Yann LeCun 氏は、数年前から、人間の助けをほとんど借りずに世界のモデルを学習できるディープラーニングシステムについて話してきた。現在、そのビジョンは徐々に実現しつつあり、Metaは、画像に対する自己教師あり学習を通じて世界の抽象的な表現を学習する機械学習(ML)モデル「I-JEPA」最初のバージョンをリリースした。

自動運転の進化を促す新たな可能性、生成AI「GAIA-1」が登場
昨今のAIの進歩や様々な分野への応用は留まるところを知らず、その能力は、未だ実現していない自動運転車の世界にももたらされようとしている。イギリスのスタートアップWayveは、その新たな試みとして自動運転の分野で最新の研究モデル「GAIA-1」を発表した。これは、自動運転車の操縦を効率化し、安全性を高めるための最先端の生成AIモデルである。
https://wayve.ai/thinking/introducing-gaia1/

メルセデス・ベンツがChatGPTを試験搭載、 90万台超の車で実証実験
メルセデス・ベンツは6月15日、マイクロソフトとの協業を通じて、ChatGPTを自社の車に試験搭載すると発表した。この試みは初めてで、米国で90万台超の車に3ヶ月試験提供する計画だ。

AIが最適価格 高速バスにダイナミックプライシングの波
需給に応じて価格を変えるダイナミックプライシングの導入が高速バスで広がりそうだ。人工知能(AI)が最適価格を推奨し、収益を最大化する。新型コロナウイルス禍からの需要回復の遅さに苦しむバス事業者は、収益改善の切り札として変動価格の仕組みに期待を寄せている。


【6】調和系工学研究室関連企業NEWS

★ 【日本経済新聞】自前アプリで手軽に顧客管理 札幌のインターパーク 地域のチカラ スタートアップ(株式会社インターパーク)
クラウドサービスを開発・販売するインターパーク(札幌市)は、プログラミング知識が不要な「ノーコード」で顧客管理などの業務支援システムを作成できるサービスを拡販。

AIエンジニア必見!SEMI ビジネスアップデート「AIの進化と半導体業界へのインパクト」(東京エレクトロン株式会社)
6/28に「AIの進化と半導体業界へのインパクト~IBM、Nvidia が語るテクノロジーロードマップ~」をテーマに、「AIの社会影響とインパクトについて(仮)」と「ポストムーア時代のデータセンターインフラ」について解説するセミナーを開催。

デバイスエンジニア、プロセスエンジニア必見!PESM2023(東京エレクトロン株式会社)
東京エレクトロン(TEL)が協賛するPlasma Etch and Strip in Microtechnology 2023 (PESM)が6/19-20にフランスのグルノーブルで開催。

GMO、eVTOL「HEXA」展示。搭乗やVRによる飛行体験を予定 [Japan Drone 2023](GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)
GMOインターネットグループは、国内最大規模のドローンとeVTOL(空飛ぶクルマ)に関する展示会「Japan Drone/次世代エアモビリティEXPO 2023」に、トップスポンサーである「Platinum Sponsor」としてブースを出展すると発表

【7/7開催】さっぽろDXイノベーションセミナーVol.2人材力~DXを加速させる鍵~(フュージョン株式会社)
デジタルトランスフォーメーションを進めるためには、社内にDX推進ができる人材が欠かせません。
次世代のDX人材を育成するヒントが学べます。

★ 【日本経済新聞】中小企業に最新サイバー防衛策 GMO系、機能絞り安く(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)
最新のサイバー防衛策を中小企業向けに安価に提供する動きが広がっている。GMOインターネットグループは機能を絞ることで月980円から利用できる脆弱性診断ツールの提供を開始。サプライチェーンの弱点となりやすい中小企業の需要を取り込む狙い。

AI・大規模言語モデルを用いたアプリケーションのセキュリティリスクを評価「GMO AIセキュリティ診断 for GPT」を提供開始(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)
GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社は、6月9日(金)より、大規模言語モデル(LLM)を用いたアプリケーションのセキュリティリスクを可視化する新サービス「GMO AIセキュリティ診断 for GPT」の提供を開始。同サービスは、大規模言語モデル(LLM)を組み込んだアプリケーションに対し、敵対的プロンプトを用いた擬似攻撃を行い、アプリケーションに内在するセキュリティリスクを調査する。

バリュエンステクノロジーズ、Valuence indicator※を提供開始(バリュエンスホールディングス株式会社)
バリュエンステクノロジーズ株式会社は、二次流通の相場価格指数「Valuence indicator※」の提供を2023年6月8日(木)より開始。第一弾として、資産性の高いロレックスの中古買取価格相場情報をAIが算出。

2023年度 TEL共同研究公募制度のお知らせ(東京エレクトロン株式会社)
<概要(made with AI)>東京エレクトロン(TEL)は、大学・研究機関と共同研究を実施し、産学連携に積極的に取り組む。当社製品である半導体・FPDの製造技術やデバイス・ウェーハ製造プロセスに必要となるニーズおよびシーズ技術と適合する研究テーマを対象とした研究を幅広く募集。

「人材育成のためのデザイン思考サービス」提供開始とWebセミナーのご案内(クレスコ・イー・ソリューション株式会社)
<概要(made with AI)>クレスコ・イー・ソリューション株式会社は、2023年6月8日から「人材育成のためのデザイン思考サービス」を提供開始すると発表した。オンラインサービスにより、場所を問わず受講可能で、2023年6月21日にはその紹介Webセミナーを開催予定である。

「北海道IT企業合同説明会・業界研究会2023」の開催について(株式会社ジャパンテクニカルソフトウェア)
<概要(made with AI)>「北海道IT企業合同説明会・業界研究会2023」が7月6日(木)に札幌で、7月22日(土)に東京で開催される。北海道のIT企業への人材確保を支援する目的。IT業界の現状と具体的な仕事内容について知る機会。


【7】AI川柳

調和系工学研究室では、毎日新聞社「仲畑流万能川柳」や第一生命保険「サラリーマン川柳」を学習用の教師データとした「AI川柳」に取り組んでいます。
2020年3月までの1年間「NHK総合 ニュースシブ5時」にて、その週の話題のニュースのキーワードをお題に、バーチャルアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんが詠んでいたAI川柳も、本研究室が開発した人工知能システムです。
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、2020年6月にAI川柳のTwitterアカウント( https://twitter.com/ai_senryu )を開設いたしました。
AIには詠んだ句に対する「良し悪し」の感覚はありません。そのため、人間がどのように感じ、どのような情景を思い浮かべるかにより、AIが詠んだ句に意味が生じてきます。
AIが詠んだ句に共感していただけましたら大変うれしく思います!

★ お題「石」(6月15日投稿)
北の石蹴上げて山に登ろうか
日本百名山のひとつ、羊蹄山が6月10日に山開きを迎えました。

★ お題「咲く」(6月20日投稿)
公園の街にもバラの花が咲く
6月、札幌の大通公園では様々な種類のバラが開花してとてもいい香りです。


【ご寄附のお願い】
人工知能によるイノベーションでより素晴らしい世界を実現することが、私たち調和系工学研究室の使命であると考え日々研究に取り組んでいます。
大学での研究活動には、研究に必要な機器の整備のほかにも、学生の学会への参加や論文投稿など研究費が欠かせません。
私たちの取り組みにご賛同いただけ、応援のご寄附を賜れましたら大変心強く、研究を続けるうえで大きな励みとなります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
調和系工学研究室 教授 川村 秀憲

[北海道大学奨学寄附金制度について](本学への寄附金については、税法上の優遇措置の対象となります)
お問い合わせ先:http://harmo-lab.jp/contact

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

◇ 次号は、2023年7月7日に配信する予定です。
◇ メールマガジンのバックナンバー
http://harmo-lab.jp/?page_id=2923


調和系工学研究室教員
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